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夏休みの自由研究 小学生向けの家庭科の課題

夏休みの自由研究により身近な家庭科の題材を選ぶ人も多くいます。

料理に関するもの、日常の裁縫や染などは小学生向きともいえます。

何より、家庭にあるもので行えることが多いので手軽に取り掛かれます。

今回は家庭科の自由研究から二つの題材を取り上げてみます。

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一つはマヨネーズの手作り
もう一つは野菜染めです。

どちらも日常馴染みのあるものから研究を深めることができます。

まず初めにマヨネーズを作ってみます。

マヨネーズを作ってみる



熱や火を使わずに作ることができるので、小学校低学年でもやりやすいと思います。

◆用意するもの

お酢
卵の黄身
サラダ油


その他、ボウル、泡立て気を用意します。

◆作り方

特に手順を示さなくても

ボウルに卵黄2個、塩小さじ一杯、酢大さじ2杯、を入れて泡立て器でよく混ぜます。

次いで、サラダ油をすこしずつ加えて、様子を見ながらよく混ぜて、クリーム状になれば完成です。

サラダ油は1カップ位用意しておきます。

基準になるマヨネーズが出来たら次の事を試してみましょう。


◆考察するための実験をする

・卵黄を入れずに混ぜてみるとどうか

・卵黄、酢、サラダ油の分量をそれぞれ変えてみると、出来上がりに違いが出るか


これらの実験を行い、結果を考察する際にキーワードとなるのは

乳化

という現象です。


◆乳化

本来混ざらないものが均一に混ざりあう状態のことを「乳化」と言います。

この実験ではお酢とサラダ油は激しく振ることで一時的に混ざりますが、時間とともに再び分離してしまいます。

混ざった状態を保つためには乳化剤と呼ばれる物質を加える必要がありますが、

卵がその役割を果たしています。


ここで乳化するメカニズムを詳しく調べてもよいのですが、

家庭科の自由研究なので、もう少し日常生活に視点を移します。

◆調べる事例

・乳化を利用した身の回りのものは何か

マヨネーズの他に乳化を利用したものは

アイスクリーム ドレッシング マーガリン ホイップクリーム 清涼飲料水 菓子類 乳製品 ケーキ類 石鹸 など

があります。

それぞれについて乳化剤としてどんなものが使用されているかを調べてみましょう。

マヨネーズの例では卵黄の中のレシチンを主成分とするリン脂質が乳化剤として働きます。

この他の乳化剤としては

グリセリン脂肪酸エステル(脂肪酸とグリセリンを反応させてつくられる)

サポニン(エンジュ、ダイズの種子などから抽出して得られる)

ショ糖脂肪酸エステル(脂肪酸と砂糖を反応させてつくられる)

などがあります。

それぞれ、どんなものに使用されているのかをまとめるとボリューム的にも十分になります。


・味、食感の点から考察する

マヨネーズを作って、材料の分量を変えたら出来上がりはどうなるかの実験を行ったと思いますが、

乳化している状態とそうではない状態ではどのような食感の違いがあるかを考えてみます。

味、食感の点で比べると

水っぽさや油っぽさの違い

舌触りの違い

食材かけた時の状態や絡み具合の違い

料理に調味料として使用したときの違い

などを実際に行ってまとめましょう。


マヨネーズの自由研究ではこのような観点でまとめていくと面白い研究になります。

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野菜染めの自由研究



野菜の残った皮を使用して行えるのが野菜染めです。

野菜染めは以前にもこのブログの記事

自由研究 野菜染めを課題にしたときの方法

で紹介したことがありますが、ここでは考察の方法も含めてもう一度採りあげてみます。

◆用意するもの

白い布(綿 毛糸 シルク など)複数枚

野菜の皮(玉ねぎ なす などいろいろ)
媒染剤(焼きミョウバン 銅媒染剤 鉄媒染剤)
ザル

お湯
豆乳(動物性の繊維以外は豆乳に浸してから染めるとよく染まります)

この他、ビニール手袋、割りばし、計量スプーンやカップ、測りがあると便利です。

◆実験の方法

・基本的な実験

①野菜をなべて煮る(20分くらい)
②ザルで煮汁を濾します。
③濾した汁に豆乳に浸した布を入れてもう一度煮る(20分くらい)
④ぬるま湯を別のボウルに用意してミョウバンを5g溶かす
⑤布を軽く絞ってミョウバンを溶かしたお湯に浸ける(1時間くらい)
⑥乾かして出来上がり

色が薄い場合は布を煮る、ミョウバン液に浸けるを繰り返します。


・野菜による染まり方の違いを見る場合

基本的な実験方法で、様々な野菜の煮汁で染めてみます。

玉ねぎ、なす、人参、ミカン、アボカド、イチゴ、ブドウ、柿 などもよく使われます。

煮る時間や媒染液を同じにして材料による色や染まり方の違いを楽しみます。


・媒染液による染まり方の違い

違う媒染液を作って染め上がりの色の違いを比べます。

①ミョウバンの媒染剤は基本実験そのままで
②銅媒染剤(10円玉を食酢に浸けて数日間置いたものを煮込んで濾したもの)
③鉄媒染剤(錆び鉄くぎと水、食酢を入れて数日間置いたものを煮込んで濾したもの)

一つの野菜についてそれぞれ3種類の媒染液に浸けて作ったものを比べます。

金属によって起こる化学反応で色が変化します。

例えば、

玉ねぎなら、ミョウバンでは菜種油色という濃い黄色になったり、からしに近い色になりますが、

鉄の媒染液では濃い茶色になります。


それぞれについて媒染剤でどのように色が変わるのかを比べ、画像に記録します。


・動物性繊維と植物性繊維で染まり方を比べる

基本的な実験では綿を使用して染を行いました。

この際、助剤として豆乳を使用しました。

毛糸や絹など動物性繊維では使用しなくても染まります。

そこで、助剤を使わず、毛糸や絹と綿との染まり方を比較します。


染まりやすい布と染まりにくい布がある理由を調べると研究が深まります。

繊維の表面は電気を帯びていることが多く、染料がそれに引っ張られてくっ付くということが染まるということです。

分子同士で電気的にプラスとマイナスの力で引っ張り合うことですから、

その力が強ければ染まりやすく、弱ければ染まりにくいと言う訳です。

例えば

羊毛や絹はプラスやマイナスの電気を帯びている部分があり、

木綿は少しだけプラスやマイナスの電気を帯びている部分があります。

結びつきが弱いと色が定着せず、洗うと落ちてしまいます。

実験では最後に媒染液に浸けましたが、その引き合う力の仲立ちをして色を定着させるためのものです。


この他にもナイロンやレーヨンと言った化学繊維も試してみて染まり具合を比べます。

その後、調べて実験結果と照合しながらまとめます。


今回は家庭科の自由研究として二つのものを紹介しました。

捉えどころがない、と思われがちなジャンルですが、普段目にしているものから新しい発見ができると思います。

是非参考にしてみてください。

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