水も肥料もあげてきちんと世話をしているのに
植木や鉢植えの植物の元気がなくなり枯れていく、
もし、こんな現象に心当たりがあるなら、
原因はコガネムシかもしれません。
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コガネムシはイメージとしてカブトムシやクワガタムシと同じように気の樹液をなめていそうですが
実はそうではありません。
植物にとっては成虫も幼虫も大きな脅威となります。
今回はコガネムシが植物に及ぼす害とその対処法について触れていきます。
コガネムシの及ぼす害
コガネムシは幼虫、成虫共に植物に害を及ぼします。
◆成虫が及ぼす害
特に5月から8月、葉が緑に茂る時期に葉を食い荒らします。
◆幼虫が及ぼす被害
幼虫は一年中、土の中で植物の根を食い荒らします。
ちょうどカブトムシの幼虫を小さくしたような姿をしているのがコガネムシの幼虫です。
きちんと世話をしているのに植物に元気がない、と言う場合はこの被害をうたがってみてください。
コガネムシのエサになる植物
どんな植物がコガネムシの被害にあうのかというと、
実はたくさんあります。
マメ科の植物を好むとされていますが、
果樹、樹木、鉢植えなど多岐にわたるものが餌になり得ます。
果樹では
柿、ブドウ、栗、など
樹木では
樫、アカシア、ヤナギ、イヌマキ、など
園芸でよく植えられている植物では
バラ、ラベンダー、ボタンなど、
また、植木屋さんや花屋さんで売られている鉢植えの植物にもほとんどその被害の対象となります。
コガネムシの被害に会っているかどうかを見分けるには
成虫の被害の場合には歯の食べられた跡の他に直径3ミリくらいの黒い糞が見られます。
また、根元の土が柔らかく盛り上がっていたり、した場合には成虫が土の中で卵を産み付けている可能性もあります。
幼虫の場合には土の中なので、被害を目で確認することはできませんが、
水をあげているのに元気がない、水が不足しているような状態がみてとれたら、
根が食われて、水分を吸収できない状態かもしれないので、
幼虫の被害をうたがってみる必要があります。
この他、鉢植えなら、土の量が減る、土が柔らかくなるなどの状態になることもあるので、毎日注意して観察してください。
コガネムシの駆除の方法
大切に育てている植物にコガネムシがいた場合、捕殺します。
樹木の場合は成虫は揺すると落ちてきますが、雨の日の方が飛んで逃げにくいので捕まえやすようです。
成虫の場合はこれでよいのですが、成虫を発見したら、土の中に幼虫もいると思った方が良いでしょう。
幼虫は次のような方法で見つけます。
・土を交換する
幼虫が発見された場合はもちろん、成虫が寄生していた場合には卵を産み付けられているかもしれませんので、
土を新しいものにしてしまいます。
・水に浸す
バケツほどの容器に水を満たし、鉢植えを丸ごと入れてしまいます。
呼吸が出来なくなったコガネムシの幼虫が浮いてきます。
この方法は効果的ですが、根腐れしやすい植物には向きませんから注意してください。
ここで挙げた方法は特に薬品などを使用しなくても出来る方法ですが、
鉢植えやプランター程度のものしか適用できません。
また、成虫の駆除にはフェロモントラップと呼ばれるものも販売されていますので、利用するのもよいでしょう。
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◆薬品などを使用した方法
・オルトラン
植物の根元に撒いて使用します。
根から吸い上げられるとコガネムシの幼虫が根を食い荒らさなくなると言われています。
・ダイアジソン
植物周りに撒いて土に染み込ませると、幼虫は死んでしまうと言われます。
・椿の油粕
サポニンと言う成分を含んでいて土の中の害虫駆除に使われます。
コガネムシの幼虫の他の生き物も駆除してしまうので使う際には注意書きをよく読んで使います。
コガネムシの成虫、幼虫ともに駆除出来たら、次はまた被害に会わないように予防を考えます。
コガネムシ被害の予防
コガネムシは繁殖力が強いので、成虫が土の中に産卵するのを防ぐのが一番有効な予防方法です。
方法として考えられているのが物理的な方法と対抗植物を一緒に育てる方法です。
◆物理的な方法
土にコガネムシが産卵しないように
覆いをかける方法です。
鉢植えなど小さなものなら
不織布、
バークチップなどが良いでしょう。
バークチップは見た目にも不自然ではありませんし、雑草も抑えてくれます。
◆対抗植物を植える方法
大量に発生してしまう前なら一緒に対抗植物を育てる、と言うのも効果的です。
対抗植物とは、
作物に有害な土壌中の線虫を減らす効果をもつ植物の総称を指します。
キャットニップ、ルー、チャイブ、タンジー、マリーゴールドなどが知られますが、
バラにはパセリ、カモミールなども良いとされています。
殺虫剤などと違って、完全に被害を防いでくれるわけではなく、被害に会いにくくしてくれるものと言うことです。
状態に合わせてどの対策をとるのかを決めるとよいでしょう。
もし、大切に育てている植物の様子がおかしいと感じたら、一度コガネムシの幼虫の被害を疑ってみてください。
コガネムシは決して害虫と言うことではありませんから、植物に被害がなく上手く共存できるのが一番だと思います。
駆除だけではなく、その後の予防で被害を食い止めてくことも大切でしょう。
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