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夏休みの自由研究 ジュースの中の砂糖の量と研究の掘り下げ方

夏休みの自由研究で簡単に出来て定番ともいえるものが

ジュースの中の砂糖の量を調べる研究です。

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この方法は実際に実験をすることに重きを置くのではなく

結果から、飲みすぎることによって健康にどんな影響があるかを考察する

着眼点が問われるものです。

砂糖の量計算方法
結果を可視化する
結果から研究を深める方法

の順番で考えてみます。

本来、ジュースとは果汁100%のもののみを指しますが、

一般的には清涼飲料水のことをさしています。


砂糖の量の計算方法



多くの実験では熱するなどして水分を蒸発させ、

残った物質を測るという方法を採りますが、

ジュースの中の糖分はこの方法では取り出せません。

その理由は清涼飲料水の中に入っている糖分は液体で、固形物として取り出すことはできないからです。

そこで、ラベルの栄養成分表からその清涼飲料水に含まれている糖分を計算して求めます。

◆糖分の量を求める計算式

清涼飲料水の内容量÷単位量×炭水化物の量=糖分の量

計算例を一つ上げると、

500mlのペットボトルに入っていて、炭水化物が100mlあたり15gの清涼飲料水の場合は

500÷100×15=75


となり、含まれている糖分は 75g

清涼飲料水の糖質は炭水化物として表示されているので、この式で求められるのです。

購入した清涼飲料水の缶やペットボトルの表示を頼りに

コーラ、紅茶、スポーツドリンク、100%のジュースなど行ってみましょう。

では、次の段階に行きましょう。

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結果を可視化する



含まれている糖分の量が解かったら、それと同じ量の砂糖を測って目に見える形にしましょう。

その前に成人が一日に摂取する糖分の量を確認しておきましょう。

成人の1日に摂取する糖分の適量

WHOの指針では25g、ティースプーンで6杯程度の量、

が理想とされています。

この基準の量が解かったら、次のようにして目に見える形にしましょう。

◆砂糖の量を見やすい形にする

測り、同じ大きさの容器を複数、砂糖を用意する。

容器をはかりに乗せて、0メモリに調整する

砂糖をすこしづつ入れて25gを測る

ゆすって砂糖の上面を平らにする

同じように各清涼飲料水の計算結果から出た砂糖の量を測る


こうして、身近に売られている清涼飲料水やジュース類に含まれている糖分を可視化して撮影してまとめます。

自由研究ではここからが個々の着眼点に基づいて、研究を深めていきます。

結果から研究を深める



先程の計算から多くの清涼飲料水には糖分がかなり多く含まれていることが解かったと思います。

1日に摂取する糖分の適量が25グラムとすると

ほとんどの清涼飲料水にはこれを大きく上回る糖分が含まれています。

実際にこれだけの量の砂糖を一度に摂ることはとても無理だと思いますが、

清涼飲料水に入っているといとも簡単に飲めてしまいます。

この結果をもとに糖分の過剰摂取による身体への影響を調べて考察を深めましょう。

いくつか例を紹介してみます。

◆ビタミン不足

糖分は人間にとって重要なエネルギー源です。

特にブドウ糖は脳のエネルギー源としてよく知られていますね。

しかし、糖分を消化して上手くエネルギーとして使うにはビタミンB1が必要になります。

適量を越えた糖分を摂取してしまうとこのビタミンB1がそれだけ使われて、体内で不足してしまいます。

ビタミンB1が不足することで起きる症状には

手足のむくみ
便秘
疲労感

などが知られます。

また、

集中力の低下
気分が落ち込む

など精神面への影響もあると言われます。


比較するものとしてはフルーツなど天然の糖分を含んだものをあげて、

体への影響を調べて比べてみるとより深い考察ができるでしょう。

フルーツは糖分だけではなく、ビタミン、ミネラル、繊維質なども含まれていて、 糖分が体でうまく使われるようにすべてセットになっていると言われます


この違いを比較してまとめるのも面白いと思います。


◆精神面への影響

先程も触れましたが、当分の過剰摂取は精神面へも影響を及ぼします。

甘いものを食べて、血糖値が上がるとインスリンが分泌され、血糖値を下げようとするのを御存じだと思いますが、

多量に糖分を摂取した場合、インスリンも多量に分泌され、低血糖の状態になります。

こうした場合、アドレナリン、ノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌され、

精神に大きな影響を与えます。

アドレナリン、ノルアドレナリンが分泌される状態ではどんな影響があるのかに絞ってまとめるのもよいでしょう。

恐怖感、不安感、突発的にキレる、理性的な判断が出来ない、などの行動との関連が見えてくるかもしれません。


◆骨への影響

砂糖は酸性食品でもあるため、糖分を摂取すると血液が酸性に傾きます。

それを中和しようとしてアルカリ性のものを動員します。

それに使われるのがカルシウムイオンで、通常は骨を形成するのに使われたりしますが、

糖分の過剰摂取によって骨に使われず、体外に排出されてしまいます。

この辺の体の仕組みと影響をまとめるのもよいでしょう。


◆アレルギー症状を引き起こす

私達が食べ物を食べた時に消化吸収に重要な働きをしてくれるのが腸内細菌ですが、

砂糖の摂取によって腸内細菌叢が変化してしまいます。

腸内では細菌やカビ類のバランスが保たれているのですが、糖分はこの中のカンジダと言うカビの大好物と言われ、

過剰に摂ることによってカンジダが増えてアトピー性皮膚炎などのアレルギーを悪化させることになります。

この自由研究をきっかけに腸内細菌のとの関係について掘り下げても面白いでしょう。


夏休みの自由研究には実験を伴うものや観察に何日もかかるものもありますが、

ジュースの中の砂糖の量を調べる研究は計算と検索を駆使して行える数少ないものです。

また、これをもとに食生活や水分補給のやり方を見直すきっかけにしてください。

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