入学式で在校生を代表して挨拶をするのはなかなか緊張するものです。
でも、大役を任されたとしても慌てることはありません。
基本的な時候の挨拶とともに新入生を歓迎する気持ちを込めて文を考えれば特に難しいこともありません。
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今回は在校生が入学式で祝辞を述べる時のコツとそれに伴う時候の挨拶と実例を交えた例文を紹介します。
始めに
入学式の時期の時候の挨拶
祝辞の構成
在校生の祝辞の例文
の順番で進めていきます。
入学式での時候の挨拶
入学式での時候の挨拶についてはこのブログの
季節の挨拶 4月上旬に使う入学式用の表現
と
時候の挨拶 入学式でつかう表現と実例で
4月上旬の季語や定型の文を詳しく紹介しているのでそちらを参考にしてみてください。
時候の挨拶はその季節の季語や季節を表す言葉を織り交ぜるのが定番ですが、
意識しすぎると堅苦しくなりがちで聞いている方も緊張してしまいます。
中学生、高校生の場合なら、
歓迎の言葉の中に身近な季節感を表現する
というのが自然で、伝わりやすいでしょう。
◆入学式の頃の季語
入学式は大抵4月の初めごろに行われます。
この頃には
春分 陽春 春色 弥生 萌芽 早春 軽暖 浅春 春暖
などのが二十四節気の季語として知られています。
でも、在校生の代表が新入生への挨拶をする時にはちょっと堅すぎる印象があるので、もう少し砕けた
暖かい日差し 桜が満開 心地よい春の風 花の便り 希望に満ちた 葉桜の季節
などの表現で季節を表す方が良いでしょう。
また、学校の建物の周辺の様子を交えるとより身近で親しみやすい表現になります。
例
お花見の季節も過ぎ、葉桜が萌いづる季節となりました。
春めいた日差しに○○川の川面もきらめいています。
暖かい日差しのもと、○○公園の桜も満開になりました。
桜の花が咲きはじめ、降り注ぐ日差しも日に日にあたたかくなりました。
など
また、
個人的に桜の花は「散る」という表現はあまりしない方が良いと思います。
これから新しい学校生活が始まるので、花の後の新緑や青葉に注目した表現を選ぶ方が相応しいと思います。
時期的に花が残っているかどうかは微妙ですし、次に現れてくる息吹に目を向けるようにするとよいでしょう。
では、祝辞の基本的な内容に触れていきましょう。
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祝辞の構成
在校生が行う祝辞は次の様な構成になるのが一般的です。
◆祝辞の構成
1、
初めの言葉(時候の挨拶)
2、
新入生へのお祝いの言葉
3、
仲間として迎え入れる言葉
4、
学校生活の楽しさを伝える
5、
締めの言葉
自分の体験も交えて話すことで新入生たちもリラックスして聞いてくれるでしょうし、
親しみを持ってくれるでしょう。
◆話すときのコツ
祝辞を述べるのは校長先生や来賓の方達の後のことが多いはずです。
気後れをしてしまいがちですが、次の事を行って祝辞を読むとうまくいきます。
・
体をほぐす…軽く腕を回したりして、無意識に力が入っている肩をほぐします。
・
深呼吸をする…腹式呼吸で3回から4回呼吸を整えると、気持ちがすっきりします。
・
意識して口角を上げる…楽しいことが待っています、ということを伝えるので、まず自分の表情から楽しい雰囲気を作ります。
これはいきなり行ってもうまくいかないことが多いので、1週間から2週間くらい前から習慣づけておくようにするとよいでしょう。
では、具体的な例文を見ていきましょう。
在校生の祝辞の例文
◆例1
暖かい日差しが降り注ぎ、葉桜が萌いづる季節となりました。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
在校生一同、心より歓迎申しあげます。
私達は皆さんと一緒にこの○○高校で過ごすことをとても楽しみにしていました。
皆さんは今日、どんな気持ちで入学式の会場にやってきましたか?
同じ中学の人を見つけて安心した人、新しい生活に希望と期待を抱いている人、初めての世界に何となく不安を抱いている人、
それぞれの思いを抱きながら、今、この会場にいることと思います。
私も2年前の今日、皆さんと同じような気持ちでこの場に立っていました。
大きな期待を抱きながらも新しいクラス、新しい仲間、新しい環境の中で少し不安を抱えていました。
そんな時、私はあることをして、不安を解消しました。
今からその方法を教えましょう。
それは、笑顔で挨拶をすること、です。朝の挨拶をすることは簡単に踏み出せる第一歩です。皆さんは今日、同じクラスの仲間たちに挨拶をしましたか。
まだでしたら、ぜひやってみてください。この小さな一歩からたくさんの交流が生まれ、色々な価値観を持った仲間と触れ合い、あなた自身を成長させるきっかけにもなります。
少し勇気がいるかもしれませんけど、これから始まる高校生活を豊かにするためにも朝の挨拶から始めてみてください。
さて、皆さん、これからの3年間は濃密であっという間に過ぎ去ってしまいます。
学校行事やクラブ活動、委員会、勉強などたくさんのことが待っています。
初めてのことも沢山あって、時には迷うことや悩むこともあるでしょう。
そんな時には周りの仲間や、私達在校生、先生方に積極的に聞いてください。
私達上級生は常に皆さんを応援しています。先生方はいつも温かく私達を見守っていてくれます。
地域の方たちも私たちを見守ってくれています。私たちは常に沢山の方々に支えられながら学校生活を送っていることを忘れないでください。
皆さんが一日も早く、この○○高校になじんで、充実した高校生活を送ってくれることを願って祝辞とさせていただきます。
◆例2
校庭の満開の桜が今日というよき日を祝福しているかのようですね。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
在校生を代表して歓迎の言葉を述べさせていただきます。
今日から皆さんは私達○○高校の仲間です。
○○高校は一人一人の個性を伸ばすための学習に力を入れている学校です。
授業では2年生から選択教科制を採用し、将来就きたい職業に合わせて学習できるように学習環境を整えています。
また、部活動では運動部、文化部ともに様々な大会に参加して結果を残し、自分の興味を持ったことをとことん突き詰めて楽しめます。
指導に当たってくれる先生方も熱心ですし、両方の活動を通して、きっと一生関わっていきたいと思えるものが見つかると思います。
高校での3年間は思った以上に早く過ぎ去ってしまいます。
ですから、様々なことに積極的に取り組んでください。勉強と部活の両立は決して簡単ではないかもしれません。
でも、興味のあることなら沢山学びながらも新鮮な気持ちで毎日を過ごすことが出来るでしょう。
何かわからないことがあったら、何でも私たちに聞いてください。先生方も熱心に指導してくださいます。
ぜひこの3年間で自分のやりたい事、将来の夢を見つけてください。
皆さんが一日も早く○○高校になじめるよう、私達上級生が精一杯応援していきたいと思います。
最後に新入生の皆さんの今後の活躍を祈って歓迎の挨拶とさせていただきます。
1つ目の例は
ごく一般的なもの、2つ目は学校の特色を強く出したものです。
是非参考にしてください。
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