PTA会長が年度の最初に行うものが、実は
入学式の祝辞なんですね。
小学校の入学式は幼稚園や保育園から進学してくる子供たちをお祝いするものですから、
希望に満ちた言葉出迎えてあげたいものです。
祝辞というと、自分に出来るだろうか不安に思っている方も多いようで、
塾で講師をしているときにもPTA会長になっている方から意外と相談が多かったです。
でも、段階を踏まえて考えていくとそれほど難しいものではありません。
今回は小学校の入学式の準備から構成、例文までを紹介します。
祝辞の構成はこうする
入学式の祝辞はとてもシンプルです。
◆構成
①子どもたちへのお祝いの言葉
②本文(明るいイメージのお話)
③保護者の方へのお祝い
④PTA活動へのご協力のお願い
こんな感じになります。
入学式ではほかにも御挨拶をする方も多くいらっしゃいますから、短めにまとめるようにします。
ですから、②の本題は一番ボリュームがある部分ですが、一つのお話に絞って伝えた方が良いでしょう。
例えば、
学校生活で沢山お友達ができる
面白いことがたくさんある
こんな風に成長してほしい
などにテーマを決めます。
③の保護者の方のお祝いも簡潔にまとめるようにします。
この部分は④と合わせて述べられることも多く、まとめてしまう方もいます。
また、言葉使いも気を遣いましょう。
子どもたちに贈る部分は分かり易い言葉を使います。
保護者の方に贈る部分は普通の言葉を使い、言い回しを工夫することも大切です。
祝辞を考えるにはまず、これらの構成を頭に置いておきます。
あまり勧められない話題
祝辞の中であまり盛り込まない方が良い話題というものもあります。
先程の本題の部分に係ることですが、
ネガティブな話題(自然災害、気候変動など)
時の話題(オリンピック、有名な賞などの話題)
はその場を相応しくない雰囲気にしてしまうことがあります。
祝辞を贈る相手は新入生ですから、こういった話題にもあまりにもピンとこないでしょう。
それに小学校という場所が希望にあふれる場所、楽しい所、というものイメージを抱けなくなります。
保護者の方に宛てた場合も同様です。
また、時の話題は他の方の挨拶内容とダブってしまったりということも実際にあります。
その場で修正できるほど場慣れした方ならよいですが、話題でダブってしまうと焦りますね。
それにその話題をあまりよく知らないのに、注目されているからと引き合いに出すと却って安っぽいイメージに聞こえる可能性もあります。
特に初めて祝辞を述べる場合などは避けた方がよい話題と言えます。
もし、その学校の過去の祝辞が保管されていたら、見せてもらうか複製をもらって参考にするとかなり助かります。
数年分あれば、
文字数から祝辞がどのくらいの長さかわかります。
どの様な話題に触れられているかも知ることができます。
学校側に是非確認してみてください。
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祝辞を実際に考えてみる
では実際の例文を見てみます。
例文①
PTAを代表いたしまして、お祝いの言葉を申し上げます。
新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
今日の入学式をとても楽しみにしていたと思います。
小学校はとても大きくて広くて、心配になってしまった人もいるかもしれません。
でも、先生方やお兄さん、お姉さんがいろいろなことを教えてくれます。
みんな優しいですから、わからないことはなんでも聞いてくださいね。
新しいお友達もたくさんいます。
明日から元気よく学校に通って、お友だちをたくさん作って、お昼もみんなで一緒に食べて、みんなで勉強しましょうね。
小学校ではたくさんのお友だちが一緒にお勉強しています。
決まりを守って、先生方のお話をよく聞いて過ごすことはとても大切です。
これから少しずつ覚えていってくださいね。
これから毎日楽しく過ごしましょう。
頑張ってくださいね。
保護者の皆様方、お子様の小学校入学、誠におめでとうございます。
お子様が小学校で生活をはじめるにあたって、わからない事や不安なことなどいろいろあるかもしれません。
もし、不安に思っていましたら、先生方、私たちPTAに遠慮なく相談してください。
悩み事は抱えず共に解決できますよう、皆様に寄り添ってまいります。
その様な意味でも、PTA活動に積極的にご参加いただければと思います。
新入生の皆様が楽しく有意義な日々を過ごせるようお祈りいたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。
平成31年 4月〇日
○○市立○○小学校PTA会長 ○○○○
挨拶の冒頭は一言、PTA代表であることを断って挨拶の導入にします。
最後には日付と自分の役職と氏名を書き加えます。
例文②
新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
今日から皆さんは○○小学校の一年生です。
小学校ってどんなところだろうってドキドキしていた人もいるでしょう。
小学校はとても楽しいところです。
みんなでお勉強したり、運動したり、遠足や発表会など、一年でたくさんの行事があります。
お友だちも今までよりもずっとたくさん出来ますよ。
明日からみんなで集まって登校したり、お勉強したり新しい経験がたくさん皆さんを待っています。
もし、わからないことや心配なことがあっても、お兄さんお姉さん、先生方に遠慮なく聞いてくださいね。
みんな優しい人ばかりですから、親切に教えてくれます。
これから6年間、色々な経験をして楽しく元気に過ごして、大きくなってください。
ご列席の保護者の皆様、本日はお子様の御入学、誠におめでとうございます。
お子様が学校で過ごすにあたり、不安な点等ございましたら、先生方、私たちPTAに遠慮なくご相談ください。
また、子供たちが健やかに育つために、○○小学校では学校と地域の連携を重視し、行事等に取り組んでおります。
お忙しいとは存じますが、6年間、私達の活動にご協力いただきますようお願い申し上げます。
最後に新入生の皆様が健やかに成長することをお祈りいたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。
平成31年 4月〇日
○○市立○○小学校 PTA会長 ○○○○
では、原稿が出来あがったら、一度リハーサルをして見ましょう。
原稿が出来あがったらやっておくこと
祝辞の原稿が出来あがったら、必ず次の事をやっておきましょう。
・声に出して読む
ここでは声の大きさ、トーンを確認するとともに、
ストップウォッチを使っておおよその時間を測ります。
声は新入生に向けての言葉と保護者に向けての言葉ではスピードもトーンも変えて練習します。
・目線の確認
入学式の会場は広いので目線はちょっとした角度の違いかもしれませんが、
原稿から目線を上げて一目、見るだけでも印象はずいぶん違います。
会場のどこのあたりに新入生と保護者がいるかをシミュレーションして目線を移す練習をしておきます。
会場内をあらかじめチェックして置くと、本番も落ち着いてできます。
これらの事を事前に行っておくと本番でもかなり落ち着いて原稿を読めます。
入学式で祝辞を頼まれた時の参考にしてください。
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