4月というと桜を思い浮かべる人が多いと思います。
それだけ春=桜のイメージが強いのですね。
4月の時候の挨拶にも桜は多く登場します。
季節に多少の違いはあるものの、上旬から中旬にかけての季語や表現に使われる例が多いようです。
4月の時候の挨拶については以前にもこのブログの記事
3月 4月 春の時候の挨拶 お礼状やビジネスで
で触れましたが、今回は桜が登場する表現に的を絞って紹介していきたいと思います。
スポンサードリンク
4月の季語を時期別に
時候の挨拶の基本的な形式は
公式な表現では
・
季語/季節を表す表現+候/みぎり+相手を気づかう言葉
くだけた表現では
・
季節を表す言葉や表現+相手を気づかう言葉
です。
これを踏まえて初めに4月の季語を見ていきましょう。
◆上旬の季語
花冷、春暖、春陽、早春、桜花、桜花爛漫、春眠、陽春 など
桜の開花の時期になるので季語にもそれが現れています。
◆中旬の季語
桜端、春粧、春爛漫、清明、温暖、春和、陽春、など
◆下旬の季語
惜春、春風、軽暖、穀雨、若葉、新緑、春麗、晩春、葉桜 など
花も散って、若葉が目立ち始める様子を表す言葉が多くなります。
これらの季語は後に「候/みぎり」を付けて使われることが多いです。
例
花冷えの候、みなさまお変わりなくご壮健にてお暮しのこと何よりに存じます。
桜端のみぎり、お元気でお過ごしのことと存じます。
新緑の候、日中は汗ばむほどの季節となりましたが、
など。
またくだけた表現では
◆上旬
桜満開の季節、お花見シーズン、夜桜、など
見たままの風景を伝えられます。
年によって開花の時期がずれることもありますし、自分の気持ちを入れることもやりやすいのがこの表現です。
◆中旬
花の盛りも過ぎて、緑が日一日と濃くなって、など
満開を過ぎて散っていく桜の様子やだんだんと緑が増えていく様子を言葉にします。
◆下旬
葉桜、花の季節も過ぎて、など
春から初夏に移り変わる季節を表現する言葉が多くなります。
では、具体的な例文をいくつか挙げましょう。
スポンサードリンク
桜の表現を使った時候の挨拶例文
◆上旬の例文
桜花の候、貴社ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
花冷のみぎり、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
桜花爛漫の候、皆様おかわりございませんか。
お花見のシーズンは心まで華やいでまいります。
桜の花も今を盛りとばかりに咲き誇っています。
春たけなわ、吹く風も桜色に染まっています。
桜の便りが次々に聞かれる季節となりました。
近所の桜も満開となり、
はらはらと舞い落ちる桜の花びらが、淡雪のように見えます。
夜桜の幻想的な姿に見とれて歩くうちに
桜花満開の好季節がやってまいりました。
舞い落ちる桜の花びらが○○ちゃんの入学をお祝いしているようです。
いつもは花より団子の私ですが、今年は桜の色香を楽しみたいと思います。
開花から花の盛り、そして少し散り始めた様子が描写されます。
主に関東を基準にしたものですが、南ではもっと早く、北では遅くなります。
◆中旬の例文
桜端の候、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
春爛漫のみぎり、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
桜吹雪が舞う今日この頃、お変わりなくお過ごしでしょうか。
満開の桜も昨日の雨ですっかり花を落として、
春の盛りも過ぎ去って、桜の若葉が日一日と濃くなってきました。
花の盛りも過ぎ、葉桜の緑が鮮やかな季節になりました。
昨年はあと二日桜を楽しめましたのに、今年は季節が少し早いように感じます。
職場の窓から川面を埋める桜の花びらを見下ろすと、
若葉の萌える季節、心まで若やいでまいります。
桜も散り、春の陽気のせいか、物憂く過ごす今日この頃です。
満開から散り始め、そして若葉がで始める桜の様子がふえていきます。
◆下旬の例文
新緑の候、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
葉桜のみぎり、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
目を楽しませてくれた桜もすっかり散ってしまいました。
葉桜が大きく風になびく季節となりました。
花の季節もいつの間にか過ぎ、葉桜の季節となりました。
下旬には桜もほとんど散ってしまって、葉桜の状態になります。
春から本格的な初夏に季節が移っていき、ほかの植物や動物に目が行き始めます。
4月の結び
手紙などの文章の結びにも季節に合わせた表現を取り入れます。
相手の事を気遣う分になることが多いので、その年の気候や気温を考慮して書きます。
例
花冷えの時節柄、くれぐれもご自愛ください。
季節の変わり目ですから、ご無理などなさらぬように。
春爛漫のこの季節、健やかな日々をお過ごしください。
暖かい風に誘われて、お出かけになるのもよいと思います。
一日の寒暖差が大きい時期ですから、お体くれぐれもご自愛ください。
桜は私たちになじみの深い花です。
4月の時候の挨拶に取り入れて自分らしい表現をしてみてください。
スポンサードリンク
合わせて読みたい記事
季節の挨拶 4月上旬に使う入学式用の表現
時候の挨拶 3月下旬の桜の開花のころの例文
3月 4月 春の時候の挨拶 お礼状やビジネスで
時候の挨拶 5月下旬に学校関係の文書を書く時の注意
コメント 0