夏に持っていくお弁当に何を入れればよいのか、自分で作って持っていく人も、子供を持つお母さんも頭を悩ませます。
マヨネーズは腐らずおかずを長持ちさせるとよく言われますが、実は大きな落し穴があります。
確かに有効な調味料の一つなのですが、使い方を間違えると大変なことに。
今回はこれから暑い季節に向けて、マヨネーズの効果とお弁当で食中毒を起こさないための方法を紹介します。
マヨネーズは腐らない調味料?
マヨネーズは腐らない、とよく言われています。
でもそれは誤りで、
正確には腐りにくく、防腐作用と抗菌作用が強い調味料です。
卵を使っているのになぜかと言うと、秘密は含まれている成分にあります。
◆お酢と食塩の効果
マヨネーズの中に含まれているこれら二つが防腐作用と抗菌作用に大きく関係しています。
お酢は強い抗菌作用があることで知られています。
そして塩もお酢ほどではないが抗菌作用があります。
この二つが組み合わさることで相乗効果を発揮してマヨネーズ内での菌の繁殖を抑えているのです。
在る実験で食塩とお酢を組み合わせた中で生き残る大腸菌の量を調べています。
食塩とお酢を組み合わせた中で6時間後に生き残る大腸菌
・食塩5%とお酢0.1%の中で生き残った大腸菌:
0%
・食塩20%とお酢0.1%の中で生き残った大腸菌:
0%
・食塩0.85%とお酢0.2%の中で生き残った大腸菌:
16.67%
濃度が薄くなるとその効果も薄くなるのが分かりますが、抜群の抗菌作用を発揮しているのが分かりますね。
では、これだけ強い抗菌作用がある成分が含まれているマヨネーズがなぜ夏のお弁当にNGなのでしょうか?
マヨネーズの落し穴
強い抗菌作用のあるマヨネーズですが、実はこの力が発揮されるのはマヨネーズ単体で使われた時の場合です。
実はマヨネーズは調理後にはその効果が弱まることが知られています。
特に、調理時に水分が多く出る食材と一緒に調理すると防腐効果が弱まってしまいます。
例えば
・野菜
・肉
・魚
など一般的な食材で効果が弱まってしまうので調理したものは冷蔵庫など低温で保存する必要があります。
マヨネーズを使ったもので夏に一番食中毒を起こしやすいのはサラダやお惣菜に使用したときに水分がにじみ出てきたりした時です。
ですから、調理に使われたマヨネーズに抗菌効果と防腐効果を期待して夏や暑い時期のお弁当に入れるのは避けた方が無難です。
夏のお弁当に入れていはいけないおかずとは?
では、食中毒を起こさないために暑い時期におすすめできないお弁当のおかずをピックアップしておきましょう。
特に傷みやすいものは生もの、汁の多く出るもの、炒めたものなどです。
◆食中毒になる恐れのある食材
・炒め物
・煮もの
・チャーハン
・生野菜
・ポテトサラダ
・マカロニサラダ
・卵
・練り製品(かまぼこ、ちくわなど)
特に生野菜は常温で急激に菌が繁殖していくので絶対に避けたいおかずです。
ではお弁当を傷みにくくするにはどうすればよいでしょうか?
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夏にお弁当が傷みにくい工夫は?
夏でも調理してすぐに食べるのであれば特に気にする必要もないのですが、お弁当に持っていくという事は作ってから数時間は常温に近い状態で置かれるという事です。
ですから防腐効果のあるものを取り入れてお弁当を作るようにします。
・カレー味を活用する。
カレー粉を使用することで防腐効果が期待できます。
子供でもカレー味のナゲットを作ってあげたり、調理する時に使用します。
よく昔から、梅干しには殺菌効果があると知られていますが、子供は苦手でしょうし、梅干しが嫌いな人もいる筈。
カレー粉なら嫌いな人もいないでしょうし、子供受けもいいのでおすすめの調味料です。
・お酢を利用する
ごはんに少しだけ混ぜることで防腐効果を発揮します。
おにぎりに味が分からないくらい混ぜて使うのも良い方法です。
梅干しが苦手な人でもお寿司なら食べられる人は多いと思うので、子供お弁当にはこの方法がよいかもしれませんね。
・ゼリーやフルーツの活用
いわゆるデザートを使うのですが、そのまま使う訳ではありません。
ゼリーやフルーツを凍らせてお弁当に入れたり、お弁当箱の上に乗せたりして保冷効果を高めます。
だだし、一つ注意してほしいのは作りたてのお弁当との温度差です。
温度差があると水滴が出来やすくなるので、お弁当をしっかりと冷ましてから入れたり乗せたりすることが大切です。
食中毒を防止するうえでは水分を残さないのが一番大切になります。
食材以外でお弁当を作る時に注意すること
お弁当に入れてはいけない食材や防腐効果を高める方法が分かっても調理の手順に不備があったら全てが台無しです。
お弁当を作る時に注意する点をまとめます。
・食材を素手で触らない
手を綺麗に洗っても完璧に菌を取り除くことは不可能です。
菌の繁殖しやすい夏場は神経質なくらいに気を使ってください。
薄手のポリの手袋などを使用すれば手先が不自由になることもなく調理が出来ると思います。
・おにぎりはラップでにぎる
おにぎりもラップを使用して握ったほうがより安全です。
手を洗って水分を完全に拭き取る手間も省けるし、衛生的です。
・しっかりお弁当を冷ます。
お弁当を作るのは朝が多いと思いますが、出来上がったらしっかりと冷ましてください。
温かいまま蓋をしたりすると水滴が発生してしまいます。
出来上がったおかずをとりわけるお皿の下に保冷剤を置いてお皿を冷やすようにすると早く冷ますことが出来るので、時間のない朝には有効です。
・防腐シートの使用
ワサビや辛子などの防腐効果を応用した防腐シートと言うものが市販されているのでそれを利用するのも一つの方法です。
お弁当箱のふたの裏にワサビを塗るなんていう方法もあるのですが、おかずの味が台無しになる可能性が高いのであまりやっている人はいないでしょう。
今はおかずに触れても大丈夫なシートがあるので積極的に活用してください。
・お弁当箱の殺菌をきちんとする。
中に入れるものに気を使っても入れるお弁当箱に菌が着いていたら意味ありませんね。
きちんと殺菌をして、よく乾かしましょう。
特に密閉できるタイプのものはゴムのパッキンの部分や溝に菌が残りやすいのでしっかりキッチンブリーチに浸けて除菌しておきます。
お弁当箱に中身を詰める時にも水分が残っていないかどうか確認してくださいね。
・少しでも気温の低いところに置く
お弁当を食べるまでの時間、出来るだけ涼しいところに置くようにします。
保冷剤があれば利用して温度が上がらないように工夫しましょう。
特に子供には日の当たるところに置かないように言ってあげましょう。
こうすれば食中毒なることもないでしょう。
まとめると、
夏のお弁当にはマヨネーズが効果的ではない、
汁の出やすいものや生もの、煮ものなどは避ける、
カレー粉や酢を活用して防腐作用を高める、
お弁当箱を清潔に保つ、
と言う事が食中毒を防ぐには大切です。
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2016-04-23 09:02
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