春先にちょっと暑くなり始めると家の外壁に発生する
毛虫を見かけることがあります。
駆除しようにも刺されると思うとちょっと躊躇しますよね。
今回は外壁に発生した毛虫の駆除の仕方を紹介します。
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また、あまり知らない毛虫についての知識もちょっと交えていきます。
1、
毛虫の種類
2、
外壁に発生した時の駆除
3、
大量発生を防ぐ予防法
の順に解説していきます。
毛虫の種類
毒々しい見かけの毛虫はどれも毒をもっていて、刺されたら大変なことに、
と思っているでしょう。
でも、よく見る毛虫には毒性のあるものとないものがいます。
毒性のない毛虫の毛でも鋭いものは刺さると痛いですが、後で腫れたりすることは無いようです。
◆毒のある毛虫
・チャドクガ
大きさは25㎜から30㎜くらいで、側面の白いラインと黄褐色の頭が特徴。
お茶の木やサザンカなどの他、100種類以上の樹木に発生します。
葉っぱの裏側に固まっていることが多く、
4月から5月、8月から9月に卵から幼虫になります。
身体の毛は50万本以上あり、触れると症状が出ます。
肌が赤く腫れて、かゆみも伴います。
抜けて風に舞った毛に触れても害があります。
成虫になるまで数回脱皮しますが、抜け殻にも毒性があります。
外壁で見つけたら、駆除したい毛虫の代表です。
・ドクガ
6月から8月にかけて見られる毛虫で、
35㎜から40㎜くらいのサイズです。
卵から孵って間もないころは黒い頭とオレンジの胴体、成長してくると次第に黒くなります。
ドクガは卵、幼虫、成虫、すべての段階で毒をもちます。
この毛虫は長い毛の内側に毒をもつ針があり、その数は600万本と言われます。
・キドクガ
30㎜ほどの大きさで、黄色の線が2本線入った姿が特徴です。
日本全国に分布しているので、目にする機会も多いでしょう。
この蛾も年に2回卵から孵ります。
6月から7月くらいに見られることが多いでしょう。
◆毒の無い毛虫
・マイマイガ
頭の部分に「ハ」の字模様がある毛虫です。
いかにも毒々しいふさふさの毛をしているので、触れてもカブレたりすることはないと言われています。
木からぶら下がっているものを見ることもあるでしょう。
ほとんどの樹木や草に発生するので日本中どこでも見られます。
・アメリカシロヒトリ
桜の木につく毛虫として知られていますが、柳やポプラなどの広葉樹にも発生します。
毛は白くて長く、背中が灰色系、側面が黄色い姿をしています。
大きさは30㎜くらいで繁殖力が強いです。
・クスサン
大きな毛虫で、楠やイチョウなどに発生します。
これらの毛虫は都心や街中でも大量に発生することがあります。
毛虫に好んで近づく人はあまりいないと思いますが、特に毒のある種類には近づかないように注意が必要です。
では、次は毛虫の駆除の方法についてみていきましょう。
外壁に発生したときの駆除
毛虫が家の外壁に発生したときには業者に頼んだりすることも視野に入れて対策を講じます。
家に入ってきたり、洗濯物や布団に付いたりすることもありますから、
例え毒の無いものでも、駆除してしまいたいですね。
自分で駆除するときには安全のため、それなりの装備をして取り掛かりましょう。
◆毛虫を駆除する準備
駆除するときに毛虫の体毛が飛び散ることがあります。
その体毛が肌に触れて、痛みやかぶれを起すことを防ぐために
肌の露出が無い服装を選びます。
その他、ゴーグル、マスク、手袋は必須です。
殺虫剤を使用しますが、
数がそれほどでもないときにはネオピナミン、フェノトリンが主成分のスプレータイプ、
外壁の広い面積や樹木には有機リン剤やピレストロイド溶剤を噴霧器を使って散布します。
園芸店などで100ml、1000円くらいで販売されています。
外の広い範囲に殺虫剤を使用するときには隣近所の植物、ペット、人などへの影響も考慮しなくてはいけません。
広範囲にわたる場合や大量発生してしまって手に負えない場合は業者に頼む方が良いかもしれませんね。
では、ドクガの代表のチャドクガと無毒のマイマイガが壁に発生したときの駆除を例にしてみましょう。
◆チャドクガの駆除
1、駆除の準備
外壁のチャドクガを駆除するときには、虫の体についている毛と、飛び散った毛の両方が肌に触れないように注意します。
長袖、ゴーグル、マスク、厚手のゴム手袋、帽子、作業用の長ズボンで完全防備します。
2、駆除するとき
殺虫スプレーも専用のもの、
固着剤が入っていて、スプレーした際に毒針が飛び散らないスプレー、
が市販されています。
キンチョウや一般のメーカーからも販売されていて、
価格は800円から900円くらいです。
それでも完全に毒針が飛び散らないことはないので、服装はくれぐれも気を付けてください。
また、駆除するときには周囲への配慮も忘れないようにしましょう。
3、駆除した後
忘れがちですが、服にも毒針がついている可能性があるので、駆除後の処理も忘れないようにします。
まず、服に掃除機をかけて、丁寧に取り除きます。
そのあとで、高温でスチームアイロンをかけて毒針の毒性を無くせるようです。
付着した毛が残ってしまった時の対策もしておくようにすれば被害にあわずに済みます。
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◆マイマイガの駆除
都心部でよく見かける毛虫です。
マイマイガの幼虫は小さいうちと1cmを越えてからでは駆除の方法が異なります。
装備や服装は先ほどと同じです。
・幼虫が小さいときの駆除
通常の殺虫スプレーで駆除します。
スプレーを噴射した勢いで飛ばされた幼虫が自分に付着することがあるので、
服装はしっかりと肌を守るものにします。
・幼虫が1cmを越えた時の駆除
1㎝を越えた幼虫には殺虫剤が効きにくくなるので、
長い棒で挟んで捕まえて、洗剤溶液を満たしたバケツに入れて溺死させてから処理します。
見つけたら小さいうちに駆除する方が楽です。
夏が近づくたびにこの作業をしていたのでは追いつきませんから、
事前に発生を抑えることも大切になります。
大量発生を抑える予防法
大量発生するということは自然界のバランスが崩れているともいえます。
本来はそれぞれの生き物に天敵がいて、その数が調整されています。
ですから毛虫の天敵になる動物に見つけられやすい状態を作るのも大量発生を防ぐ方法です。
・木の剪定
毛虫を餌にするのは鳥とスズメバチなどです。
毛虫は木の葉の裏に固まっていることが多いですから、
外敵から見えやすいように、木の枝をある程度剪定して、
見つかりやすくしておくことも大切です。
冬の間にやっておきます。
・オルトラン粒剤の散布
木の根元に撒いておいて、木がこの成分を吸い上げ、
樹木全体に行き渡るので虫がつきにくくなるものです。
剪定と合わせて行っておくことで効果が期待でします。
価格は家庭園芸用のものが1キロ、1000円ちょっと位の値段です。
・卵の除去
秋口に産み付けられた卵を除去することで翌年の発生を大幅に抑えます。
出典http://www.city.imizu.toyama.jp/guide/svGuideDtl.aspx?servno=14190
ドクガの卵は毒針を持つので、駆除するときには毛虫の除去お同じ服装をします。
例として、マイマイガの卵の駆除方法を挙げておきましょう。
①作業する服装になる
飛び散りを考えて、完全防備します。
②道具を用意する
除去する道具は底の部分を切り落とした角型のペットボトル、プラスティック製のヘラです。
幼虫を殺すときに使う殺虫剤も用意します。
③卵を取り除く
壁などに付着している卵の塊りの下にペットボトルを宛がい、へらを使って中に卵塊をそぎ落とします。
落とした卵は集めて、殺虫剤をタップリ吹きかけて殺してから処分します。
削ぎ落さずに殺虫剤をタップリとかけて殺す方法もあります。
この場合は風向きや近隣に配慮して行って下さい。
卵を取り除く時期は
マイマイガの産卵は9月ごろで、幼虫が孵化するのが翌年の4月ごろです。
ですから、3月ごろまでに卵を取り除く作業をして置くようにします。
家の外壁に毛虫が発生すると無毒と言っても気分の良いものではありません。
それが毒をもっているときにはなおさらです。
今回は
1、毛虫の種類
2、外壁に発生した時の駆除
3、大量発生を防ぐ予防法
にわけて駆除する方法や発生を予防する方法を紹介しましたが、
自分では手に負えない、と思ったら害虫駆除の業者にお願いすることも考えておきましょう。
まず、自分が痛い思いをしないように、ご近所に迷惑にならないようにということに留意して取り掛かってください。
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