敬老会は地域の方々などが主催して9月の敬老の日に合わせて開かれます。
挨拶をするのは来賓、主催者、参加する高齢視野の代表の方々です。
形式的なものでもありますが、敬老会の挨拶には独特の注意点があります。
今回は来賓の方が挨拶をするときに気を付けるべき点と実例を紹介します。
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敬老会の流れ
敬老会は次の様な流れで進行することが多いです。
◆敬老会の流れ
①開会の言葉
②主催者の挨拶(実行委員の挨拶)
③来賓の祝辞(挨拶)
④花束贈呈
⑤敬老者代表の挨拶
⑥閉会の言葉
高齢者の方々に楽しんでもらう催しなどは③と④の間に行われます。
挨拶の後に高齢者の方に楽しんでもらうメインの目的がありますから、
それぞれの挨拶の時間はほどほどにするのが良いとされます。
この点については次の注意点についてで説明します。
来賓が挨拶をするときの注意点
敬老会というと主催者が企画して来賓の方はゲストとして招かれて、ということになりますが、
お年寄りのために催しをしているという意識をなくすことが大切です。
意識としては
今のこの日本があるのはお年寄りの方々が社会を支えて経済を成長させてくれたからです。
ですから、自分たちが平和に暮らしているのもお年寄りのおかげ
ということに留意します。
この気持ちがないと、言葉や言い回しの端々に
お年寄りのためにやってあげている、
というニュアンスがにじみ出てしまいます。
ですから、感謝の気持ちをもって挨拶を考えることがポイントです。
これを踏まえたうえで、次の構成に従って挨拶文を考えます。
◆来賓の挨拶文の構成
基本的には次の構成に従って挨拶文を考えます。
①自己紹介
②敬老の日のお祝いの挨拶(招待していただいたお礼)
③人生の先輩への感謝(今までのご尽力のお礼)
④楽しんでいただきたい気持ちを伝える
⑤主催者をねぎらう言葉(関係者へのお礼)
⑥敬老者へのこれからのお願い
⑦結びの挨拶
内容は多少前後したり、一緒になったりすることもありますが、含めるものは同じです。
そして完成した原稿は
・全文の長さが1分程度になるように
・直前までにあまり原稿を見なくても話せるように
なっているかチェックします。
この二つは話す来賓の人の印象を大きく左右します。
詳しくは例文を紹介した後で触れていきます。
◆気を付ける言葉
敬老会での挨拶で気を付けておきたい言葉使いがあります。
次のことは聞いている高齢者の方を不快にする可能性があるので使わないようにします。
・年齢を強調する表現
・病や衰えを強くイメージする言葉
具体的に例を挙げると
お年寄り 高齢の方 老人 高齢者 など
こうした言葉は
皆さん 皆様 ご参加の方々 ご参加の皆様 など
と言い換えましょう。
病気や苦しみを連想する
死 苦 病気 重病 衰える 朽ちる 倒れる 枯れる 切れる 寝たきり など
は使わないように注意します。
挨拶文を書いてみて、これらのことにうっかり当てはまっていないか入念にチェックしましょう。
では、実際の来賓の挨拶の例文を見ていきましょう。
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敬老会の来賓の挨拶の例文
では、2つのタイプ例文を見てみましょう。
1、市会議員が来賓としてあいさつする場合の例
皆様、こんにちは。さいたま市会議員の中山○○と申します。
まだまだ、日中は暑い日が続いておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
本日はお招きいただき誠にありがとうございます。
今回のさいたま○○自治会による敬老会が、実行委員の方々のご尽力とこのように多くの皆様のご参加により盛大に開催されますことに心よりお祝い申し上げます。
ここに皆様の笑顔を拝見できますことを大変うれしく思います。
今の私どもが平和にそして豊かに暮らしているのも、激動の昭和の時代に皆様お一人お一人の頑張りがあったからこそであると深く感謝申し上げます。
これからも皆様のお知恵を借りながら未来に向けてしっかりと歩んでいきたいと強く願っております。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
今日は皆様を囲んでの催しなどたくさん用意されていると聞いておりますので、大いに楽しんでいただきたいと思います。
最後になりましたが、本日の敬老会開催に当たり、ご準備下さった実行委員会の○○様、ご協力いただきました地域の皆様にお礼を申し上げますとともに、
本日参加されている皆様方の健康と幸せをお祈り申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。
この挨拶文は
自己紹介→時候の挨拶→お礼とお祝いの言葉→参加者への感謝→年長の方へのこれからのお願い→主催者への労い→結びの挨拶
という順番で書かれています。
2、町内会代表としての来賓の挨拶文
○○町自治会の○○〇〇と申します。
町内会を代表しまして、皆様にご挨拶をさせていただきます。
本日はお忙しいなか、お集まりいただきましてありがとうございます。
私は皆様方のお元気そうなお顔を拝見できてうれしい気持ちでいっぱいです。
今日の敬老の日を心よりお祝い申し上げます。
今こうして平和に暮らせる日本があるのも、昭和という激動の時代を生き抜て来られた皆様方の努力があってのことと存じます。
私たちの幸せがあるのも皆様方のおかげと深く感謝しております。
今日は皆様に楽しい時間を過ごしていただきたいと願っております。
最後になりますが、今日の敬老会のためにご尽力いただきました皆様にお礼を申し上げます。
簡単ではございますが、参加される皆様のご健康とご多幸を願いつつ、ご挨拶とさせていただきます。
この挨拶では
自己紹介→敬老の日のお祝い→お礼の言葉→楽しんでもらいたい気持ち→関係者へのお礼→結びの言葉
となっています。
挨拶を読むときには次のことに注意ましょう。
印象がかなり変わってきます。
◆挨拶文を読むときのポイント
・手元の原稿はあまり見ない
・会場にいる高齢者の方々に満遍なく視線を注ぐ
・言葉はゆっくりと丁寧に大きく
・挨拶の長さは1分程度
原稿をずっと見ていては印象も悪くなります。
原稿は参考程度に眺める感じに出来れば一番ですが、会場に目を配ることも忘れずに。
会場にいる人に隈なく目を配るのは大変です。
でも
会場を隅々まで見渡しているように見える目配りは
奥からゆっくりと「Z」型に目線を移動させると効果的です。
1分間(挨拶文を読んでいる間)に2回くらい、参加している高齢者の方々に触れている内容の時にこの動きをするとさらに良い印象になります。
言葉をゆっくりとはっきりと丁寧に話すことはスピーチの基本でもあるので、緊張して早口にならないように気をつけましょう。
それと内容もあまり格好つけた表現や知識よりもストレートに感謝の気持ちを表す方が聞いている人に伝わりやすくなります。
こんなことを頭に置きながら敬老会の挨拶を考えて見てください。
招待された来賓であってもまずは先輩方への感謝を第一に考えれば伝わりやすい挨拶になると思います。
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