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俳句で使う夏の季語 中学生が使うと引き立つものは


俳句の季語は独特のもので、いまの季節とは多少ズレています。

夏の始まりは早いので中学生の夏休みの宿題には夏の季語をそのまま使うと失敗してしまうこともあります。

今回は夏の季語について紹介するとともに、中学生の俳句で効果的なものにも触れていきたいと思います。

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季語の独特のルール



夏の季語でよく時候の挨拶や二十四節気に使われるものは旧暦に基づいているため、

今の感覚とは多少のずれがあります。

このことを踏まえて使わないと本来使うべきではない季節のものを選んでしまうかもしれません。

旧暦で夏は初夏、仲夏、晩夏に大別されますが、夏という言葉に騙されず、今のどの時期に当たるのかを確認しておきましょう。

・初夏(立夏から芒種の前日まで):5月の上旬から6月上旬まで
・仲夏(芒種から小暑の前日まで):6月の上旬から7月の上旬まで
・晩夏(小暑から立秋の前日まで):8月上旬から9月下旬の秋分まで

※晩夏については小暑から立秋までを「暑中」と呼び晩夏と呼ばないことも多い。

これから見ると夏の季語とされているもので夏休みの時期と会うものは晩夏の季語ということになります。

仲夏の場合はようやく梅雨明けから夏休みになるくらいの時期なので使用するなら暑さや夏を感じさせるものを特に選んで使うようにします。

では晩夏の時期の季語の例を見ていきましょう。

夏の俳句に使える季語



晩夏の時期の季語をジャンル別に例を挙げてみます。

◆時候の挨拶などに使われる季語

盛夏 大暑 梅雨明 土用 夏の果 夏深し 熱帯夜 炎暑 炎昼 極暑 三伏 七月 小暑 溽暑

◆気候に関する季語

温風 風死す 片蔭 喜雨 御来迎 白南風 涼風 土用あい 朝曇 朝凪 朝焼 油照 雲海 炎天 送り梅雨 

◆風景や地理

青田 赤富士 お花畠 田水沸く 土用波

◆生活行事

川開き 川床 雁爪 干瓢剥く  帰省 キャンプ  昆虫採集 サマードレス  サングラス 暑中見舞 白絣 白服 西瓜提燈 西瓜割り 水球 水飯  ナイター 夏切茶 夏芝居 納豆造る 夏休み 日射病 袴能 端居 蓮見 裸 肌脱ぎ 花氷 日向水   登山 土用鰻 土用灸 土用蜆  林間学校 冷房

◆動物、生き物

薄翅蜉蝣 内雀 優曇華 空蝉 天牛 草蜉蝣 樟蚕 紙魚 蝉 鷹羽遣ひを習ふ 玉虫

◆植物

千日草 仙人草 蘇鉄の花 竹煮草 ダリア 千鳥草 朝鮮朝顔 草石蚕の花 ちんぐるま  麻 アスパラガスの花 亜麻の花  トマト 土用芽 茄子 夏菊  パイナップル 夕顔 


これらが丁度夏休みくらいの時期に使える季語になります。

でもどうでしょう?

ピンとこないものも多いと感じませんか?

俳句に季語をよく勉強していて、知識があればわかることですが、普段から使っていない言葉も多くあまり馴染みがないというが正直なところです。

特に初めて俳句を作る場合は季語というものにとらわれず、

その季節そのままの感覚や物で表現してみましょう。

この中の季語とも少しダブりますが、直感的に分かりやすいものをまとめると

蟻 鮎 ウナギ かぶと虫 金魚 蝉 

卯の花 瓜 早苗 ナス 夕顔

雷 雲の峰 梅雨明け 虹 西日 夕立 夕焼け 夕凪 

川開き 帰省 行水 土用 花火 日傘 昼寝 風鈴 短夜(みじかよ)

のようになります。

 
先にあげた季語は使い慣れていない分、

俳句の作り手はぎこちなく、読み手には伝わりにくくなり、

良い俳句が生まれにくいのも事実です。

中学生の場合はできるだけ馴染みの言葉に近いものをつかう方が伝わりやすく印象深い俳句ができます。

では俳句の作り方のコツをおさらいしてみましょう。

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俳句作りのコツ



中学生がうまく俳句を作るコツはこのブログでも

夏休みに作る俳句 中学生以上のレベルアップ

で詳しく取り上げています。

簡単にルールとコツをまとめると

◆俳句作りの鉄則

・季語は一つ
・切れ字は一つの句に一回だけ
・同じ意味の言葉は使わない
・当たり前のことは言わない
・形容詞や副詞は使わない方が良い

最初の二つはルール的なものですが、残りのものは限られた字数の中で伝えるため、

無駄な言い回しを避けるというコツです。

◆うまく俳句を作るコツ

さらに俳句を効果的に引き立たせるためのテクニックは

・思い出や出来事の一瞬をとらえる
・比喩、擬人法を工夫する
・動詞も一つに絞る
・対極のものが結ばれている
・言葉の因果関係は無視する

ルールと合わせて具体的な方法は

夏休みに作る俳句 中学生以上のレベルアップ

で例を挙げてそれぞれについて詳しく解説しています。

興味のある部分は参照して俳句作りの参考にしてください。

では俳句の具体例を挙げて季語について考えてみましょう。

俳句から季語を考える具体例



実際の俳句から季語を見てみましょう。

・君の前 汗をかいてるレモネード

多分初デートなんでしょうか。

緊張して汗をかいている自分をレモネードに例えています。

自分の気持ち+物(夏のアイテム)が効果的に使われています。

・母さんと 背丈が同じになった夏

中学生の時には特に男の子は成長著しい時期です。

夏休みの間の変化を詠んでいます。

季語の「夏」は誇らしげな余韻を適度に残した簡潔な表現ですね。

・テスト後の 雲一つない夏の空

期末テストからやっと解放された晴れ晴れとした気持ちが良く出ています。

抜けるような青空が夏休みへの期待を感じさせます。

・グローブの 隙間から見る夏の空

夏休みに野球部の部活動の一コマですね。

息を着いたときに一瞬感じた夏を表現しています。


どの句にもなじみの深い、わかりやすい季語をつかわれています。

先程も説明しましたが、馴染みのある言葉は読み手のなかにスッと入ってきてその時々の気持ちを伝えてくれます。


7月の中旬から8月いっぱいくらいまでの季語を先ほど挙げましたが、

その中からも自分の知っているもの、馴染みのあるものを選ぶことも俳句をうまく作るコツです。

また、ルールを守っていれば形にこだわりすぎないことも大切です。

夏休みの俳句の季語に迷ったらこの記事を参考にしてみてください。

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俳句作り方についての記事はこちらもどうぞ
夏休みに作る俳句 中学生以上のレベルアップ
俳句 夏の恋を詠む場合
俳句を作る夏 小学校で使える季語と簡単な作り方
6月の季語 俳句を子どもが作るときのポイント
2月の季語 俳句によく使う表現







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