夏休みになると自由研究の課題を早く片付けたいと誰でも思いますよね。
中学校でお勧めなのが理科の実験レポートなのですが、
どうやって良いかわからないと言う人が結構多いのです。
理科のレポートについてのまとめ方はこのブログの記事
夏休みの自由研究 中学校理科のレポートはこう書く!
で説明したのですが、どうもイメージがわかないと言う人も結構いるみたいです。
そこで今回は人気の実験、バナナを使った紫外線の実験のレポートを実際に書いてみます。
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バナナを使った紫外線の実験はこのブログでも
中学 理科の自由研究 紫外線測定 バナナを使った裏技集!
として紹介していますが、その中でも裏技として紹介した日焼け止めの実験やってみます。
レポートにする際のコツも紹介しますから、理科の他の実験レポートを書くときにも参考にしてください。
では、始めましょう。
実験の準備
バナナを使った紫外線の実験はとてもシンプルでやりやすいものです。
用意するものもそれほど大掛かりではありません。
◆用意するもの
・バナナ(黒い点や色の変色のない鮮やかな黄色のもの)
・アルミホイル
・セロハン
・SPF50+以上の日焼け止め、またはファンデーション
・SPF4くらいのファンデーション
・バナナをおくトレー
日焼け止めは特に買わなくてもお母さんが使っているものを借りたりすれば行う事が出来ます。
実験を上手く行うためにはSPFの数値とプラスの高いものと低いものを用意して行います。
その方が実験結果がはっきり分かりやすいのです。
それと、
当り前ですけど最初から黒くなり始めているバナナは結果が分かりにくくなるので避けましょう。
では、実験に入る前にレポートをまとめる手順をおさらいしておきます。
実験の手順の確認
理科のレポートをまとめる時には次のような手順で行います。
ほぼ実験の順序と同じなのでまず、これを頭に入れておきましょう。
①研究の動機
②研究の目的
③研究の方法
④研究の結果
⑤結果と考察
⑥反省と感想
具体的には③番の研究の方法と④番の研究の結果が実際の実験に当たります。
理科の実験レポートは紙を6枚用意して、それぞれ下書きをするつもりで書いていきます。
そして各段階の下書きが終わったらそれぞれを清書してまとめます。
①番から順番にやっても良いのですが、
先に実験を行って結果を下書きしてから残りの部分を書く方がまとまりやすくなります。
つまり、③と④で実験を終わらせて、動機や目的は後付けで考える訳です。
前にこのブログの記事
夏休みの自由研究 中学校理科のレポートはこう書く!でも書きましたが、
上手くいかないのも実験ですから、正解に拘らずに出た結果をそのまま記録して、
それに対してなぜ上手くいかなかったのかを考えれば大丈夫です。
その方が良い評価が得られるかもしれませんよ。
では実際のレポートを書いてみましょう。
①研究の動機を書く
自由研究でバナナを使った紫外線の研究を選んだ理由を書きます。
では実例です
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・「私は肌が弱くて日に焼けると、腕や足が真っ赤になります。日焼けには紫外線が影響していると一学期に授業で習って、強く興味をひかれました。」
・「最近のテレビ番組で紫外線の肌への影響についてやっているのを見ました。紫外線が将来のしみやしわに大きく関係すると聞いて、実際に日焼け防止をした場合としない場合の効果の違いを調べてみたくなった。」
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こんな感じにまとめます。
最初の動機は、自分も体験していたことと、学校の授業でそれについて習った事を述べています。
次の動機は偶然目にした番組で自分の関心のある事をやっていたのでより深く知りたくなった、と言う事を述べています。
夏休みの自由研究の動機を書く時には
自分の関心や体験
偶然それについて目にした
と言うところからスタートすると上手くまとまり、自然な動機になります。
では次は自由研究の目的です。
②研究の目的を書く
研究の目的は動機の部分と少し重なりますが、動機から具体的に何を行うのかをさらに絞り込みます。
今回のバナナを使った紫外線の実験は紫外線に対する日焼け止めの効果を研究します。
例えばこんな風に書いてみます。
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・「今回の実験で紫外線に対して、何も対策をしなかった場合と日焼け止めを使用した場合、また、日焼け止めの数値による効果の違いを較べます。」
----------------------
目的は動機からより明確に、行う事や自分の興味の対象を抜き出すことです。
動機から実験の方法につなげる為によりテーマを絞っていきます。
では研究の方法に移ります。
③研究の方法を書く
ここからが理科のレポート中で一番ボリュームがある部分に入ります。
では実際の例を書いてみます。
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【実験の方法】
バナナを使用して、紫外線の皮への影響を調べます。
◆用意したもの
・バナナ1本
・アルミホイル
・SPF50+のファンデーション
・SPF4のファンデーション
・セロファン
・プラスティックトレイ
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◆方法
1、表面のきれいなバナナを用意します。
2、2センチに切ったアルミホイルを真ん中に巻き付けます(日の当らない部分を作る)。
3、写真のようにアルミの左側にSPF50+、右側にSPF4のファンデーションを塗ったセロファン、左端に内も塗らないセロファンを巻きます。
4、この状態でトレーに載せて太陽が直接当たる場所に4時間出します。
5、アルミホイルなどを外して、冷蔵庫で1日から2日保存します。
冷蔵庫で保存している時は、半日経過、一日経過、二日経過ごとに観察する
◆結果の予想
・アルミホイルを巻いた部分は何の変化も起こらない
・何も巻いていない部分と何も塗らないセロファンの部分は黒っぽく変色する
・SPF50+のセロファンを巻いた部分はあまり変色しない
・SPF4のセロファンを巻いた部分は多少変色する
・肌と同じようにすぐ黒くならず、時間がたつにつれて色が濃くなっていく
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こんな感じで用意したものから、実験を行う手順、そしてどんな結果になるかの予想を書きます。
方法の部分で写真を入れておくのが効果的ですね(今回は分かりやすくするのにイラストにしました)。
実験を行ったらどんな結果が得られるのがをあらかじめ予想しておきます。
理科の実験でレポートを書くときには必ず、結果を予想することが大切です。
実際の結果と較べるものがあった方が、結果に対しての考察がしやすいからですよ。
では実際に実験を行った後の結果を見て考察をしてみましょう。
④研究の結果を書く
いよいよ結果です。
ここでもデジカメで撮影した画像を用いるとより変化が分かって良いでしょう。
では実際に書いてみます。
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【実験の結果】
取り込んでてテープを撮った直後、冷蔵庫に保管して半日、一日、二日たった時点で観察したところ次のようになりました。
◆各テープを外した直後
テープが着いていた部分とついていなかった部分では差が無いように見える。
◆半日経過
冷蔵庫で半日経過すると、うっすらと違いが出てきた。
・アルミホイルを巻いた部分と、日焼け止めを巻いた部分は色が濃くなっていない。
・SPF50プラスとSRF4の違いは全く分からない
◆1日経過
よりはっきりと違いが出てきた。
・何も巻いていなかった部分は黒ずみがより濃くなっている。
・アルミホイルを巻いた部分はきれいなまま
・SPF50+とSPF4のファンデーションを巻いた部分はアルミホイルの部分よりも若干色づいたように思う。
・セロファンだけの部分は黒ずみが目立ってきた。
◆2日経過
さらに色の違いがはっきりしてきた。
・アルミホイルの部分の皮の色はあまり変化が無い
・SPF50+のセロファンと巻いた部分とSPF4のセロファンを巻いた部分はアルミホイルの部分よりはくらい色になっているが、この二つには大きな違いは無いように思える。
・何も巻いていない部分はより黒ずみが濃くなっている
・セロファンだけの部分は黒くなっている。反対側の何も巻いていない端も同じように黒ずみ始めている
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このような画像も入れておきましょう(ここではイラストです)。
ではこの結果を踏まえて考察してみます。
⑤結果の考察
では上の結果を踏まえて実験の方法や手順を含めた考察をしてみたいと思います。
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【実験結果の考察】
結果からそれぞれの部分に紫外線が及ぼしたダメージを考察してみます。
◆アルミホイルを巻いた部分
時間が経過してもほとんど変色しないことから、紫外線によるダメージを受けていないと考えられる。
◆SPF50+のファンデーションを巻いた部分
半日経過時点と一日経過時点ではアルミホイルを巻いた部分とほとんど変わらなかった。
二日経過した時点でアルミホイルを巻いた部分との違いが分かる色づきがあった。
このことから、紫外線によるダメージがあったと考えられる。
でもそれが現れるのはある程度時間が経ってからである。
◆SPF4のファンデーションを巻いた部分
SPF50+のファンデーションを巻いた部分と同じような経過で色づいてきた。
予想ではこの二つのファンデーションの日焼け防止効果に差が出ると思っていたが、今回の実験ではほとんど差は見られなかった。
◆セロファンだけの部分
何も巻いていない部分と同じよう紫外線の影響を受けると予想していたが、この部分は先に黒くなり始めた。
もう片方の何も巻いていない端も同じように黒くなるのが早い。
何も巻いていない中央付近の色と比べて、両端が早く黒ずみ始めているのでバナナの部分的な劣化の早さのせいかもしれない。
【結論】
バナナの皮の変色から次のようなことが分かった。
・アルミホイルで太陽光線に当たらなかった部分は紫外線の影響を受けていない。
・日焼け止めは紫外線を防ぐ効果がある。でも完璧に影響を避けることはできない。
・SPF数値の高いものと低いものとの効果の違いは今回は確認できなかった。
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それぞれの結果を考察して、予想と比べます。
予想通りになった部分とそうではない部分をまとめます。
最後に実験の目的に対しての結論としてまとめます。
上手くいかなかった部分も正直にそのまま書きます。
では、結果と違った部分と、感想を書いてまとめます。
⑥反省と感想
ここでは自由研究の結果で上手くいかなかった部分、そして、どうすれば上手くいったのかを考えて書きます。
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【今回の反省点】
・SPF50+とSPF4のファンデーションで差が出ると思っていたが実際はそうではなかった。
もしかしたら、もっと長い時間直射日光に当てたら違いが出るのかもしれない。
・同じ条件でバナナを日影に置くなど、違う状況での実験も行ってみるべきであった。
・日焼け止めもSPF数値の高いものと低いもの、+の多いものと少ないものなど複数の比較をしてみると効果の違いが分かったかもしれない。
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上手く行かなかった点は、
こうしたらうまくいったのかもしれない
今度はこうしてみよう
と思う事などを書きます。
時間のある時にはこの点を踏まえてもう一度実験を行ってみましょう。
その方がより内容の濃い理科の自由研究レポートが完成します。
夏休みの理科の自由研究のレポートを実例を挙げてみてきましたが、いかがでしたか?
テーマは別でも基本は同じです。
中学校になると、ある程度観察から論理的に結果を考えることも必要になります。
夏休みに理科の自由研究レポートで行き詰ったら、この記事を見直してみてください。
進め方を最初に見ておく方がテーマを決めやすかったりすることもありますから、過去の記事ともども参考にしてみてください。
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