熱中症の症状で頭痛と共に多く知られているのが吐き気です。
吐き気があると言う事は脱水症状が進行している事を示す症状で決して軽いものではありません。
対処法を少しでも間違えると重症化してしまうので吐き気がある時の対処法には気を付けてください。
今回はこの症状独特の応急処置について触れてみたいと思います。
熱中症の吐き気は程度重症なのか
熱中症の症状は主に軽度のもの、中度のもの、重度のものと3段階あります。
吐き気を覚える症状はこの中の中度に当たるものです。
このブログの記事、
熱中症対策の飲み物は常温が良い! 一押しの飲みものは?でも触れていますが、おさらいすると、
中程度の熱中症は
熱疲労の段階で、症状が慢性化している状態
なので決して応急処置だけで回復するとは思わない方が良いです。
頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感などが現れていて、
脱水症状が進行している状態なので、重度の熱射病に進行する危険性のある状態と言えます。
緊急性がなくても医師の診察を受ける必要がありますし、治療が必要な状態です。
なぜ熱中症で吐き気が起こるのか
熱中症でなぜ吐き気の症状が起こるのか、原因を理解しておくと対処法で何を優先して行うべきか分かります。
吐き気や嘔吐がおこる場合は熱中症で脱水症状が進んでいる場合です。
ここまでの間に、大量の汗をかいたり体から水分が無くなり、補給十分できていない状況にある筈です。
先ず、水分や電解質が多く失われると、血流量が減少します。
血液は体内の内臓を守る働きもしているため、血流が減って、内臓に血液の供給が間に合わなくなると、ショック状態になります。
このため、胃や消化器官がショック状態になり、吐き気や嘔吐を起こすと言う訳です。
ですから、熱中症の吐き気の症状では水分と電解質を素早く補給してあげることが大切になります。
もし水分補給が困難な場合は危険な状態と判断して、一刻も早く病院で診断してもらうか、救急搬送を考えてください。
それほどひどい状態ではないときでも、症状が現れた時の処置次第で今後の回復も変わってきますから、正しい方法で応急処置をすることが必要です。
吐き気のある時の正しい対処法
基本的に熱中症の症状にかかわらず、応急処置の方法は同じです。
ただ、吐き気がある時には水分補給に注意する必要があります。
◆涼しい場所に移動させる
室内ならエアコンで適温になっている部屋に移動させて、衣服を緩めます。
屋外ならば木陰や直射日光の当たらない場所で風通しの良い場所に移動します。
そして、上着を脱がせて、霧吹きで水拭いたり、濡れタオルで体を拭きます。
この時には楽な姿勢を摂らせるようにしてください。
◆動脈を冷やす
皮膚の近くに動脈がある部分を氷で冷やします。
足の付け根、首の後ろ、わきの下を冷やして血液を冷やすことで体全身を冷やすことが出来ます。
氷は水枕に入れてタオルなどで包んで直接肌に当たらないようにします。
冷蔵庫に凍らせたペットボトルがあればそれをタオルを包んで冷やしても良いでしょう。
冷やすときには3か所を同時に冷やすと効果的です。
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◆水分を補給する
熱中症で吐き気があるときに一番気をつけるのはこの水分補給です。
吐き気は脱水症状がかなり進んでいる状態で、口から水分を摂取できない可能性があります。
先ず、一口含んでみて、その分量を10回くらいに分けて少しずつ飲み込んでみます。
この時に冷たいものは避けて出来るだけ常温に近いものを飲んでください。
一口分を飲んでみて吐き気がしたり、戻してしまわないか様子を見てください。
一度のたくさんの水分を飲もうとすると必ず吐いてしまいますから、決して一度に飲まないように。
もし、少しずつでも水分を飲めないようならばすぐに救急車を呼んで搬送してもらった方がよいでしょう。
水分を摂れないと汗が出なくなって熱射病にまで症状が進行してしまします。
熱中症の水分補給で適しているのは
熱中症の症状 頭痛と高熱がある場合 夏風邪との見分け方は? で作り方を紹介している
塩麦茶や
熱中症対策の飲み物は常温が良い! 一押しの飲みものは? で紹介している
はちみつレモン、
子供の熱中症の症状で寒気を感じる時の危険度は?で紹介している
経口補水液です。
手軽に作れますから、夏の暑い時期には準備しておくとよいでしょう。
吐き気がある時の寝かせ方
水分の補給と共にもう一つ熱中症で吐き気がある時に注意することは寝かせ方です。
いつもなら日影で風通しの良いところで横にして少し頭を高くします。
室内でも同じように楽な姿勢で横になるようにしますが、
吐き気がある時には決して頭を仰向けにしないようにします。
理由は仰向けに寝かせた状態で嘔吐してしまった場合、
吐いたものが気管に入って窒息してしまう可能性があるからです。
最悪の場合、死に至ることもありますから、十分気を付けてください。
また、体を横にするのがどうしても苦しい場合は、頭だけ横に向けるようにしましょう。
万が一、嘔吐してしまった時でも気管に入ることがないので安全です。
この寝かせ方は熱中症に限らず、嘔吐する可能性のある人を寝かせる場合にも使えますから、覚えておくと役に立ちます。
中程度の熱中症以上の症状の場合は医師の診断と処置を受けるのが原則です。
それまでの間、出来るだけ応急処置で体を冷やし、水分補給をして、熱射病に悪化するのを防いでください。
寝ている間も脱水に注意
暑い時期には寝ている間にも熱中症になる危険があります。
脱水症状と吐き気に触れたので、この点についても触れておきます。
知識を持っているだけで予防になります。
◆寝ている間に水分はどのくらい失われるのか
通常の季節でも、就寝中に体から失われる水分の量は
300ml
です。
暑い時期には
500ml
失われるといわれています。
特に夏にエアコンを使用しないときには寝る前に水分を摂っておく必要があります。
目が覚めた時にも一口でも飲めるように枕元に飲み物を置いておきましょう。
エアコンを使用している時には温度管理をしっかりやって失われる水分を少なくするのも一つの方法です。
熱中症は予防できるにこしたことはありませんが、
もしなってしまっても慌てないでその症状に合った応急処置と対処をしましょう。
そうすることで症状を進行させることなく回復を早めることになります。
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2016-05-24 18:06
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