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子供の熱中症の症状で寒気を感じる時の危険度は?

子供が熱中症を起こした時に最も気を付けなければいけない症状は

寒気を感じている時です。

この時には意識もしっかりしていて普通の応急処置で大丈夫ではないのか?と考えがちですが、それは大きな間違いです。

熱中症は主に軽度のもの、中程度のも、重度のものに分けられますが、
寒気を感じていると言うのであればそれは重度の症状です。

今回はなぜ寒気を感じることが危険なのかに注目してみます。

なぜ寒気が危険なのか?



このブログの記事、熱中症対策の飲み物は常温が良い! 一押しの飲みものは?でも熱中症の症状とその程度について触れていますが、寒気はその中の重度なものに入ります。

その記事の中で説明はしていませんが、体温調節機能が失われた状態なので危険度は大きいです

では、熱中症で寒気を感じる時に体で何が起こっているのかと言うと、

・熱疲労から熱射病になり、体は体温の調節機能を失っています。

・この状態では脱水で汗をかけなくなっている状態で、体温がどんどん上昇しています。

・にも関わらず、脳が寒いと感じている

これは脳に何かしら障害が生じて体の状態を正確に判断できていないという事です。

では熱中症でどのような障害が起こっているのでしょうか?

寒気を感じているのは視床下部が原因



人間の体温の調節機能は脳の視床下部と言われる箇所が司っています。

視床下部は間脳にあるごく小さい部分なのですが、生命活動にかかわる大切な部分です。

もし、体温が上昇しすぎた場合は、視床下部が体温を一定に保とうとして次のような指令を体に出します。

・血管の弛緩によって血流を促して体の中の熱を外に逃がそうとします。

・汗腺を活発にして汗をかき、熱を外に逃がします。

・骨格筋の弛緩によって熱の発生を抑えるようにします。

寒さを感じる時には視床下部はこれとは逆の指令を出します。

そのままにしておくと、熱を逃がそうとするのではなく、体温を上げようとしてしまい、熱中症の症状をさらに悪化させてしまう可能性があります。

熱中症で寒気を感じるという事は視床下部つまり、脳の生命維持の基本的な機能が正常に働いていない証拠なのです。

例え意識があって、大丈夫そうに見えも熱中症が脳に影響している危険な状態なので、救急搬送をする必要があります。

この状態では最悪、脳出血や意識障害を引き起こす場合もあります。

ですから速やかに救急車を呼んで、到着までの間に出来る限りの応急処置をするようにしてください。

熱中症で寒気を感じている時の処置



熱中症で寒気を感じている時にも応急処置の方法は同じです。

あくまで、救急車が到着するまでの間の処置です。

一見、よくなったように見えることもあるかもしれませんが、
子供の場合はもともと汗腺の機能が十分発達していないこともあり、
体に熱がこもりやすいので以下のような処置で少しでも楽にしてあげましょう。

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◆熱中症の応急処置

・涼しいところに移動して、衣服を緩める
・体に水を霧状にして吹きつけたりして、体温を下げる
・体の表面に近い動脈の部分を冷やす。
・経口補水液などを少しずつ飲ませる。

など、熱中症の応急処置をします。

寒気をうったえるからと言って温めてはいけません。

脳が正確な判断をできない状態なので、応急処置を間違えないようにします。

先ず、涼しい場所、エアコンの効いた室内や日影で風通しの良い場所に子供を移動させましょう。

衣服を脱がせたら、霧吹きなどで水を体に吹きかけて気加熱で体温を下げるようにします。

こうすることで汗をかいた時と同じ状態を作り出せます。


そして、首の後ろやわきの下、足の付け根など体表に近いところに動脈が通っている部分を冷やします。

特に首の後ろが効果的です。

脳に向かう血液を冷やすことで脳に起きる障害を緩和できる可能性があります。

水枕に氷を入れてタオルでくるんだり、凍ったペットボトルを同じように包んで直接肌に当たらないようにしてください。

動脈の血液を冷やすことは熱中症の応急処置では非常に効果的です。


最後は水分補給ですが、吐き気がある場合は注意してください。

少しずつでも飲める場合は口に含む程度でも補給します。

こうした応急処置をしながら救急車が到着するのを待ちましょう。

経口補水液の作り方



スポーツドリンクなどでも良いのですが、熱中症の応急処置や予防対策により適したものは経口補水液です。

以前、ミネラル分を含んだ麦茶に塩を加えたドリンクの作り方を 熱中症の症状 頭痛と高熱がある場合 夏風邪との見分け方は?と言う記事で紹介しましたが、今回は経口補水液の作り方を紹介しましょう。

薬局で買うのが手っ取り早いですけれども自分で作ってもそれほど手間はかかりません。

◆経口補水液の作り方

材料

・水(ミネラルウォーターなど)1ℓ
・砂糖:約40g
・塩:3g

これらをかき交ぜて水に溶かします。

経口補水液は水に食塩とブドウ糖を混ぜたものなので、自分でも簡単に作ることが出来ます。

スポーツドリンクの糖分が気になって子供に飲ませるには抵抗があるという場合には糖分を調整できる手作りが理想的ですね。

子供の熱中症を防ぐには



子供が熱中症になるのを防ぐ方法は基本的に大人の対策と変わりがありません。

幼児や小さい子供の熱中症対策には このブログの記事 熱中症の症状 幼児が発熱した場合と他の病気の可能性で紹介していますので参考にしてください。

小学生くらいの子供が熱中症になる原因は
夢中になって外で遊んでいる場合に水分補給や休憩をせずにいる場合や、
部屋で遊んでいても水分補給あまりしていなかった場合などです。

◆子供が目の届く範囲にいるとき

保護者の届く時には気温と湿度に注意するとともに、様子や顔色の変化などに気を配ってください。

家の中にいても熱中症になることは十分にあり得ます。

特にエアコンを付けていない場合は汗のかきかたや水分補給に十分注意してください。

気温が高い時には喉が渇いていなくても少しずつ水分を摂るように促してください。

また、トイレに行きたがるかどうかも注意して見ていてください。

尿意が無くなったと言うのも脱水症状のサインの一つです。

◆屋外でのイベントや運動会で

気温が高い時に外で行うイベントでは適度な休憩を挟むようにします。

子供はなかなか自分で休憩をとろうとしません。

特に運動会や遠足などでは保護者がタイミングを作ってあげましょう。

少しでも子供の体調が悪そうだったら無理をさせないように。

その気配を察知してあげるよう、普段から子供の様子を観察しておきましょう。

特に小学校も高学年になると、少しくらい体調が悪くてもがんばってしまう子供もいますからね。

寒気を感じる程の熱中症を悪化させてしまう一番の原因は、体調が悪くても我慢してしまう事が最も多いのです。

そして、熱中症指数計と言うものも市販されているので常にこれを活用するのも有効です。

もし、野外で学校や保育園の行事で運営にかかわることがある時には持っていると便利です。

もちろん、普段から子供との外出やレジャーの時にも熱中症予防にも良いでしょう。


熱中症で肌寒さを感じる時はかなり深刻な状態です。

もしそのような状態になってしまったら、応急処置をしっかりして、早急に病院で診断してもらいましょう。

そのような状態にならないよう、予防対策を十分に行って子供の熱中症を防いでください。

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