年に2回あるお彼岸の期間。
一般的には「お墓参りをする日」として、広く認識されています。
でも、実際には春分の日と秋分の日以外の事はよく知られていないようです。
今回はお彼岸の期間はいつからいつまでか、その期間でやっておきたいことなどをまとめました。
実は結構深い意味があったりします。
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1、
お彼岸の期間
2、
お彼岸に行うこと
3、
お寺ではどうするか
4、
宗派によってお彼岸は違うか?
の順番で進めていきます。
では気になる期間からです。
お彼岸の期間
お彼岸は年に二回、春と秋にあります。
毎年決まっているのではなく、年によって変わります。
2019年の例で見ると
春のお彼岸:3月18日(彼岸の入り)から3月21日(彼岸の明け)
秋のお彼岸:9月20日(彼岸の入り)から9月26日(彼岸の明け)
がお彼岸の期間です。
春は
春分の日(2019年は3月21日)、秋は
秋分の日(2019年は9月23日)
が中日と言ってこの前後3日間と合わせて7日間となります。
◆春分の日と秋分の日
太陽が真東から登って真西に沈んでいく日が年に2回あり、
春分の日と秋分の日がこの日にあたります。
仏教の中で浄土教では極楽浄土は西の彼方にあると考えられていたので、
この世である此岸とあの世である彼岸が最も近く通じやすくなる日がお彼岸とされています。
この影響がほかの仏教の宗派へも及んでいると考えられています。
さらに、この日にご先祖の供養やお墓参りをすると自分自身も極楽浄土に到達できるという考えにつながってると言われます。
では、お彼岸の期間はどんな風に過ごすのが良いか、触れていきます。
お彼岸に行うこと
七日間に行うことを、1つずつ整理してみましょう。
・お墓参り
とくにこの日に行かなくてはならないという日はないので、できるだけ都合の良い日に早めにいておくのが良いでしょう。
墓地や納骨堂が込み合う日を避けてゆっくりとお参りできる日を選びます。
このときに仏滅などを気にする人もいるようですが、私の菩提寺に聞いてみたところ、あまり気にする必要はないそうです。
お墓参りに行きたくなった時が、ご先祖様に呼ばれた日、と捉えるのが良いそうです。
・お清め
お彼岸の入りの日に家の仏壇、仏具を掃除してお清めします。
家の中で普段からあまり掃除することのないので、この機会に手入れをします。
・お墓の掃除
お墓参りの時には掃除もしておきます。
特に、お墓が自宅から遠い時にはこの機会に雑草などを取り除いて綺麗にしましょう。
・六波羅蜜の実践
六波羅蜜(ろくはらみつ)とは実践すると極楽浄土に到達できるという6つの徳目です。
それぞれ見ると
布施(人に施しを与える)
持戒(戒律を守る)
精進(努力する)
忍辱(苦しみに耐える)
禅定(心を落ち着ける)
智慧(物事の真実を見極める)
となります。
僧侶の修業ではないので、お彼岸の期間に普段の生活を省みて、意識するだけでもよいでしょう。
そして、何か一つでもよくなるきっかけに出来ればと思います。
この他にも、離れ離れになってる家族がお墓参りや彼岸会を通じて集まったり、ご先祖様との縁を感じる時間として過ごして見るのが良いと思います。
お彼岸には
春は:
自然をたたえ、生き物を慈しむ
秋は:
祖先を敬い、故人をしのぶ
という意味があるので、秋にはできるだけこれらの事を行うようにしましょう。
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お寺ではどうするか
お寺ではその地域によってまちまちですが、
彼岸会と呼ばれるお彼岸の法要が行われます。
お盆のお施餓鬼の様な感じで檀家の方や信徒の方が集まって行われることがあります。
特に故人が亡くなって初めて迎えるお彼岸を
初彼岸
と呼ぶそうですが、初盆とは違って特別なことはせず、普段と同じように供養するそうです。
うちは初彼岸と言うこともお寺さんから聞かされず、普通にお花やお供えを仏壇にして、
お墓参りに行ったくらいです。
◆合同法要に参加するとき
お寺で合同法要が行われる時には大抵、はがきなどで通知が来ます。
参加する際にはお布施か供物を用意して出かけます。
御布施の金額としては特に指定が無ければ、3000円から10000円くらいの金額を用意しましょう。
金額は地域や宗派、お寺によっても違ってきますので、あらかじめ聞いて確認しておく方が無難です。
現金ではなく、お菓子や果物などお供えになる物を持参してもよいとされていますが、直接お寺さんに問い合わせて確認しておくのが良いでしょう。
うちの菩提寺ではありませんでしたが、卒塔婆をお願いするときには卒塔婆の料金をお布施とは別に用意して渡します。
卒塔婆の料金は大抵決まっているので、確認しておきましょう。
◆個別にお彼岸の法要があるき
お寺の住職が初彼岸の時に個別に家を回ってくれる場合があります。
また、自宅でのお彼岸法要をお願いしたときには
お布施として3万円から5万円くらい(これも事前に確認しておきます)
御車代として5000円程度を用意してお渡しします。
この彼岸会の法要については宗派と言うよりはお寺や地域性で大きく変わってきます。
宗派によるお彼岸の違い
お彼岸に関しては宗派によって違いはないと言われています。
むしろ、自宅からお墓が近いか遠いか、お寺の方針で合同法要をするかしないかなどによる部分がほとんどです。
違いがあるとすると
・
仏壇にあげるお線香の数
・
唱える名号
くらいでしょう。
◆お線香の数
お線香の数は宗派によって違います。
天台宗 真言宗:3本
禅宗 曹洞宗 臨済宗:1本か2本
浄土真宗:1本を折って横にする
となっています。
また、
お墓にあげるものは線香皿などお墓の線香をあげる場所がどのようになっているかによって変わってきます。
立てるようになっている場合は、束の線香に火をつけて立て、
線香皿があって寝かせる場合には、火のついた側を左にして寝かせます。
火のついた川を左側にするのは、左を現世、右を極楽浄土と考え、火が右に向かって進むためです。
お墓の場合には宗派と言うよりも線香立ての形によって置き方を選びます。
◆名号の違い
号名とは合唱したときに唱える言葉の事です。
お寺さんの指導があると思いますので、ご存知の方も多いと思います。
日蓮宗:南無妙法蓮華教(なんみょうほうれんげきょう)
真言宗:南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)
天台宗 浄土宗 浄土真宗:南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)
曹洞宗 臨済宗:南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)
号名の代わりに般若心経を唱えてもよい宗派もあります。
もし、あいまいな時にはお寺さんに確認しておきましょう。
秋のお彼岸にはお墓や仏壇のお清めをして、ご先祖様を敬い、故人を偲んですごしてください。
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