クリスマスには幼稚園や保育園また小学校の低学年でも
ペープサートで劇を行ったりしますね。
この他にも紙芝居やパネルシアターなどもよくおこなわれますが、
それぞれに特徴があって、お話や登場人物によっても向いているものとそうではないものが在ります。
今回はその点も踏まえて、ペープサートでやりやすいお話なども紹介していきます。
ペープサート 紙芝居 パネルシアターの違い
ペープサートの作り方を紹介する前に紙芝居、パネルシアターとの違いを確認しましょう。
準備をはじめる前に確認しておかないと直前で慌てることになります。
◆紙芝居の特徴
紙芝居は基本的に演じる側(スタッフ)が一人いればできます。
紙をめくりながらストーリーを進めていきます。
また、登場人物の人数、場面の展開に左右されずに行えます。
一方ですべてを絵に描いておかなければならいので、慣れと準備にそれなりの時間もかかります。
◆パネルシアター
専用のボードと登場人物の人形を紙から切り抜いて作ります。
道具と材料はそれ用のものを使用しますから揃えてから準備までに時間がかかります。
実演ではボードに自由に登場人物を貼り付けながら動かしたりするので、紙芝居よりも動きが出せて、見ている子どもたちも飽きません。
場面の切り替えなどは大掛かりになるので、あまりにも背景を変える必要のあるお話には向きません。
演じる人は一人でもできるのも便利ですね。
◆ペープサート
ペープサートもパネルシアターと同じように登場人物が動くのが特徴です。
人形劇と同じように下側から持ち手をもって操作します。
広い舞台でやるわけではないので、人形を操作する人は多くても二人くらい。
それだけに一場面で操作できる登場人物の数に限りがあります。
1人でやるなら二人まで、二人でやる時には4人までです。
ですから、一場面で出てくる登場人物が多いお話には向きません。
場面の切り替えが多いお話にも向きません。
半面、人形作りは簡単で、表裏で違った表情を書けば、愉快な演出ができるでしょう。
なので、
ペープサートに適するお話は
・一場面の登場人物が多くても4人まで(二人で操作する場合)
・場面の切り替えがほとんどない
ものを選ぶかアレンジして行うようにします。
ペープサートの人形の作り方
ペープサートの人形を作ることは特に難しいものではなく、身近なもので簡単に出来てしまいます。
◆用意するもの
画用紙
ストロー、割りばしなど
ノリ
イラストは手書きで描くか、無料のイラストサイトのものを利用します。
◆作り方
解説はほとんど不要かと思いますが、念のため。
①イラストを用意する
画用紙にイラストを描くか、ダウンロードしたものをプリントアウトします。
表情は作るお話に合わせて普通と笑ったもの、普通の表情と驚いた表情、など2種類用意します。
②貼り合わせる
画像のように持ち手の部分になる物を中心に挟んでイラストを描いた画用紙を接着します。
ひっくり返した時に体の位置が同じになるようにしますから、左右対称の形に切り抜きます。
体のポーズが左右対称のものなら、体のラインに沿って切り抜いてもよいでしょう。
これで完成です。
登場人物ごとにこのように作ります。
注意するところはイラストを描いた表面は光沢が出る加工はしない方が良いでしょう。
例えばラミネートしたような光沢の処理をしてしまうと、照明が反射してしまうことがあり、
登場人物が見にくくなってしまうことがあります。
真ん中にストローや割りばしなど厚みのあるもので持ち手が通っているので、
完全な平面ではなく中心が膨らんでいると思います。
なので、光沢があると都合が悪いのです。
それでは例として、ペープサートに向いたお話を台本にして一つ紹介してみましょう。
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森のサンタクロースというお話
あまり馴染みのないお話かもしれませんが、動物たちとサンタクロースの楽しいお話です。
◆登場人物(ペープサートで作る)
ロン(イヌ)
ゴン(カバ)
ミミ(ウサギ)
サンタ
◆用意する背景
クリスマスツリー
サンタさんのお家(木の家)
◆小道具(ペープサートで作る)
卓球のラケット
テニスのラケット
バット
傘
台本
ナレーター:毎年12月になるとみんなが楽しみにしているクリスマスがやってきます。みんなでクリスマスツリーを準備しましょう。
(背景の中央にクリスマスツリーを出す)
クリスマスツリーができましたけど、森のみんなはサンタクロースにお願いしたプレゼントのことが心配でなりません。
なぜなら、ときどきプレゼントがお願いしたものと違うことがあるからです。
今年は、きちんと届くでしょうか。
(イヌのロンが登場)
ロン:今年はおいしいお肉が届くかなぁ(クリスマスツリーを見上げながら)
ナレーター:でも、本当に肉が届くかどうか、クリスマスにならないと分かりません。
(ロン退場、ツリーを片付ける)
(カバのゴンとウサギのミミが登場)
ゴン:今年のクリスマスは本当にお願いしたものが届くのかな?
ミミ:ゴンちゃんはサンタさんに何をお願いしたの?
ゴン:野球のバットをお願いしたんだ。ミミちゃんは?
ミミ:私はテニスのラケットよ。ねえ、願いが届いているか、サンタさんのところに行って確かめてみない?
ゴン:そうだね。でも、サンタさんてどこに住んでいるの?
ミミ:お母さんに聞いたことがあるんだけど、森の奥にとっても大きな木があって、そこに住んでいるんだって。
ゴン:じゃぁ、行ってみようよ。
(ゴンとミミ退場、サンタのお家を出す)
(ミミだけ再び登場)
ミミ:ここかしら、サンタさんのお家は?ゴンちゃん、見て見て。あれ、ゴンちゃんどこ? 早く早く!
(ゴン登場)
ゴン:ミミちゃん早すぎるよう。まるでウサギみたいにぴょんぴょん跳ねていくんだもの。
ミミ:何言ってるの、わたしウサギだもの。
ゴン:あ、そうだった。ここがサンタさんのお家なの?
ミミ:きっとそうよ。ほらサンタさんの看板がかかっている。
ゴン:あ、ほんとだ。おーい、サンタクロース、出てこーい。
ミミ:だめよ、そんな乱暴な言い方支ちゃ。サンタさーん、サンタさーん。
サンタ:誰だい?私を呼ぶのは。
(サンタクロースドアを開けて登場)
ミミ:こんにちはサンタさん。私はウサギのミミ。
ゴン:僕はカバのゴン。
サンタ:やあ、こんにちは。どうしたんだい、こんな森の奥まで来て。
ミミ:もうすぐクリスマスでしょ。それで、私たちのお願いがちゃんと届いているか心配で聞きに来たの。
サンタ:はっ、はっ、はっ、大丈夫。二人の願いはちゃんと届いておるよ。ミミちゃんはテニスのラケットだったね。
(サンタさんが中から卓球のラケットを出す)
サンタ:ほら、ちゃんと用意してあるだろう?
ミミ:サンタさん、それ違う。
サンタ:あ、ゴメン、ゴメン。これは卓球のラケットだった。別のお友達のプレゼントだね。
ミミ:なんだか心配になってきちゃった。
サンタ:大丈夫、大丈夫。えーと、これだこれだ。
(中からテニスのラケットを出す)
ミミ:よかった。サンタさんありがとう。
サンタ:ゴンちゃんは野球のバットだったね。
(サンタさんが中から傘を出す)
サンタ:ほうらね。ちゃんと用意しているだろう。
ゴン:サンタさん、それ違うよ。
サンタ:あ、ゴメン、ゴメン。これはカエルのピョンコさんのだった。えーと、そうそう、ゴンちゃんのバットはさっき、工場で出来上がったばかりなんだ。だから私の背中の袋に入っている。
(背中の袋からバットを出す ように見せる)
ゴン:よかった、よかった。サンタさんありがとう
ミミ:クリスマスのプレゼントって工場で作っているんだー。
サンタ:この奥に工場があって小人のトムテ達と協力して作っているんだ。出来上がったプレゼントはここに運んできて、配るときにはまちがわないように仕分けているんだよ。さぁ、これで安心だろう。
ゴン、ミミ:はーい。
サンタ:気を付けて帰るんだよ。
ゴン、ミミ:サンタさん本当にありがとう。
(ゴンとミミ退場)
サンタ:みんなプレゼントを心待ちにしているんだなぁ。さぁ、クリスマスまで日がないぞ、ああ忙しい、忙しい。
(サンタは家に入る)
ナレーター:みんなのところにもきっとサンタクロースが来ると思います。そりのすずの音が聞こえてきたらサンタさんが近くに来ています。赤鼻のトナカイのそりに乗ってね。
おしまい。
1つの場面では最大で登場人物は3人、二人で行えば1人の方手が余りますから、プレゼントを出したり、仕舞ったりの動きにも対応できますね。
クリスマスのお話をペープサートで行うときにはお話のアレンジが必要なこともあります。
どんな場面になるか、想像しながら台本を起していくのがコツでしょう。
ペープサートを行うときの参考にしてください。
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