4月は入学、就職、転勤など生活の中に様々な変化があります。
親しい人やお世話になった方に書く手紙もこの季節にふさわしい
時候の挨拶を入れますが、文末の結びでは相手の事を気遣うことばを入れることが多いですね。
天候や気候の変動や朝晩の寒暖差に加えて身の回りの環境の変化が大きいのもこの季節の特徴です。
4月の時候の挨拶については以前にも
時候の挨拶 4月に桜を使った表現集
3月 4月 春の時候の挨拶 お礼状やビジネスで
でたびたび触れていますが、今回は結びの部分に絞って紹介します。
結びの文は季節を表す言葉や表現に相手を気づかう気持を添えて書きますが、
目上の方、親しい間柄で多少言葉使いが違ってきます。
また、季節を問わずに使える定型に近いものもあります。
文例を見ながら自分に合ったものを見つけてアレンジしてみてください。
4月の結びの例文改まった表現
4月に書く手紙でも目上の方、恩師、それほどしたしくない方、知り合って間もない方などに宛てる場合は堅苦しい雰囲気はありますが、改まった表現をした方がよいでしょう。
自分との距離感でも多少表現が違ってきます。
◆比較的改まった文例
・
新天地でのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
・
陽春の候、どうか御自愛専一にご精励くださいませ。
・
春陽麗和の好季節、貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。
・
天候不順の時節柄、くれぐれもご自愛ください。
・
新年度を迎えられ、何かとお忙しいことと存じますが、御自愛専一に益々のご活躍をお祈り申し上げます。
・
花冷えの折、くれぐれもご自愛ください。
・
春光うららかな好季節、どうぞ健やかにお過ごしください。
・
春爛漫の折、皆様のますますのご健勝を心よりお祈り申し上げます。
など
言葉使いも丁寧で、4月を表す季語や表現を組み合わせています。
春の和やかさを表した言葉には、「
お健やかにお過ごしください」などの表現を続け、
気温の変動など体に負担がかかることに触れた時には「
御自愛ください」など気遣いの表現と組み合わせます。
改まった結びの表現はビジネス文書や目上の方にお願いをするときにも使われることが多く、
その際には季節を問わない表現がで結ぶことも少なくありません。
◆季節を問わない結びの表現
プライベートな文書で相手を気づかうとき
・
ご活躍をお祈りいたします。
・
ご多幸をお祈りいたします。
・
末筆ながら、ますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
・
天候不順の折、どうかお体ご自愛ください。
・
時節柄、一層のご自愛のほどお願い申し上げます。
・
○○様のご健康をお祈りしつつ、お礼申し上げます。
時節柄、天候不順はいつの季節でも使えます。
その時期の気候や天候に合わせて使えば不自然な印象は与えません。
ビジネスや一般的な結びの表現
・
まずは要用のみ。
・
まずは~まで
たとえば、
まずは右まで、
まずはお知らせまで、
まずはご案内まで、
など。
・
右に~申し上げます。
右にご通知申し上げます、
右にご連絡申し上げます、
右にお祝い申し上げます、
右にご案内申し上げます、
など。
・
右略儀ながら書中をもって~申し上げます。
相手にお願い、質問、頼みごとをする場合、自分が回答する場合に使います。
右略儀ながら書中をもって御礼申し上げます、
右略儀ながら書中をもってご依頼申し上げます、
右略儀ながら書中をもっておたずね申し上げます、
など。
これらのほか
・
取り急ぎ近況お知らせいたします。
・
取り急ぎ要用のみ申し述べました。
・
右のお返事まで。
・
これにて擱筆いたします。
などもよく使われます。
プライベートな手紙ではあまり使いませんが、ビジネス文書などでは良く見られますから覚えておくとよい表現です。
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4月の結びの例文 親しい間柄の表現
親しいという場合は友達同士から親交のある恩師など距離感が様々です。
気の置けない間柄か親しき中にも礼儀ありの間柄なのかを加味して結びを考えます。
◆親しい人への手紙の結び
・
新天地での生活が実り多きものとなりますよう願っています。
・
花冷えの季節、体調を崩されませんよう願っております。
・
季節の変わり目ですから、お風邪など召されぬようご自愛ください。
・
桜花爛漫の折、近いうちにお花見でもいたしましょう。
・
花冷えの季節、無理なさらぬようお体大切になさってください。
・
こちらでは桜が満開です。ぜひ、ご家族で起しください。
・
連休まであと少し、お互い気を引き締めて頑張りましょう。
・
春雨に体を冷やしませぬよう、健康にはくれぐれもご留意ください。
相手の事をある程度承知している場合が多いので、丁寧な言葉の中にもより親密さが感じられる表現です。
友だちのお子さんが新入学する時などは
満開の桜の中、○○君も学校での生活を楽しみにしていることでしょう。
とプライベートな表現もよく使われます。
それではいくつか4月の時候の挨拶と結びの組み合わせ例を紹介します。
4月の時候の挨拶の例文
◆会社移転などに際しての文例
拝啓
春爛漫の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
本文
新天地では更なるご活躍を心よりお祈り申し上げるとともに
どうか御自愛専一にてご精励くださいますようお願い申し上げます。
敬具
仕事関係の文書なので正式な書き方をしています。
◆目上の方へのお手紙
謹啓
花冷えの候
鈴木様、風邪など召さずにお過ごしでしょうか。
本文
天候不順の時節柄、風邪など召されませぬようご自愛専一に益々のご活躍をお祈り申し上げます。
謹白
遠く離れた目上の方を想定しています。
◆知り合いの子どもの入学
近所の土手の桜も満開となりました。
皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。
この度は雄大君の小学校入学まことにおめでとうございます。
本文
雄大君もきっと小学校での生活を心待ちにしていることでしょう。
雄大君にも健康に気を付けて元気に頑張られるようお伝えください。
取り急ぎお祝いまで。
個人というよりはご家族に宛てた文にしています。
4月は生活環境も変化が最も大きな季節です。
時候の挨拶の結びも相手を気づかう言葉があると温かい気持ちになります。
季節の挨拶 4月上旬に使う入学式用の表現
時候の挨拶 4月に桜を使った表現集
と合わせて参考にしてみてください。
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