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2月の季語 俳句によく使う表現

2月は俳句に使う季語が少ないといわれます。

俳句の作り方については小学生、中学生に向けて、

夏休みに作る俳句 中学生以上のレベルアップ
俳句を作る夏 小学校で使える季語と簡単な作り方

で以前説明しましたが、今回は2月に俳句に使う季語に的を絞って紹介したいと思います。

二十四節気から風物や行事、歴史上の人物に関わるものまで説明していきます。

季節や気候に関する季語



◆「春」という言葉に関する季語

・立春

2月4日ごろの事を指します。上旬の季語です。

・寒明

年明けから節分までの30日間の事を「寒」と呼びます。

それ以後が「寒明」と呼ばれます。

・初春

立春から啓蟄の前日までを指します。

「啓蟄」とは1月下旬から3月上旬位の期間を指すので、2月全般に使えます。

・早春

2月から3月上旬を指します。どちらかというと漠然とした期間です。

・春浅し

冬の気配が残る時期を指します。

立春を過ぎてから寒さの残る時期の事ですが、詠み手の主観がより強く入った感じがします。

・春寒

立春から啓蟄の前日までを指します。

・余寒

立春の2月4日ごろ以後の寒さの事です。

・仲春

春の三か月の中の月、陰暦の2月の別名。

・春時雨

春に時雨のように断続的に降る雨の事。

「時雨」は冬の季語。

◆「雪」にまつわる季語

・雪解

春になって雪が解けるころの季語

・雪代

山などに積もった雪が解けて川や野原に水が溢れること。

・雪崩

斜面に積もった雪が一度に大量に崩れ落ちる現象。

・残雪

溶けずに消え残った雪のこと。

・雪間

雪が解けて地面があらわになった部分の事。

・凍解

春暖で凍てついた大地が解けること。

・氷解

冬の間に海や湖など氷が張っていたところが春になって解けること。

・薄氷

薄く貼った氷のこと。

解け残った薄い氷の事も指す。

富山県の銘菓で薄氷のかけらを真似てつくった同名の干菓子がある。

◆行事に関する季語

・旧正月

旧暦の1月1日の事。

現在の1月21日頃から2月20日ごろを指し、年によって異なります。

・二月礼者

正月に年回りが出来なかった人が年賀に回ること、またはその風習。

正月に忙しい料理人、芝居関係、芸能関係の人が多い。

・二の替え

京阪の歌舞伎で正月興行のこと。

顔見世の次の興行。

演劇興行の中で初日からの演目を入れ替えた後の興行や演目。

・絵踏

江戸時代、キリスト教徒ではないことの証明として行った「踏み絵」の事。

長崎などで正月の4日から8日までに行われた。

・初午(はつうま)

2月の最初の午の日のこと。

稲荷社の祭りの日である2月の初午を指すことが多い。

どちらかというと2月前半の季語。

・針供養

12月8日と2月8日に針の労をねぎらい、裁縫の上達を祈る祭りとして広まる。

12月8日は事納め、2月8日は事始めと呼ばれます。

・奈良の山焼

紀元節である2月11日に奈良市の若草山で行われた祭礼

・野焼

春先に野原の枯れ草を焼くこと。

・焼野

芽吹きを促すための野焼をして焦げた野原。

炎が上がってる野原も指す。

・山焼く

村里に近い野山を焼くこと。

家畜の飼料の草、山菜類の発育を促す目的で行う。

山火は山や木の火のこと。

・末黒の芒(すすき)

春の山焼きで末の方が黒く焦げている芒を指す。

・麦踏

麦の芽が伸び過ぎるのを押さえたり、霜で値が浮き上がるのを防ぐために行うこと。

裸足で麦を踏みつける農作業。

・木の実植う

様々は木の実をやまや苗床に蒔いたり植えること。

・獺の祭

七十二候の一つで、中国の伝説が起源の季題。

獺は魚をとらえて岸に並べた後で食べるといわれる。

・鳴雪忌

俳人、内藤鳴雪の命日で2月20日を指す。

明治大正の俳壇で活躍。

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・義仲忌

平安時代末期の武将、源義仲の命日。

陰暦の1月20日を指す。

・実朝忌

源実朝の命日。

陰暦の1月27日で、新年と春の季語。

・比良八講

近江の白神神社で比叡山の衆徒が行ったという、法華八講のこと。

2月中旬の季語。

◆植物、食べ物に関する季語

・白魚

春の訪れを告げる小魚のこと。シラスとしてよく知られている。

白魚網、白魚舟、白魚汲む、白魚火も2月の季語。

・公魚(わかさぎ)

最盛期は春で網で獲ります。

イメージとしては氷結した湖上での穴釣りが有名。

・鰔(さより)

身がほっそりとした春が旬の魚。

竹魚、細魚、針魚という別名もある。

・猫柳

水辺に自生する植物。

早春に銀鼠色の毛におおわれた三~四センチ程の花穂を付けるのが特徴。

・片栗の花

早春に二葉を出して長い茎をのばして鐘形の赤紫の花をつけるのが特徴。

姿は姫百合に似ている。

・雛菊

キク科の多年草。

根元の葉の間から出る茎にひとつづつ花をつける。

・春菊

鍋料理で冬のイメージがあるが、花を咲かせるのは春。

全体に黄色い花と縁が白いものがある。

・菠薐草(ほうれんそう)

おなじみの食材です。

2月から3月ごろに収穫する。

・蕗の薹(ふきのとう)

早春に根茎から緑色の花茎を出します。

・水菜

2月から3月ごろに出回る食材です。

水と土で育てられる。

・海苔

主に全国に育成する浅草海苔を指すことも多い。

初春の頃の季語。

・梅

俳句では梅の花を指します。

・梅見

梅を鑑賞すること。

・盆梅

盆栽の梅。

貴族や僧侶の趣味から始まり、江戸時代末期には庶民にも広まった。

・紅梅

白梅よりも少し遅れて開花する。

・黄梅

実は梅の仲間ではなく、モクセイ科の落葉低木。

立春の頃から啓蟄の頃までの季語。

・下萌

早春、大地から草の芽が出ること。

・いぬふぐり

空色の小さな花をつける可憐な植物。

ゴマノハグサ科の二年草。

・若布(わかめ)

1月から3月までの季語。

◆動物に関する季語

・猫の恋

発情の季節。

2月ごろからそわそわし始める。

・鶯(ウグイス)

春を告げる鳥。

◆その他

・バレンタイン

2月14日の事。

皇帝クラウディウス2世に背いたバレンタインが紀元270年に処刑された日です。

・磯竈(いそかまど)

磯焚火ともいい、わかめ刈の海女のたき火の囲いのこと。

・冴え返る、沍返る(いてかえる)

春になって暖かくなりかけたころ、急に寒さが厳しくなること。


2月は寒さの厳しい時期でもありますが、冬から春にかけての季節の移り変わりの時期でもあります。

新旧の俳句の季語にもそれがよく表れていますね。

これらの季語は俳句に用いるだけではなく、時候の挨拶にも使えます。

是非参考にしてみてください。

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