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理科の自由研究 中学生に向けた氷でお湯を沸騰させる実験

理科の自由研究で手軽に身の回りのものでできるものは水や氷の実験です。

今回は中学生向けに一度沸騰させたお湯を氷でもう一度沸騰させる実験を紹介します。

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理科の実験は危険を伴うものは学校でやるのが普通ですが、

この自由研究は熱湯を使うので行う際には十分に注意してください。

理科の実験はやってみて結果を知るのではなく、

既に分かっている結果に導く、

あるいはその結果にならないのはどうしてなのかその実験を考察することが目的です。

夏休みの自由研究は家庭で行うため、実験者の安全が確保できるものを選ぶことも大切です。

熱湯は小学生では扱いに不安があるので、中学生以上になってから行うことをお勧めします。

もし、小学生でこの実験をしようと思うときはお家の方と一緒にやってくださいね。

火傷や怪我については自己責任になりますから。

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氷でお湯を沸騰させる実験の手順



まずはどんな実験なのか最初に説明しましょう。

◆一度沸騰したお湯を氷で再び沸騰させる実験

まず、コップに入れた水を沸騰させます。

そして沸騰がおさまったら、小さな氷を落とすと再び沸騰が始まります。

直ぐに沸騰は終わってしまいますが、一度沸騰が終わったお湯に冷たい氷を入れて沸騰が起きるのがなぜかを考えます。

◆実験に使用する用具の準備

では、どんな用具を実験に使用するのかを確認します。

・耐熱カラス容器

コップ、などある程度深さのあるもの

・ピンセット等、氷をつまむもの

・電子レンジ

・氷:5㎜くらいのもの

・氷を砕くもの

家庭にあるものでできますが、電子レンジで水を熱するので耐熱容器は必需品です。

では実際に実験を進めながら注意点を抑えていきましょう。

実験を行ってみる



では、準備したもので実験を行いまうす。

◆実験の手順

耐熱ガラス容器に水を7分目くらいまで入れます。

水を入れる前にガラス容器を洗って汚れなどを取り除きます。

新品のものは突沸(突然沸騰が起こり、熱湯が飛び散る)が起きやすいので避けた方がよいでしょう。

電子レンジに①の容器を入れて加熱します。

加熱の目安は水100mlで90秒(600W)が目安です。

泡が上がってきて沸騰が確認できたらレンジを止めます。

沸騰がおさまったら、レンジの扉を開けて取り出さず、容器の中に氷を入れます。

レンジの扉は静かに開けます。

乱暴に開けると突沸が起こることがあります。

氷の大きさは5ミリ角の大きさくらいがちょうどよいと思います。

大きすぎると水温を下げてしまって沸騰が起こらなかったり、反対に激しく泡立ち熱湯がこぼれて危険です。

うまくいくと短い時間ですが、氷を入れた瞬間から沸騰が再び始まります。

容器を洗ったり、レンジの扉を静かに開けるといったことは実はこの実験を成功させるためのカギになります。

その点はなぜ氷で再びお湯が沸騰する理由の説明と合わせて触れていきましょう。

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氷で再びお湯が沸騰する理由



ではこの実験で起こっている現象を一つ一つ解説します。

◆沸騰

1気圧の大気圧で水が100度になると沸騰します。

気圧の低い場所、例えば高山などでは気圧が低くなるので沸騰する温度はもっと低くなります。

この実験では電子レンジで水を熱してお湯になって泡が出た状態です。

◆過沸騰

あまり聞きなれない言葉ですが、水が沸点(沸騰する温度、ここでは100℃)を超えてもなかなか沸騰しない状態。

沸騰して泡が出るのは液体内部にできた水蒸気が水に溶けている空気に入り込むことによって液体の外に運ばれていくためです。

過沸騰の状態は内部にできた水蒸気を外に運ぶ空気が少なくて沸騰することができない状態です。

この状態で沸騰するきっかけになるものが

・外部からの異物混入
・液体そのものへの衝撃
・器の壁面などの傷によってできる小気泡

です。

これらが核になって水の中に気泡が生じて沸騰することができます。

◆突沸

液体がいきなり激しく沸騰した状態になり、液体が飛び散ったりこぼれたりする状態です。

過沸騰の状態から沸騰を促すきっかけが大きすぎたり強すぎたりしたときにおこります。

料理中の事故の原因の一つです。


つまり一度レンジで沸騰させた水を氷を入れることによって再び沸騰させる自由研究は

過沸騰の状態を作り出して、再び沸騰させるためのきっかけを与える実験と言えるでしょう。

◆実験の過程でおこなっていることの意味

・電子レンジで水を沸騰させる

これは水の中にある空気を沸騰させることである程度出して、沸騰が起きにい状態を作るために行います。

・沸騰が終わった時レンジの扉を静かに開ける

先ほど過沸騰の状態から沸騰を促す原因の一つに、液体への衝撃を挙げましたが、

氷を落とす前に不用意に再沸騰を起させないためです。

衝撃が大きすぎると、突沸を起して熱湯が飛び散ったり危険です。

・5ミリ角の氷を入れる

過沸騰の状態から沸騰させるきっかけを与える行為です。

手順でも書きましたが、大きさにはとくに注意です。

適度な大きさの異物が入ることでそれが核になって液体内部に気泡を生じるので再び沸騰します。

新しいガラス容器で沸騰が起きにくいのは核となる気泡が生じにくいためです。


これらがこの実験のメカニズム、つまり種明かしですね。

この実験をまとめる時のポイント



氷で水を沸騰させる実験は突沸に気を付ければ手間をかけずにできますが、

結果を出して原理を調べてレポートにするには実験結果をもう一歩踏み込みます。

この実験の原理が利用されているのがよく学校の実験で使われえる沸騰石です。

また、日常の料理で起こりうる突沸と同じ原理です。

実験結果から理由を考察してまとめるだけではなくて

・沸騰石を用いるとなぜ沸騰がスムースに進むのか

・料理中の突沸を防ぐためには

など、考察を一段掘り下げるとよいでしょう。

◆沸騰石

沸騰石は学校でよく使用されますが、あらかじめ入れておくことで沸騰をスムースに進めると同時に突沸による事故のある程度の防止にもなっています。

多くの気泡を含んでいてあらかじめ入れておくことで液体内に出来た水蒸気を出すことができます。

◆突沸を防ぐためには

突沸が起きないよにするためには、過沸騰の状態からいきなり沸騰する状態になることを避けるようにします。

原理はスムーズに沸騰が進むようにするわけですから、

加熱する液体をあらかじめ良くかき混ぜておく、つまり空気をあらかじめ溶け込ませておきます。

こうすることでレンジで液体を加熱したときに起きる過沸騰の状態を事前に防ぐことができます。


今回の内容は理科の自由研究ですが、中学生のレポートなら実験して確認できた原理を日常生活に役立てるところまで結び付けましょう。

氷でお湯を沸騰させる実験から原理を学んで、そうならないようにする対策を学び取るわけです。

理科の学習という範囲にとらわれずに実験レポートを完成させてください。

くれぐれもお湯の扱いには注意してくださいね。

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