七夕を行うとき、その由来や起源をある程度知っておくことで
保育園や幼稚園、あるいはデイサービスなどで行事として楽しむ場合にとても役に立ちます。
今回は大人向けの知識として持っておきたいことを簡単にまとめました。
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園児にわかりやすく説明したり、または高齢者の方向けのトリビアとして活用してください。
七夕の行事は小さい子供相手の場合と高齢者の場合でも違ってきます。
子どもの場合は何も知らない状態から七夕を理解して楽しんでもらうことを目標にします。
高齢者の場合は人によってデイサービスなどの職員の方よりも知識が豊富ということも珍しくありません。
それでも、すべてを知っていることはないでしょうから、一度調べて身に着けておくと役に立ちます。
七夕の起源はどんなこと?
ごく簡単に説明すると七夕の起源として有力な由来は3つあります。
◆日本の神事が起源だとする説
七夕と書いて「たなばた」と読みますが、これは棚機という読み方がそのまま使われているようです。
棚機とは神にささげる着物を織る織機(しょっき)のことを指します。
紙に着物をささげる神事は7月7日に行われたので、「棚機」が「七夕」となったとされています。
◆平安時代の宮廷の習慣が起源とする説
平安時代は宮廷の女性たちが針に5色の美しい色の糸を通して、そうした針をヒサギの葉7本ずつ刺して、
捧げものを庭に並べて針仕事の上達を願ったそうです。
これは7月7日の夜中から翌朝にかけて、星空を見ながら上達を願ったといわれています。
◆中国の古い物語が起源とする説
一番有名な話ですが、牽牛と織女の恋愛物語の事です。
神様には機織りが得意な娘がいて、彼女の織ったものはとても評判がよかったのですが、結婚適齢期になっても機織に夢中でした。
娘を心配した神様が働き者の牽牛という牛使いの男を見つけ、この男ならと娘と結婚させます。
二人はとても仲睦まじく、暮らしますが、仕事を忘れてお互いに夢中になります。
織女が機を織らないと天の住人の着物に支障が出ます。
牽牛が牛の世話をしないと、牛が畑の作物を荒したりして大変です。
神様は怒って天の川の両岸に二人を別れさせて1年に一回、7月7日にだけ会うことを許します。
これが七夕です。
物語形式になっている最後がみなに知られています。
でも、七夕の飾りなどや願い事を各短冊の意味には日本の神事、平安時代の宮廷の習慣も意味合いを残しています。
中国の古い物語だけだと色々な飾りを笹にかざる意味と直接は結びつきにくいですからね。
仮に七夕を良く知らない子供たちに説明するのならば
まず、中国の牽牛織女の物語を簡単に説明してあげる。
飾りつけのときには各飾りつけや色の意味を説明しながら一緒に作る。
短冊に願いに合わせた色の意味を教えてあげてる。
という感じにすればわかりやすくなるでしょう。
実際に園児や子供たちに説明する例はこのブログの記事
七夕の由来をクイズ形式でおぼえる! 問題の作り方
に紹介しているのでそちらも参考にしてください。
では次に七夕飾りと短冊の色について説明します。
七夕飾りの由来は
七夕飾りは先ほど説明した宮廷の習慣なので一般に広がるときに高価な糸や布から紙に願い事を書くようになったと言われます。
これが短冊の起源です。
糸も布も庶民には高価すぎたのです。
それに短冊の色にはそれぞれ意味があります。
◆白い短冊
・やるべきことをやる、決まりやルールを守る
願い事を書く時には日常習慣の目標などが相応しいです。
例えば
「毎朝6時に起きられますように」
など。
◆緑、青の短冊
・物事の上達を願う
習い事、技術の願いなどを書く時に使います。
例えば、
「サッカーがうまくなりますように」「ピアノが上達しますように」
など。
◆赤い短冊
・先祖、両親への感謝の気持ち
健康を祈ったり、回復を祈ったりするときに使います。
例えば、
「おばあちゃんが長生きますように」「お母さんが元気になりますように」
など。
◆黄色の短冊
・友情、信頼など人間関係についての願いに使います。
例えば、
「〇〇ちゃんと友達になれますように」「○○君とずっといられますように」
など。
◆黒、紫の短冊
・学業成就、学問の向上
成績、苦手の克服の願いのときに使います。
例えば、
「テストで100点が取れますように」「算数が得意になりますように」
など。
こんな意味があります。
起源や由来について詳しい人も短冊について細かく知っている人は少ないと思います。
子どもたちに短冊を描いてもらう場合は、願い事によってふさわしいのもを渡してあげるとよいですね。
小学生くらいになれば、どんな願いを書くかで自分で選べるようになっているでしょう。
予め説明しておいてあげれば分りやすいでしょう。
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七夕飾りの意味
短冊以外にも笹の葉にいろいろと折り紙で七夕飾りをつけますね。
その種類は10を超えるのですが、その中でよく折り紙で作られるものの意味を紹介します。
◆かみこ、かみころも(紙衣)
病気、災いを子供の代わりに受け止めます。
また、女の子の裁縫が上達しますように、という願いを込めます。
今では裁縫の腕というより、健康や無病息災の意味を説明してあげます。
子供向けには
「みんなが元気に過ごせるように飾る」
くらいの説明がよいでしょう。
◆とあみ(投網)
幸せを願う、食べ物に困らないようにという祈願。
網で漁をするところから、食べ物や、幸福を文字通り一網打尽にするという意味合いです。
子どもに伝える時には
「幸せになれるようにって願うんだ」
と説明してあげます。
◆きんちゃく(巾着)
お金がたまりますようにと願う。
子どもにはお小遣いに絡めて説明してあげるとよいでしょう。
「お小遣いを無駄遣いしないで貯められるように飾るんだ」
と教えてあげましょう。
◆くずかご(屑籠)
整理整頓、ものを大事にする気持ちを表す。
子どもには
「きちんとお片付けができるように」
と話してあげましょう。
◆ふきながし(吹き流し)
機織りが上手になるようにという願い。
先ほどのお話にあったように、5色の糸がこの吹き流しに変わったといわれています。
子どもにはそのまま
「お裁縫が上手になるように飾るよ」
と話してあげます。
◆かいかざり(貝飾り)
海の恵みの象徴です。
投網と少し似ています。
子どもには
「おいしい魚や貝が食べれますようにって飾るんだ」
と説明してあげます。
◆あまのがわ(天の川)
別名、菱飾りです。
これはそのまんま天の川だって説明してあげます。
◆おりづる(折り鶴)
1羽ずつではなく、千羽鶴のように飾ることが多いようです。
家族の長寿を願います。
「みんなが長生きできますようにって飾るんだ」
と教えてあげます。
◆ちょうちん(提灯)
心を明るく照らす、明るい気持ちでいられるように。
子どもには「いつも〇〇ちゃんが明るくいられますようにってかざるんだ」
と言ってあげます。
◆ほしかざり(星飾り)
みんなの願いが届きますようにという願い。
「神様に願いが届きますようにってかざるんだ」
と説明します。
◆わかざり(輪飾り)
みんながつながりますように、夢がつながりますようにという願い。
子どもには、近くみんなでやることに例えて説明します。
「今度、みんなで唄うお歌がうまくいくようにって飾るんだよ。」
という風に。
◆おりひめひこぼし(織姫、彦星)
恋愛がうまくいくように、好きな人に思いが通じるように願う。
もし、好きな子がいるのなら
「〇〇ちゃんとずっと仲良くできますようにって願うんだよ」
と説明してあげます。
◆ささのは(笹の葉)
願いが天まで届きますようにという意味。
笹はまっすぐ天に向かって伸び、しかも成長が早いのでからです。
笹にかざるのなら特にいらないかもしれませんね。
七夕飾りの作り方についてはこのブログの記事
七夕飾りを幼稚園で作る 七つの意味を理解しよう。
で紹介しているので参考にしてください。
保育園や幼稚園、デイサービスで七夕飾りを作るときにもその意味を知って作るとやる気も出ますね。
特に自分の願いに近いものを短冊と一緒に作るのがおすすめです。
七夕の行事の時に大人がもつ知識は
物語の起源と由来
短冊のいろとその意味
七夕飾りのそれぞれの意味
です。
飾りつけのときもその意味を知っていれば一層楽しくなりますよ。
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2017-04-18 16:58
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