インフルエンザワクチンが2015年から2016年シーズンに値上げされます。
その理由は4価のインフルエンザワクチンが使用されるから。
と言われてもなかなかピンときませんよね。
今回は今年のインフルエンザワクチンと接種時の価格についてのお話です。
インフルエンザウイルスの「株」とは?
少し専門的になりますが、インフルエンザウイルスの分類方法についてお話します。
◆インフルエンザの型
インフルエンザウイルスの型はウイルス粒子を構成する蛋白質のうち、ウイルス膜表面に突起している蛋白の一つであるM1蛋白とNP蛋白の抗原性の違いによって分類されます。
その分類は
・A型(人、豚、馬、鳥、虎、鯨、犬などに感染)
・B型(人とアザラシで感染が確認されている)
・C型(人と豚に感染)
さらにA型は数種類の亜型に分類されます。
B型とC型は亜型には分類されません。
◆インフルエンザの株
亜型に分類されたA型とB型、C型はさらに細かく株という分類が行われます。
つまり株とはインフルエンザのそれぞれの型が細かく分類されたものと言う事ですね。
今回の値上げもこの株が関係しています。
今までのワクチンは?
昨年まで私たちが接種していたワクチンと今年のワクチンとの違いは一体何なのでしょうか。
今までのワクチンは
「3価」と呼ばれています。
◆3価のインフルエンザワクチンとは?
3価のインフルエンザワクチンとは
「A型2株 + B型1株」の組み合わせで作られたワクチン。
つまり、
2種類のA型のインフルエンザと1種類のB型インフルエンザに対して効果のあるワクチンである、と言う事です。
「価」とは何種類のウイルスや細菌に対して免疫を獲得することができるのかを表しています。
「3価のインフルエンザワクチン」とは3タイプのインフルエンザに効果があると言う事です。
新しい4価のインフルエンザワクチンとは
4価のインフルエンザワクチンは4タイプのインフルエンザウイルスに効果のあるワクチンです。
その組み合わせは
A型2株、B型2株。
つまり、
2種類のA型と2種類のB型に効果のあるワクチンです。
B型株が追加される背景には2種類のB型インフルエンザが同時流行する傾向が増えてきたためこのような組み合わせの必要性が生じたのです。
アメリカでは1年前にこのワクチンが導入されて、その有効性が報告されています。
最近のインフルエンザ流行の傾向に合わせてワクチンも変化したと言う事ですね。
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ワクチン接種の値段は変わるのか?
インフルエンザワクチンが4価に変わったことで、予防接種にかかる価格は軒並み値上げになります。
でも病院や診療機関によって価格が異なる事に気付いている方もいるでしょう。
これはインフルエンザの予防接種は自由診療(健康保険適用外)のため、病院で独自に料金を設定しているためです。
病気ではないので基本的に健康保険が使えず全額自己負担となります。
消費税が5%から8%に上がったときに、価格をそのまま据え置いたところもあれば、値上げをしたところもあります。
今回の変更ではワクチンの仕入れ価格が大幅に上がるため、値上げは避けられないようです。
10月の半ば前後からインフルエンザの予防接種を受け付ける機関が多いようですが、電話やHPで事前に価格を確認しておきましょう。
例えば、ある診療機関では
昨年までの3,000円⇒今年は3,200円
また一方の病院では
昨年まで2,000円⇒今年は3,500円
など価格と値上げ幅にかなりの開きがあります。
特定の市町村や自治体に住んでいる方は割安になるケースもありますのでお住まいの市区町村のHPもチェックしておくとよいでしょう。
また、価格はワクチンの効果とは無関係です。
ネット上では一部「インフルエンザワクチンは打たない方がよい」といった情報も流布されていますが、
多くの医師が予防接種を推奨しています。
実際に予防接種にインフルエンザを予防する効果はほぼありません。
しかしインフルエンザに感染したとき、
・症状が軽くて済む
・発症を防げる
・重症化を防げる
という点で予防接種を受けるべきです。
さらに、2014年から2015年にかけて特効薬と言われる「タミフル」「ラピアクタ」に耐性を持ったウイルスが検出されていますから、事前の対策をしておくことが大切です。
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2015-09-24 20:39
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