カレーは家庭でもキャンプでも人気の料理。
でもカレーで食中毒になるって知っていますか?
症状はそれほど重くはならないようですが、子供や体力の落ちている人がなったら大変です。
きょうはカレーと食中毒、その症状についてです。
カレー食中毒の事例
あまり馴染みのないカレーの食中毒ですが、ニュースでも取り上げられたこともあります。
ある学生食堂でカレーを食べた学生の多くが食中毒症状をおこしたなど、集団で起きるケースが目立ちます。
カレーはイベントや食堂で振舞われる事が多いため感染者が多くなるのです。
どのようにして食中毒が起きたのか、ある事例を見てみるとこのような事がわかりました。
・患者が食べたカレーは前日の午前中2日分を調理されたものだった。
・そのうちの半分は湯せんしながら当日に販売し、残りの半分は室温で保存した。
・湯せんして販売した残りのカレーと室温で保存したカレーを混ぜて冷蔵で保存。
・翌日、再びカレーを加熱し、その後販売時に湯せんして販売された。
※この時の加熱は十分ではなかったと推測される。
・これにより菌が増殖し、食中毒を起こしたと考えられています。
作り置きと温度がポイントのようですね。
ではこういった条件下で増殖して食中毒を起こす菌とはどのような菌なのでしょうか?
カレー食中毒はウェルシュ菌が原因
ウェルシュ菌と言う名前が耳慣れない方も多いと思います。
でもこの菌は意外と身近な食材を汚染しているのです。
◆ウェルシュ菌の特徴
・煮沸1時間以上でも死滅しない強い芽胞を持つ
・空気のないところを好み、空気に触れると発育しない。
・酸素の少ない嫌気的条件でのみ増殖する。
・15~50℃で発育を示し42~45℃でもよく発育する。
◆どんな食材が汚染されているのか
・肉、魚などのたんぱく食品
・野菜
・添加物
・香辛料
・調理済みの食品(カレー、スープなど)
様々なものが汚染されている可能性がありますが、特にたんぱく質を多く含む食材が汚染されている事が多いです。
菌自体は煮沸を1時間以上しても死滅しないので加熱調理してもそのまま残る訳です。
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ウェルシュ菌食中毒はどんな症状が出る?
ウェルシュ菌食中毒の特徴を見て行きましょう。
・症状は原因食品の摂取後6~18時間後。
多くは12時間戦後には症状が現れます。
・初めは腹部の膨満感からはじまる。
・次に下痢、嘔吐などの症状が現れる。
・下痢は水様性で2回から6回程度の事が多い。
・発熱を伴うケースはまれである。
・血便もほとんどなく、重症例はまれである。
ウェルシュ菌食中毒の症状は比較的軽症で、特別な治療をしなくても一両日中に治る事が多いです。
しかし、子供やお年寄り、体力の弱っている人は要注意です。
ウェルシュ菌食中毒の予防方法は?
ウェルシュ菌は実際の調理で死滅させることができませんから、菌を付けない事、増殖させない事がポイントです。
ウェルシュ菌は15~50℃で発育し42~45℃でもよく発育するので、この条件を作らないようにするのが有効な予防法と言う事になります。
では、ウェルシュ菌の特徴を思い出しながら見て行きましょう。
①カレー、スープなどを調理するときは空気が入るようによくかき回す。
②極端に深いなべなどを使わずに調理したカレー等が空気に触れる面積を増やす。
③調理後は早めに食べきる。
④室温で放置は避ける。
⑤保存する時は早めに冷却し、冷蔵庫に入れる。
⑥保存後の食品を食べる時は再度加熱(75℃で15分以上)する。
⑦特に冷凍肉は完全に解凍してから調理する。
⑧野菜はしっかり水洗いする。
⑨前日の調理は避ける。
よく、2日目のカレーの濃厚さと味が好きと言う人は多いのですが、そのリスクも自覚する必要があります。
カレーだけではなく、スープ、汁ものなどは要注意。
少なくとも常温での保存は避けましょう。
一見、結びつきにくいカレーと食中毒ですが症状が出たら軽くても病院で診断してもらった方がよいでしょう。
自宅で作ったカレーではなく、何かのイベントで振舞われたものだった場合は集団感染を知らせる結果にもなるでしょう。
カレーを保存する場合はきちんと冷蔵、冷凍して保存しましょう。
味よりも先ず健康最優先です。
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2015-04-27 20:53
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