お彼岸が近づいてくると和菓子店だけでなく、スーパーやコンビニでも
おはぎが売られます。
季節感を感じさせますが、はっきりとした理由を知っている人は少ないです。
私も春のお彼岸にはぼたもち、秋にはおはぎというくらいしか知りませんでした。
今回は秋のお彼岸におはぎを食べる理由とおはぎと牡丹餅の違いに触れていきます。
お彼岸におはぎを食べる理由
お彼岸というと仏教と関係が深いもので、おはぎを食べる理由もこれに由来しています。
◆お彼岸とはいつのことを指すか
お彼岸は春分の日と秋分の日を中心にして前後3日間、
つまりそれぞれ7日間を指します。
そして、
春分の日、秋分の日を彼岸のお中日と呼びます。
春分の日と秋分の日は昼と夜の長さが同じになる日、太陽が真東からのぼり、真西に沈む日です。
彼岸という言葉は「川を挟んだ向こう岸」を意味します。
反対の言葉は「此岸」、こちら側の岸です。
この場合の川は三途の川です。
そして彼岸は西の方角にあり、太陽が真西に沈むこの日にご先祖様に近くに行けるといわれます。
西方浄土という言葉もある通り、ご先祖様のいるところは西の方角です。
ご先祖様と近づくこの日を特別な日と考えて、特別なものをお供えする食べ物がおはぎと言う訳です。
いまでこそ、おはぎはどこでも手軽に買える食べ物ですけれども、もともとは気軽に食べられるものではありませんでした。
◆おはぎの材料
おはぎの材料は
・小豆
・砂糖
・もち米
です。
小豆は赤い色から魔除けの効果があるとされていますし、米や砂糖は昔は貴重品です。
ですから特別な材料を使ってお彼岸に作られたものがおはぎです。
これをご先祖様にお供えして感謝の気持ちを表すのです。
時節柄、日頃の健康や無事を感謝するだけではなく、作物の豊作も感謝します。
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おはぎと呼ばれる理由は
春のお彼岸には牡丹餅、秋のお彼岸にはおはぎをお供えします。
この二つは基本、同じ材料で出来ています。
形もほとんど区別できないくらいに似ています。
ではなぜ呼び方が違うのでしょうか。
それには諸説あります。
◆おはぎの名前の由来
・萩の花に由来するという説
秋の七草というものがありますが、その中の一番目に来るのが
萩の花。
丁度お彼岸の頃にきれいに花を咲かせることがことから、其れになぞらえておはぎと呼ばれる。
ちなみに秋の七草は
萩、ススキ、葛、なでしこ、女郎花、フジバカマ、桔梗
です。
・お餅とあんこをはぎ合わせるという説
お彼岸のお中日にはご先祖様に一番近づく日、ということとお餅をあんこをはぎ合わせることから、
ご先祖様とこちら側の私たちが心を合わせる
という意味に転じたと考えられています。
どちらの説でも秋のお彼岸にふさわしい理由ですね。
おはぎと牡丹餅との違い
おはぎも牡丹餅もほぼ同じ材料から出来ています。
でも、全く同じものではないのです。
◆牡丹餅の由来
牡丹餅は春のお彼岸に供えられます。
牡丹餅と呼ばれる由来は春には牡丹の花がきれいに咲くことからこれにちなんで呼ばれるようになりました。
ただ、おはぎとの違いはあんこです。
◆おはぎと牡丹餅の違い
簡単に言うと
おはぎに使われているあんこは粒餡、
牡丹餅に使われているあんこはこしあん、
これだけの違いです。
・おはぎに粒餡を使う理由
あんこには小豆が使用されますが、収穫の時期は秋、ちょうどお彼岸の少し前です。
いわゆる
新小豆を使えるので、採れたてで皮も柔らかいまま食べられます。
一方、牡丹餅は小豆の収穫の時期からかなり月日が経ってしまうので、保存されている小豆を使用てつくられます。
当然、
皮が固くなってしまうため、あんこを作る時には濾して使われるのです。
おはぎと牡丹餅の違いは小豆の収穫時期に大きくかかわっています。
お彼岸のお供えは地域ごとに少しづつ変わるかもしれませんけど、ご先祖様に感謝するという気持ちは共通しています。
おはぎを備える理由を知って、仏壇に供えたり、お墓参に供えたりすれば一層気持ちが強くなるでしょう。
ご先祖様に対する感謝の気持ちは子供達にも確実に伝えたいものです。
お墓参りのときなどにしっかりとお話してあげてください。
なお、お墓にお供えした食べ物はお参りが終わったら持ち帰るのがマナーです。
動物が食べ荒したりするのでお墓に残さないようにしましょう。
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2017-07-16 17:19
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