日本には毎年、冬至にはかぼちゃを食べる習慣があります。
この習慣はゆず湯ともに広く知られていますが、栄養面からも、暦の上の節目からも理に適った理由があります。
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今回は冬至にかぼちゃを食べる理由とかぼちゃを煮るコツを紹介していきます。
暦の上での冬至は?
・冬の準備をする日
冬至は二十四節気の一つで、一年で最も昼が短く、夜が長い日、とされています。
この2週間前には「大雪」、1月後には「大寒」があるので、冬真っただ中、というイメージがありますが、
じつは、本格的な冬に備えて準備をする節目の日、とされています。
・福を呼び込む日
冬至は中国では太陽の運行の出発点、暦の起点とされています。
冬至を境に昼の長さが長くなり、日照時間も伸びるため、太陽が生まれ変わる日(一陽来復の日)、とされて、
この日を境に運気が上昇すると考えられています。
この二つの点から、
冬至には
冬に備えて栄養のあるものを食べ
衣服、寝具も冬支度をし
これからの1年の運気を上昇させる
大切な日とされています。
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カボチャを食べる理由は?
冬至にカボチャを食べるようになった謂れは定かではありませんが、次のようなものが有力と言われています。
分かりやすく3つに分けて見ていきましょう。
◆伝来
諸説ありますが、カボチャが日本に伝来したのは1532年から1555年にポルトガル人が豊後の国の大名、大友宗麟に献上したのがはじめという説が有力視されています。
はじめは観賞用として用いられていたようですが、これが定着して、冬至にかぼちゃを食べる風習として根付いたのは江戸時代中期と言われています。
また、ポルトガル人がカンボジアから持ち込んだことから「カボチャ」という名前の起源になったとも言われます。
◆縁起
先程も触れましたが、冬至の日は中国では一年の起点とされ、太陽が生まれ変わる「一陽来復」の日とされています。
この日に運の上昇する日に「ん」の付く食べ物を食べると良いと言われています。
特に「冬至の七種」と言われ、「ん」が二つ食べ物が好んで食べられました。
・冬至の七種
南瓜:なんきん(カボチャのこと)
人参
蓮根
銀杏
金柑
寒天
うんどん(うどんのこと)
この中でもカボチャが広く知られていますが、
冬至の七種は運盛りの野菜ともいわれ、出世の縁かつぎの食べ物でもあります。
実際は運だけではなく、冬を乗り切るための栄養を付けるための食べ物でもあり、生活の知恵が含まれています。
カボチャと一緒に食べるとさらに健康も運もアップしそうです。
◆栄養素
昔の日本では冬には野菜の収穫は終わっていて、緑黄色野菜が少ない時期でした。
そんな時期に栄養豊富で保存がきくかぼちゃは貴重な野菜でした。
カボチャには風邪などへの抵抗力をつけるカロチン、ビタミンが豊富で
抗酸化作用もあり、老化を防ぐことも期待されています。
ただ、かぼちゃはもともと夏の野菜で、丸のまま保存すれば冬まで持ちますが、
冬至の時期ぐらいが保存の限度とも言われ、それ以降は栄養価も落ちてしまいます。
ですから冬至にかぼちゃを食べるのは栄養価の面からも、保存の都合上も理に適っているわけです。
こんな理由から「冬至にカボチャを食べると風邪をひかない」と言われるようになったのです。
栄養価の高いかぼちゃは出来れば美味しく食べたいものですね。
次はかぼちゃを美味しく煮る方法を見てみましょう。
カボチャをうまく煮る方法
カボチャはすぐにシンプルな煮つけが思いつきますね。
上手く煮る方法を2人前を基準に見ていきます。
◆用意するもの
カボチャ4分の1個くらい
醤油大さじ1杯
みりん大さじ1杯
砂糖大さじ1杯
好みによっては料理酒を大さじ一杯入れる方もいます。
◆作り方
1、かぼちゃを切る
種とワタを取った後3㎝から5cmくらいの大きさに切ります。
煮崩れを防ぎたい場合は皮の角を削ぎ取るようにしておきます。見た目もきれいになります。
2、鍋にかぼちゃを入れる
皮を下にしてかぼちゃを鍋に入れたら、ひたひたになるくらいまで水を入れます。
3、火にかける
砂糖、しょうゆ、みりんを入れて中火にかけます。
沸騰したら弱火にして、そのまま煮込みます。
4、火を止める
およそ5分くらい煮込んだら箸を刺してみて中まで柔らかくなっているか確認します。
やわらかくなっていたら火を止めて出来上がりです。
この後、しばらく放置して味を染み込ませてもおいしく食べられます。
今年の冬至には是非家族でカボチャを食べて来年の健康と幸運を願ってください。
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