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卒業式の送辞で使われる時候の挨拶の考え方

卒業式で最も感動的な場面の一つが、

在校生の読む送辞と卒業生がそれに答える送辞。

この中でも時候の挨拶の部分が少し難しいと思う人も多いようです。

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3月は気候も北と南では大きく違いますし、

式当日にあらかじめ考えておいたような気候や天気になるとも限りません。

今回は卒業式で送辞の中に盛り込まれる時候の挨拶の考え方と

送辞の書き方などを中心にお話します。

どちらもコツを理解してしまえばそれほど難しくありません。

1、送辞の時候の挨拶の考え方
2、送辞の基本構成(例文を含む)

の順に説明していきます。

送辞の時候の挨拶の考え方



時候の挨拶はその時期の気候や咲く花などに合わせて考えるのが普通ですが、

卒業式の場合は2週間くらい前、あるいは一月位前から送辞の本文を考える場合も少なくありません。

ですから、卒業式当日の天気や気候に合わせるのは難しくなります。

また、来賓の方や学校の関係者の方々も挨拶されるでしょうから、同じような文言になる可能性もあり、

3月の一般的な時候の挨拶表現を使うのはあまりお勧めではありません。

むしろ、季節感を正確に表すよりも、その学校の在校生にしかできない表現や、

卒業生の未来や展望を感じさせる表現を使う方が良いと思います。

以下の点に留意しながら考えるのがお勧めです。

必ず季節に合わせる必要はない
巣立っていく気持ちを表す表現を使う
新たな展望を感じさせる表現を使う
春に向かう雰囲気を表す表現を使う
閉ざされた状態から広がっていく表現を使う
暗いところから明るいところに出ることをイメージする

聞いている方々に、これらのうちの一つを感じさせることが出来れば

自然と春のイメージと卒業という節目に相応しいものになる出しょう。

では、少し具体例を挙げてみます。

◆送辞の時候の挨拶の具体例

日増しに暖かさを増していく日差しの中、…

日差しの中に春の気配が感じられるこの季節に…

全ての生き物が希望に胸を膨らませるこの季節…

冬を耐えた木々の蕾が花開こうとする季節に・・・

校庭の桜の蕾が新しい生活に胸を膨らませる皆様の…

新しく始まる生活を心待ちにする皆様を祝うように、校庭の木々が…

若鳥が巣立つように皆様が巣立っていく今日の日に…

草木もようやく長い冬の眠りから覚め、生命の息吹が感じられる季節となりました。

など。

このように考えていくと、先生方、来賓の方と重なることもなく、気持ちの伝わる表現になると思います。

では次に送辞の基本的な構成について説明します。

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送辞の基本構成と注意点



送辞は小学校から高校までほぼ決まった形があります。

その形沿って考えればよいので、難しいものではありません。

◆基本構成

主に4つの構成要素に分かれます。

1、挨拶(時候の挨拶)
2、卒業生へのお祝いの言葉
3、卒業生への感謝の言葉
4、卒業生への激励

まず、全体を通しての注意点は等身大の言葉を使うこと。

小学校の卒業式なら小学校5年生らしい言葉、

中学性なら中学2年生らしい気持ちがつたわるような言葉にします。

送辞を書く人の飾らな言い回しが気持ちをストレートに伝えてくれます。

では具体的な例文を挙げながら確認して行きましょう。

①挨拶

時候の挨拶を含めた冒頭の部分です。

例、

冬を耐えてきた校庭の桜の蕾が膨らみかけた今日この頃、


時候の挨拶には生徒たちで世話をしてきた共通の樹木などがあれば、

それを盛り込むとよりイメージしやすくなります。

また、ここで挨拶する自分が誰であるかを名乗る必要はありません。


②卒業生へのお祝いの言葉

例、

このようなよき日に皆様がご卒業を迎えられましたことを在校生一同、心よりお祝い申し上げます。


ここではほぼ定型通りの言葉で在校生皆が卒業をお祝いしていることを述べます。

③卒業生への感謝の言葉

例、

先輩方は、2年前私たちが入学した日、初めての校舎、初めての友達、小学校との違いに戸惑う私たちを温かく迎えてくださいました。

そのおかげで、不安だった中学校での生活が楽しく希望に満ちたのものに変わりました。

先輩方は学校生活のあらゆる面で私たちの見本となる頼もしい存在でした。

体育祭では正々堂々と競い合い、どんな時もあきらめず、全力で仲間を応援し、喜びを分かち合う姿に感動し、いつしか先輩方の様に…

文化祭では…

生徒会活動では…

合唱コンクールでは…

中略

これからは私たちが先輩方が熱い思いを託して築き上げてきた第一中学校を受け継ぎ、より良くできるよう皆で協力していきます。


ボリューム的には一番大きくなります。

この中では卒業生、在校生共通のイベントを通しての思い出を交えるとお互いの共感を得やすく、 心に蘇る部分も多くなります

ただし、思い出でも、クラス固有のものとか、特定の学年固有のものは避けます

特に先輩方から助けてもらったり、一緒に活動したことを中心にまとめるとうまくいくでしょう。

共有した思い出は3つから5つ以内にします。

時間的なものもありますが、送辞全体として2分から3分前後になるようにします。

学校から特に指定があればその時間に従ってこの部分で長さを調整します。

④卒業生への激励

先輩方はこれから、それぞれの夢に向かって歩んで行かれます。

今の私たちには想像できませんが、夢をかなえることは決して平たんな道のりではないことでしょう。

その中で迷ったり、立ち止まったりすることもあると思います。

そんな時にはこの第一中学校で過ごした日々を思い出してください。

辛いことや悲しいことがあった時に友達と励まし合い、支え合ったこと。

テストの前に必死に勉強したこと、仲間たちと過ごしたかけがえの無い時間を思い出してください。

この第一中学校で学んだことを糧に夢に向かって困難を乗り越えて行ってください。

そして、私達後輩をここまで成長させてくれたのは先輩方であるということを忘れないでください。

沢山の思い出をありがとうございました。

最後になりますが、くれぐれもお体に気を付けてそれぞれの道で輝き続けてください。

本日はご卒業おめでとうございました。

20××年 3月〇〇日
在校生代表 ○○○○


卒業生への激励では学校によっては進路もまちまちなので、卒業生全てに当てはまる激励の言葉を選びます。

小学校の場合は中学校へ進学することが確実なので、中学校での生活についての展望を述べれば、

卒業生全てに当てはまる言葉になるでしょう。

中学校や高校の場合には進学する人、就職する人、また地元から離れる人など様々な進路があるため、 言葉選びは慎重に行いましょう

また、大人の方が考えた激励の言葉は人生の先輩からみた子どもへの激励になりがちなので、

出来るだけ在校生である自分の目線から考えた方が良いと思います。

上から目線や年長者からみたアドバイスを感じさせる激励は在校生が読むには不自然さが残ります。

各種のテンプレートや例文を簡単に閲覧できると思いますが、この部分だけは自分で考えた方が良いでしょう。

最後にもう一度感謝の言葉を入れて、日付けと自分の名前を名乗って締めくくります。


冒頭にもお話しましたが、これらの構成を全体で2分くらいで話し終わるように調整します。

これらの事を踏まえれば、送辞を考えるのもそれほど難しくありません。

特に時候の挨拶は悩む方も多いのですが、季節よりも卒業生の展望に相応しい表現に重点を置いて考えるとよいです。

卒業式の送辞を任された時、また現行の見直しの際に参考にしてください。

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