新年会の幹事になればやらなくてはいけない宿命の
司会進行。
プレッシャーのかかる役割ですが、今回は例文を交えながら説明していきましょう。
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1、
司会者の役割
2、
二つの新年会の形式
3、
司会進行の実例
4、
気を付けるべきこと
の順に進めていきます。
特に大切なのは司会者としての役割を理解したうえで進行すること。
また、本番当日までの準備も大切な仕事ですから、司会進行の例文を見ることで必要な準備もチェックしておきましょう。
司会者の役割
以前テレビ番組で徳光さんが「
司会者というのはゲストの方をいかに気分よくさせられるかが仕事」というようなことをおっしゃっていたのが印象に残っています。
新年会では幹事=司会者という役割になることがほとんどだと思います。
幹事と司会者が別である時には当日の流れを中心に考えますが、幹事が兼務するときにはむしろ裏方としての役割の方が多くなると思います。
・裏方としての仕事
会場や料理、お酒などの手配、内容の企画、参加者との打ち合わせ、予算の管理など多くの仕事があり、責任も重いでしょう。
・司会進行としての仕事
当日の司会進行を行うためには
声の大きさ
適度のユーモア
その場に合わせたテンションの高さ
場をまとめる力
が必要とされ、会を引っ張っていくことが役割です。
これらの当日の仕事も、事前の入念な準備があってこそ成功するものなので、
参加した人全員に喜んでもらうためにも当日までの準備を入念に行いたいものです。
また、新年会といっても社内に仕事始めに行うものと別に会場を用意して行うものでは準備も違います。
二つの新年会の形式
先に紹介した二つの新年会の違いは
飲食を伴うか伴わないか、ということです。
飲食を伴わない場合は仕事始めの午前中に朝礼の延長のような形で行います。
別会場を設けて、支社や事業所などが一堂に会して行う場合と
社内で行う場合もあります。
この場合は新年会が終わると、皆そのまま仕事や年始のご挨拶に出かけるという流れになります。
飲食を伴った新年会の場合には別に会場を取って、お酒を用意して二次会も企画したりすることになります。
時間も業務が終了してから行うのが普通です。
支店や取引先の方を招くこともあります。
宴会の様な感じになりますので、予算や会場との打ち合わせなど事前に準備することが多くなります。
ではそれぞれの内容と進行について見てみましょう。
司会進行の実例
◆飲食を伴わない新年会の場合
・新年会の流れ
開会の言葉
年頭の挨拶
本年度の業務についての話
表彰
締めの言葉
閉会の言葉
となります。
では具体的な例文を追いながらどのような内容を確認して行きます。
・司会進行の言葉
1、開会の言葉
「お待たせいたしました。これより、○○株式会社、令和〇年度の新年会を始めます。」
2、年頭の挨拶
「年頭にあたりまして、○○社長よりお言葉を頂戴いたします。」
※年頭の挨拶はその会社のトップや役職の高い方にお願いすることが多くなります。
事前にお願いしておきます。お言葉が終わったら
「○○社長、ありがとうございました」と付け加えます。
3、本年度の業務についての話
「それでは○○専務より本年度の基本方針の説明をお願いいたします。」
※業務の基本方針を役職の高い方より説明をしていただきます。
これも事前にお願いしておきましょう。同じように
「○○専務、ありがとうございました」と付け加えます。
4、表彰
「それでは優良事業所の表彰式に移りたいと思います。今年は計○○の事業所が表彰されます。
○○営業部長より、事業所名の発表をしていただきます。
御名前を呼ばれた事業所の代表の方は前にお越しください。」
※前年度の業績を表彰します。
この際にも事前に表彰される事業所には連絡をしておきます。
小さな会社の場合には、業績を上げた部署や従業員を表彰します。
「皆さん盛大な拍手をお願いします。」
※このあと、金一封、賞状などが授与されます。
人数が多い時には代表の方に授与し、少ない時には全員に授与します。
また、受賞者に一言お言葉をいただく場合は
「それでは受賞者を代表して、○○事業所○○支店長、一言お願いしたいと思います。」
と続けます。このときも事前にお言葉をお願いしておきます。
最後は、
「受賞者の皆様、おめでとうございます。今一度盛大な拍手をお願いいたします。」
と締めくくります。
5、締めの言葉
「それでは、当社の発展を祈り、○○専務に万歳三唱の音頭をお取りいただきたいと思います。」
※一本締めや3本締めを行う場合もありますし、こうしたことをやらない場合もあります。
締めの音頭の前に一言いただいてから、万歳三唱に移ることもあります。
その際には、
「○○専務、まずは一言お願いいたします。」と付け加えます。
7、閉会の言葉
「それではこれにてお開きとしたいと思います。皆様、今年一年よろしくお願いいたします。」
※直前の締めの言葉とダブらないように注意しながら閉会の言葉にします。
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◆飲食を伴う新年会の場合
飲食を伴う新年会は参加者も多く、規模も大きくなります。
・新年会の流れ
開会の言葉
新年の挨拶
乾杯の音頭
食事歓談
中締め
締めの挨拶
閉会の言葉
二次会も用意されていることも多く、幹事の方は大変ですね。
では具体的な進行例を見てみましょう。
・司会進行の言葉
1、開会の言葉
「皆様、本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。
改めまして、あけましておめでとうございます。
今年の新年会の幹事を務めさせていただきます○○課の○○です。
よろしくお願いいたします。」
※まず、忘れがちなのが自己紹介です。幹事が司会を兼ねる場合の例ですが、この際には
「本日の司会進行を務めさせていただきます○○課の○○です」としても問題ないでしょう。
2、新年の挨拶
「年頭にあたりまして、○○社長よりお言葉を頂戴いたします。」
※新年の挨拶は大抵は会社の一番上の役職の方が最初に行います。
複数の方が挨拶するときには役職の上の方から順番に行います。
新年の挨拶はそのあとすぐに乾杯になるので、あまり長くならないよう、お願いしておきましょう。
最後に
「○○社長ありがとうございました」と締めくくります。
3、乾杯の音頭
「それでは乾杯の音頭を○○常務にお願いしたいと思います。皆様グラスのご用意をお願いいたします。」
※乾杯の音頭は原則、会社なら3番目に偉い方にお願いします。
また、同じ役職の方が複数いる時にはその中で年長の方にお願いします。
また、役職についていない方や、新人の方、年下の方にお願いする場合にはあらかじめ上司に相談して上の方たちの了解を得ておきます。
4、食事歓談
「ありがとうございました。ではごゆっくりとお食事とご歓談をお楽しみください」
※乾杯の音頭の後でそのまま食事と歓談の時間になります。
大体一時間前後時間を取ります。
この中でゲームなどの余興を行うこともあります。
その際には
「皆様、お待たせいたしました。恒例のお年玉争奪ゲーム大会を行いたいと思います。賞品をたくさん用意してありますので、張り切ってご参加ください。」
と声を掛けます。
5、中締め
「宴もたけなわでございますが、一度ここで中締めをさせていただきたいと思います。
中締めのご挨拶を○○部長にお願いしたいと思います。」
「ご歓談中ではございますが、ここでいったん中締めにしたいと存じます。
○○部の○○と申します。
それでは気持ちを新たに、今年一年元気に参りましょう。
それでは株式会社○○○○の益々の発展と皆様のご健勝をお祈りいたしまして、一本締めで締めたいと思います。
皆様、お手を拝借いたします。 よおっ、(一本締め)ありがとうございました。」
※中締めは主に二つの目的があります。
1つは宴会の途中で一度けじめをつける文字通りの役割、
もう一つは予定があり、退席する方々への配慮です。
これを行うことで周りに気兼ねなく退席でしますし、宴会がいきなり終わるという印象を避け、お開きが近いことを知らせる意味もあります。
特に外部の方々を招いての新年会では有難い配慮です。
反対に社内の人だけの新年会では行わないことも多いです。
また、「宴もたけなわ」という言葉ですが、そろそろお開きの時間です、という意味が含まれています。
宴会が盛りあがっている最中ですが、お開きにする時間です、という意味なので使う場面を間違えないようにしましょう。
中締めの挨拶の後には
「まだお料理、お酒などもございます。最後までごゆっくりご歓談ください。」と付け加えましょう。
6、締めの挨拶
「宴もたけなわでございますが、お時間の方が参りましたので、締めの挨拶を○○専務にお願いしたいと思います。○○専務よろしくお願いいたします。」
※締めの挨拶はその場にいる2番目に上の役職の方にお願いします。予めお願いしておきます。
他の方にお願いする場合は上司の方に相談してからにします。
締めの挨拶が終わったら、
「○○専務ありがとうございました」と付け加えておきましょう。
7、閉会の言葉
「本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございました。それでは、この辺で株式会社○○○○新年会をお開きにさせていただきます。
皆様、お忘れ物をなさらぬように。
なお、二次会として○○に予約をとってありますので、お時間のある方はぜひご参加ください。」
※司会進行としての最後の言葉です。
二次会への案内も忘れずに伝えます。
気を付けること
新年会での司会進行で気を付けることをまとめます。
例文の中でも触れていますが、
・挨拶をお願いする役職の方はある程度決まりがある。
新年の挨拶は一番上の役職の方
締めの挨拶は二番目に上の役職の方
乾杯の音頭は三番目に上の役職の方
これ以外の方に挨拶を頼む場合は上司に相談して、了解を得てから決定しましょう。
・一本締め
中締めや締めの挨拶では「一本締め」を行うこともあります。
一本締めは「よーっ!」という掛け声の後に手拍子を3回を3度繰り返し、最後に1回手拍子で締めくくるやり方です。
分かりやすく音にすると(バババン、バババン、バババン、バン!)という感じです。
この他に「万歳三唱」や手拍子を一回だけ打つ「一丁締め」を行うこともあります。
・司会は常に笑顔で
司会進行をするのは長時間にわたり、緊張を強いられますが、
笑顔で多少テンションを高くして行います。
新年最初の集まりなので、明るい雰囲気で行ってください。
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