お付き合いのある方から喪中はがきが届いたら、
その年にお歳暮を贈ってもよいのか迷う方もいると思います。
年賀状は送らないのだから、お歳暮を贈っては失礼にあたるのでは?
と考えがちですが、
お歳暮は贈っても差し支えありません。
今回は喪中の時に贈るお歳暮についてお話します。
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1、
お歳暮を贈ってももらってもよい理由
2、
喪中期間と忌中期間について
3、
どうしても避けたい期間
4、
お歳暮と忌中期間が重なるとき
5、
喪中にお歳暮を贈るとき、もらった時の注意点
の順番に進めていきます。
お歳暮を贈ってももらってもよい理由
まず、喪中期間はどんな時期なのかを考えてみましょう。
一般的に喪中の間はお祝い事などおめでたいことは避けた方が良いとされています。
このことを頭に置いて、お歳暮はどんなものなのかを考えてみます。
お中元も同じですが、
お歳暮は日頃お世話になっている方への感謝の気持ちやお礼の意味を持って贈るものなので、
お祝い事とは違います。
ですから、
先方が喪中であっても贈って差しさわりはありません。
また、
自分が喪中の時にも誰かにお歳暮を贈ることは何ら問題ありません。
ですが、
贈る時には忌中の期間にが過ぎてからにした方が良いと思います。
先方に失礼にならないように喪中と忌中の違いを一度確認しましょう。
喪中期間と忌中期間について
喪中は
忌日(故人が亡くなった日)から1年間を指します。
忌中は
忌日から四十九日(仏式の場合)、または五十日(神式の場合)を指します。
◆喪中期間にしてはいけないこと
本来は喪に服している期間ですから、結婚式などのお祝い事、旅行、神社への参拝、は控えるべきと言われていました。
でも、最近はこうして昔からの伝統は薄れつつあり、結婚式など、人生で一度の行事などは忌明け(忌中の期間が明ける)後は参加することも多いです。
ただしこの場合は先方の了解があっての事になります。旅行などもそれほど気にせずされる方も結構いますね。
また、喪中の期間は年賀状も出しませんし、お正月に門松やお飾りも行いません。
◆忌中期間にやってはいけないこと
忌中の期間には家の神棚も「神棚封じ」と言って、扉がついていれば神棚を閉じておくか、
前に白い紙を貼って、家人が悲しんでいる様子を神様に見せないようにします。
神道では「死」を「穢れ」と考えていて、この間は神社への参拝もしてはいけないということになっています。
普通の家庭では神道と仏教が混在していて、神棚もあるけど、お墓は○○宗のお寺、ということも多いと思います。
結婚式などへの出席も忌明けしていない場合は先方への配慮から出席は控えるようにします。
自分の結婚式も忌中には行わないようにします。
ただし、自身の結婚式の場合に限っては、故人が楽しみにしていた、というのであれば、あえて行うこともあります。
喪中期間も忌中期間も昔ほど厳格に行動が限られるわけではなく、
状況に合わせて柔軟に対応するのが現在の流れです。
でも、自分と相手との了解や地域の習慣などを十分に尊重して行動することがたいせつです。
ですからお歳暮も忌中を過ぎていれば喪中であっても贈っても問題ありませんが、
受け取った先方がこうした決まりに対して寛大か厳格かで贈る、贈らないを判断しましょう。
どうしても避けたい期間
喪中期間にお歳暮を贈ってもよい、と言っても贈るのを避けるべき期間があります。
・忌明けする前
先程も触れましたが、忌中には贈らないようにしましょう。
自分が忌中の場合も同じです。
特にお歳暮の時期と忌明けの日が近い場合には到着日に気を付けて贈ります。
・お歳暮期間を過ぎてしまうとき
喪中はがきを受け取ると故人が亡くなった日が記されています。
喪中はがきは通常は、10月末から11月くらいに届く様に送りますが、
11月中に亡くなったりした場合には、喪中はがきを出す時期が遅れることがあります。
この場合は故人の忌明けを待っていると年が明けてしまう場合もあります。
そんな時には、
松の内が明けるのを待って、「寒中お見舞」として贈ります。
では喪中期間に贈るときの注意点を抑えておきましょう。
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喪中にお歳暮を贈るとき、もらった時の注意点
お歳暮の品を買いに行くときに、お店の人に普通の熨斗とは違うものを用意してもらいます。
紅白の水引や水引の絵の入った熨斗が一般的ですが、
先方が喪中であることを伝えると、
白無地の奉書紙か短冊に「お歳暮」と書かれたものを用意してくれると思います。
お歳暮の期間を過ぎてしまうときには同じ紙に「寒中お見舞」と書いてもらいます。
では、喪中にお歳暮を受け取った時と自分が贈るときのポイントを二つの例で見てみましょう。
・故人宛のお歳暮を受け取った時
身内が亡くなった時に喪中はがきを出し忘れた、あるいは故人とのお付き合いを知らなかった、
等の理由でお付き合いのある人全員に連絡がいかないということがあります。
その場合には、先方に連絡がいかなかったことをお詫びし、お気持ちを受け取ったことを伝えましょう。
例、
「
○○○○は、去る〇月〇日永眠いたしました。ご連絡が行き届かず、申し訳ありませんでした。
頂戴した品は仏前に供えさせていただきました。故人もきっと喜んでいる事と思います。
生前と変わらぬご厚情に感謝申し上げます。」
このような文面を添えて頂いたお歳暮と同じ金額の品物をお返しします。
・喪中のお宅にお歳暮を贈るとき
喪中のお宅にお歳暮を贈るときの期間と熨斗については先程まででお分かりいただけたと思います。
贈る際には一言、ご挨拶を添えるとより丁寧になります。
一つ例を挙げてみます。
例、
年の瀬も押し詰まり、ご多忙のこととご拝察いたします。
○○様(故人)には公私ともにお世話になり、厚く御礼申し上げます。
今年一年の感謝の気持ちといたしまして、
心ばかりの品をお贈りいたします。
来年も変わらぬご指導の程、宜しくお願い申し上げます。
お歳暮の品と挨拶状を別に送るのであれば、文面にも品物が後から届くことを明確に書いておきます。
「
心ばかりの品を別便にて送りいたしました。」
としておけばわかりますね。
贈る時には宛名を喪主の方か、その親族の方にして、お世話になったのが故人でもその名前は使わないようにしてください。
また、喪中の相手に送るので、文面におめでたい印象を持った言葉を使わないようにします。
喪中はがきが届いてもお歳暮を贈ることは失礼には当たりません。
相手を気づかく心遣いで感謝の気持ちを伝えてください。
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