ハロウィンは日本でも人気のイベントになりました。
幼稚園や保育園でも取り入れているところも多いですね。
ハロウィンの言い伝えや起源には恐ろしいものや暗い物語が多いですが、
今回は楽しいお話を劇で伝えられるように台本を作ってみました。
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小さな子供にもわかりやすいように、アレンジしています。
時代背景などはあまり細かく突っ込まないで下さね。
ハロウィンにまつわる楽しいお話
まず、台本のもとにしたお話をすこし紹介します。
ハロウィンはこの世とあの世への扉が開らいて、人間もお化けも、現在も過去も未来も入り混じる夜
と言われています。
そんな夜に行うと未来の結婚相手が分る、というロマンティックなおまじない
があります。
それは
・真夜中にリンゴを食べて後ろを振り向かずに鏡をのぞくと将来の結婚相手が写る
・靴を「T」の字型に脱いで、歌を唄いながら後ろ向きのまま、一言も口をきかずにベッドに入ると夢で未来の夫に会える
というもの。
どちらも独身の若い女性に関してのおまじない
です。
また、
ハロウィンの日の夕食に恋人がいない女性は自分とは別にもう一人分の食事を用意しておくと未来の旦那様が食事をしに現れて結ばれる、
という言い伝えもあります。
地域や国によって違いがあるのかもしれませんが、いずれもまだ見ぬ恋人に会えるというところが共通しています。
今回は初めに紹介した、真夜中にリンゴを食べて鏡を見ると未来の結婚相手の姿が写るというお話をもとにしました。
ハロウィンの劇の台本
未来の結婚相手は誰?
登場人物
ベッキー:
レベッカ:
黒猫A:
黒猫B:
子供A:
子供B:
子供C:
魔女:
男性A:
女性B
シーン1街角
ナレーター:
今日はハロウィン、子供たちはみんなお化けの衣装を着て、家を周りお菓子をもらっています。
子供達ABC:
トリックオアトリート! トリックオアトリート!(ドアをたたく)
男性A:
やぁ、悪魔さんたち、いらっしゃい!
女性B:
はい、どうぞ!(子供A,子供B、子供Cへお菓子を入れた袋を渡す)
子供達ABC:
わー!ありがとう!
ナレーター:
どの家もかぼちゃのランタンをともしてハロウィンパーティーで楽しそうです。
でも、ベッキーはちょっとつまらなそう。
(ベッキー登場、リンゴを一つ持って歩いている)
ベッキー:
あ~あ、みんな彼氏がいるのに、私だけ1人。(リンゴを見つめながら)つまんないな~。
ナレーター:
ベッキーは高校生、友達同士のパーティーが終わって一人で家に帰る途中です。
ベッキーのお土産はゲームで取ったリンゴだけ。
友達はみんな彼氏と一緒に過ごしているのに、なぜか彼女には彼氏がいないのです。
(先程の子供ABCが彼女の前を通り過ぎる。ベッキーは羨ましそうにそれを眺める)
(そこへ黒猫が登場)
黒猫A:
ニャオニャオニャオ。ここはいったいどこなんだ。
黒猫B:
ニャオニャオニャオ。早くしないと間に合わない。
ベッキー:
黒猫さんたち、どうしたの?
黒猫A:
主人と会えなくて困ってます。
黒猫B:
魔法のリンゴの木の場所で待ち合わせしていたんです。
ベッキー:
リンゴの木?魔法の木がどうか知らないけど、あの通りの向こうにあったわ。でも去年切られてしまったの。
黒猫AB:
えーっ!
ベッキー:
誰と待ち合わせているの?
黒猫A:
僕たちの御主人様の魔女だよ。
黒猫B:
今日は魔女と一緒にあの世に帰るの。間に合わないと大変だ。
ナレーター:
魔女と聞いてベッキーは逃げ出したくなりました。でも、困っている猫さんたちを放っておけず、リンゴの木のあった場所まで連れていってあげることにしました。
ベッキー:
ネコさんたち、一緒に連れていってあげるわ。でも私はすぐに帰るからね。
黒猫AB:
本当!わーい!
(ベッキーと猫たちは同じ方向に歩きだす。)
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シーン2 街角2
ベッキー:
ここがそうよ。(一軒の家の前で立ち止まる)
黒猫AB:
去年と全然違うぞ!これじゃわからない。
ベッキー:
そ、それじゃ私、魔女が来る前に帰るからね。
魔女:
誰が来る前だって?
(後ろから魔女登場)
ベッキー:
キャー!(その場に立ちすくむ)
黒猫AB:
ご主人様!
魔女:
遅かったねお前たち。帰れなくなるところだったよ。
黒猫A:
リンゴの木が見つからなくて、迷っていたのです。
黒猫B:
この娘さんが案内してくれたのです。ご主人様はどうやってここへ?
魔女:
私は飛んでるから大体見当がつくのさ。
(魔女はベッキーの方を向いて)
魔女:
娘さん、弟子たちを案内してくれてありがとうね。何をそんなに怖がっているんだ?
ベッキー:
い、いえ、その…
魔女:
はは、世間じゃ魔女は怖いもの、って訳かい。魔女にもいろいろさ。
黒猫A:
ご主人様はとてもやさしいのさ。
魔女:
娘さん、弟子がお世話になったお礼になにか一つ願いをかなえてやろうか。
ベッキー:
いえ、大丈夫です。
魔女:
遠慮しないでお言い。誰だって願いの一つや二つあるもんさ。
ベッキー:
じゃぁ、わ、私、恋人が出来なくて寂しいんです。恋人がほしいんです。
(魔女はベッキーの顔を覗き込んで)
魔女:
その願いは叶えられないよ。
ベッキー:
え?
魔女:
なぜなら、お前はあと何年かすると運命の相手に出会うからさ。
ベッキー:
本当?
魔女:
ああ、私が何もしなくてもお前は素敵な男に出会うのさ。そうだ、(懐からリンゴを一つ出して)今夜このリンゴを食べて鏡を覗いてごらん。
そうすると、お前が将来出会う男の姿が写るだろうよ。ただし、鏡を見る時には絶対に後ろを振り返ってはいけないよ。これは約束だよ。
魔女:
おっと、もう時間だ。お前たち、行くよ。
黒猫AB:
はい、ご主人様。
ナレーター:
魔女はそう言ってベッキーにリンゴを一つ渡すと、ネコを連れてあの世に帰っていきました。
ベッキー:
(魔女たちを見送りながら)あ、ありがとう…。大切なリンゴ、しまっておかなきゃ。
(ベッキーは魔女からもらったリンゴを鞄に入れる。もとから持っていたリンゴを手に歩き出す。)
レベッカ:
なによ、あの男!(魔女の扮装で顔を化粧で真っ白にして登場)
ナレーター:
ベッキーの友達のレベッカです。どうやら彼氏と喧嘩したみたいですね。
ベッキー:
きゃー!(白塗りの顔に驚いて)え?レベッカ?どうしたの?
レベッカ:
聞いてよ、あの男、この格好が気持ち悪いから別れる、って!向こうが魔女の格好してくれって言ったのよ。
ベッキー:
まあ、ちょっと落ち着いて。
レベッカ:
もうこっちから別れてやる。(嬉しそうなベッキーの顔を見て)ん?ベッキー、嬉しそうね。何かいいことあったの?
ベッキー:
実はね…(身振り手振りで話す動作をする)
ナレータ―:
ベッキーは今までの事をレベッカに話しました。
レベッカ:
ハロウィンに魔女に会うなんてすごいわね(そう言ってベッキーの持っているリンゴに目を移す)これが魔法のリンゴね。
ベッキー:
え、これは…
レベッカ:(
素早く手を伸ばしてリンゴを奪う)私に頂戴!あなたは運命の相手が現れるからいいじゃない。私はどんな人に出会うのか知りたいの!
(と言って走り去る)
ベッキー:
(後姿を眼で追いながら)、それは普通のリンゴなのに…(と言って肩をすくめる)
ナレーター:
レベッカにベッキーの言葉は届きませんでした。
シーン3ベッキーの家
(鏡を前のある部屋、鏡は皆に見えるようになっている)
ベッキー:
今日は不思議なことがあったわ。本当に運命の人が見えるのかしら?
(そう言ってリンゴをかじって)鏡に向かう。
ベッキー:
まあ!(ベッキーの後ろに男性の姿が写るように鏡を準備する。この瞬間鏡に絵を貼ってもよいです。)
ナレーター:
そこには素敵な男性がベッキーの後ろに写っていました。
ベッキーは振り返りたい気持ちを抑えて、魔女から言われた通り振り返らずにそのまま明かりを消しました。
シーン4レベッカの家
(ドタドタドタと足音が響き、次いでレベッカ登場。部屋はベッキーの部屋と同じ)
レベッカ:
さあ、未来の恋人に会うわよ!(そう言ってリンゴをかじる)
(そして、鏡を覗き込む)
レベッカ:
キャーッ!お化けー!
(白塗りの自分の顔に驚いて叫ぶ。そのまま明かりは消える)
ナレーター:
ハロウィンの夜にリンゴを食べて鏡を見ると、運命の人が写るそうですよ。
でも、絶対に「後ろを振り返らない」という約束を破ってはいけませんよ。それと魔女のお化粧したのを忘れて鏡を覗かないようにね。
おしまい
場面の切り替えと大道具の用意がちょっと工夫を必要としますけど、
あとはハロウィンの衣装などは100均等で割安にそろってしまうので、暗いお話が多いハロウィンにちょっと嗜好を変えて楽しむには良いお話です。
ハロウィンに行う劇の参考にしてください。
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