故人が亡くなって49日をすぎて初めて迎えるお盆が
初盆です。
身内が亡くなった時には親戚一同が集まって行われるのが通例ですが、
香典の金額に悩んでしまうこともあります。
故人との関係や宗派などによっても変わってきますし、慣例なども影響します。
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今回は親戚の初盆に出席するときの香典の金額を決める基準を中心に紹介していきます。
1、
初盆について
2、
香典の相場と故人との関係
3、
初盆法要の流れ
まず、初盆についてから簡単に触れていきましょう。
初盆について
初盆は故人が亡くなり、忌明けと呼ばれる四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆を指します。
地方や宗派によって異なりますが、
お盆の期間は7月、あるいは8月に行われます。
東京などの都心は7月に、地方では8月ということも多いと思いますが、
葬儀の時にお寺さんに聞いておくと間違いがありません。
例えば、お盆の期間がまだ、忌中(故人が亡くなってから四十九日を過ぎていない)ならば、翌年のお盆が初盆になります。
◆初盆で行うこと
普段のお盆とは違って、初盆では
・僧侶を呼んでの読経
・親族等が集まる
・お斎(おとき)と呼ばれる会食がある
等の違いがあります。
葬儀の時の様に故人の親族たちが参加するので、その際には香典を持参することになります。
香典の相場と故人との関係
香典の金額を考える時には次の事を頭に入れておきます。
・
標準的な相場
・
お斎に出席するかどうか
・
故人とどのくらい近い関係だったのか
・
自分の社会的な地位
・
忌み数字を避ける
ではこのそれぞれについて詳しく見ていきましょう。
◆標準的な相場
初盆で集り、僧侶の読経、お斎に参加するときの標準的な相場は
5,000円から30,000円くらい
と言われています。
これは標準的と言われている金額なので、
相場自体が地域、宗派、お寺などによって平均的な金額は異なってきます。
また、夫婦で出席する場合などは二人部の金額にすることもあります。
一番確実なのは知っている人に聞いてみることですが、もし、聞けないときにはこの数字を基準にして考えます。
◆お斎に出席するかどうか
お斎とは法要の後の会食です。
出席するときには香典の中に、
お食事代として3000円から5000円くらいをプラスします。
出席しないときはプラスしなくても大丈夫です。
◆故人とどのくらい近い関係だったのか
親戚では
両親、義父母、祖父母、兄弟姉妹、叔父叔母、義理の息子と娘
くらいのかたが初盆に参加する範囲と思います。
この中で、自分に故人が自分に近いほど、金額は高く、遠くなるほどに低くなります。
また、血縁的には近くなくても、同居していた場合にはそれなりに近い関係なので、金額は高く用意します。
近い血縁の場合は、常識的に高めの金額になりますが、生活の距離が近い場合もそれなりに近しい関係に準じるようにします。
◆自分の社会的な地位
社会的な地位が高くなるほどに収入も上がるという前提で、
年齢の高い人、役職の上の人ほど高い金額になります。
◆忌み数字を避ける
香典の金額が決まっても、縁起の悪い「4」「9」などになるようなら増減して避けます。
無難な数字は
1、2、3、5、7、10
などです。
これらを踏まえて、具体的な金額を出してみましょう。
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◆親戚が用意する香典の金額
・故人が両親のどちらか、義父義母の場合
標準とされる金額:
10000円から20000円
お斎の分も含めた金額です。
20代の若い人なら10000円位でも大丈夫でしょう。
30代くらいなら20000円前後
40代、50代の方なら地位により100000円くらいまで
を目安に考えます。
・故人が祖父母の場合
標準とされる金額:
5000円から10000円
若い方や普通の関係ならばこの金額の範囲内でよいと思います。
特に故人と親しく、地位がある方の場合は上限を30000円くらいまで
を目安に考えます。
・故人が兄弟姉妹の場合
標準とされる金額:
10000円から30000円
これも、今までと同じように年齢、収入、地位などによってこの範囲で考えます。
特に親しい場合などは50000円くらいを上限として考えると良いと思います。
・義理の娘、息子
標準とされる金額:
10000円前後
血縁関係ではないので、距離が個々の事情により異なります。
実際の親子の関係に近い場合からほとんど会わないような関係など様々です。
これまで紹介した親族の金額相場を参考にして決めます。
・従兄弟、従兄弟の配偶者、姪や甥、姪や甥の配偶者や子供
標準とされる金額相場:
5000円から
血縁関係や実際に顔を合わせる機会などから、あまり高い金額になることは無いようです。
特別に親しかったりした場合には30000円を上限に考えると良いと思います。
◆僧侶へのお布施
初盆では僧侶の方に来ていただき、お経をあげてもらいます。
その際のお布施は
30000円から50000円
それにプラスして御車代を
5000円から10000円用意します。
ですから
35000円から60000円くらいになります。
お寺や宗派によって相場が異なるので、遠慮なく聞いてしまった方が間違いありません。
初盆は葬儀ほどではなくても親戚が集まり、ある程度の規模で行うので通常の法要よりも高額になります。
では最後に初盆法要の流れを見てみます。
初盆法要の流れ
初盆法要は次の様に行われます。
お盆は7月13日から16日、または8月13日から16日です。
13日:迎え火
ご先祖様の霊をお迎えします。
14日~15日:法要とお墓参り
この期間に僧侶を招いて法要、会食を行います。
また、お墓参りも行います。
16日:送り火
夕方にご先祖様の霊を送り出します。
僧侶を招いた初盆法要の一日の流れは
僧侶入場
喪主施主の挨拶
読経・焼香
法話
僧侶退場
お斎
という具合に進みます。
お墓が自宅から近い場合はお斎の前にお墓参りをします。
でも、最近では個々の家庭の事情に合わせてこの通りにするのではなく、
もっとシンプルに法要を行うことも多くあるようです。
うちの場合は、お墓が自宅から通いため、初盆の時に菩提寺の僧侶が家を回れないので、
施餓鬼供養に参加してその際に初盆を迎える故人の白木の位牌に用意した米と水をかけて初盆の代わりとしました。
また、親戚も高齢になり、お寺や自宅に出向いてもらうのも大変なので、ごく身内だけで済ませました。
この際には喪主、施主のみの参加なので、お寺さんへのお布施と卒塔婆の代金だけ準備しました。
お寺さんも最近の事情を考慮して、檀家の状態に合った初盆を提案してくれます。
形通りの法要が難しい時にはお寺さんに遠慮なく相談してみるとよいでしょう。
今回は初盆の香典で親戚が準備する金額について紹介しました。
あくまで目安の金額なので、その地方や親族間の習慣などに合わせて準備する際の参考にしてください。
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