7月は暑さが本格化し、関東地方では梅雨明けもある時期です。
夏本番の季節の挨拶でもこの変化を盛り込むと、風情のある文面になります。
最近は手紙ではなく、メールでのやり取りも増えてきていますので、
今回は
メールのやり取りで注意することと、7月の挨拶の例文を採りあげます。
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1、
メールで挨拶するときの基礎知識
2、
メールで挨拶するときのポイント
3、
7月の季語
4、
7月のメールの例文
の順番で進めていきます。
時候の挨拶ではビジネスでつかう文面とプライベートではメールで多少異なりますので、
この点も留意していきましょう。
メールで挨拶するときの基礎知識
①アドレスは大丈夫か
メールを送る時には当然アドレスを取得していなくてはいけませんが、
ウイルスソフトなどによっては迷惑メール扱いされてしまうものもしばしばあります。
次の様な場合には与えられたメールアドレスを使用するので、こういった問題は発生しにくいと思います。
・
企業と企業との場合:お互い与えられたアドレスを使用するのですぐに分かる
・
個人と個人の場合:お互い交換するときに登録しているはず
就職活動などで企業側に送るときにも学校から配布されたアドレスがあれば、それを使えば問題ないでしょう。
迷惑メールになる可能性が高いのは
・
個人から企業に向けて送ったメール
です。
知らないアドレスでしかも業務や個人の名前に関係ないものだと、開いてもらえないかもしれません。
通常は気にしなくてもよい部分ですが、特別な場合はアドレスもスパムっぽいものは避けた方が無難です。
②件名は大丈夫か
メールを送るときの基本ですが、
件名を見ただけでどんな要件かきちんとわかるようにします。
個人宛てのメールにもかなりの迷惑メールが送られいますから、良く解らない件名ではそのままゴミ箱行きということもあります。
特に「
こんにちは」「
お久しぶりです」「
おつかれさまです」だけの題名はスパムメールにもよく使われるので、避けましょう。
誰が、どのような用件で、というのがはっきり分かるようにすることがたいせつです。
③文の構成
基本的に普通の手紙と変わりありませんが、
宛名
時候の挨拶
本文
結び
署名
というようにします。
個人間のやり取りなら、宛名は必要ありませんが、企業に送る際にはそこのだれに送るのか明記することは必須です。
時候の挨拶については、企業間のやり取りには用いない方が多いくらいで、省略される傾向にあります。
逆に個人間ではこの部分に季節感を持たせたりした表現が良く使われます。
最後は自分の名前、メルアドを含めた署名を入れます。
④文字に気を付ける
よくある環境依存文字、絵文字、顔文字、記号は使わない。
もしかしたら、受信した先方の環境によっては文字化けしてしまうかもしれないからです。
ごく親しい間柄で端末に何を使っているのが分っていれば、特に問題ありませんが、
ビジネスでのやり取りでは避けた方が良いです。
⑤長文の時の注意点
1つの文が長くなる時には、
30文字前後で改行を入れると格段に読みやすくなります。
このようにビジネスでのやり取りと個人でのやり取りではメールの場合、文面以外にも違いがあります。
メールで挨拶するときのポイント
メールで挨拶してのやり取りでは次の事に気を付けます。
手紙やはがきと違って、悪意のメールを容易に見分けられませんし、
大抵は数も多くて、大切なメールがまぎれ安いのが現状です。
・ビジネスメールでのやり取りの場合
送る側の基本は先程触れましたが、メールに返信するときには題名をそのままに返信するのが原則です。
「Re:」の文字がついて返信されますが、同じ案件でのやり取りだと先方にもすぐに分かります。
題名を変えると別件かどうか確認が必要になったり、関連のメールを探したり余計な手間をかけてしまいます。
また、先程触れたとおり、時候の挨拶は省くことが多くなっています。
あるいは季節にかかわらず使える表現にして読む労力を省いたり、
用件のみにした簡潔なやり取りにが好まれているようです。
・プライベートなやり取りの場合
ビジネス文書とは反対に、普通の手紙のやり取りに準じた、書き方をします。
季節の挨拶も盛り込んで相手を気づかう表現をします。
メールでは文字化けやスパムと勘違いされないように気遣えば大丈夫です。
では7月の挨拶に使える季語を見てみましょう
7月の季語
季節を表す挨拶には改まった形とくだけた表現があります。
以前にも
7月 8月 夏の時候の挨拶 手紙やメールで役立つ表現
で紹介しましたが、
改まった表現は
季語/季節を表す言葉+「候」「みぎり」「折」+相手を気づかう言葉
砕けた表現には
季節を表す表現+相手を気づかう表現
という形を用います。
特に、改まった表現に使う季語は時期によって使えるものと使えないものがあるので、
確認しておきましょう。
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◆7月の季語
7月は主に上旬、中旬、下旬に分けられますが、
それぞれは二十四節気の夏至、小暑、大暑が区切りになります。
・7月上旬の季語
夏至(6月21日頃から7月6日頃)
この時期には
夏至 短夜 仲夏 梅雨晴れ 霖雨
等の季語が使われます。
一目見ただけで意味が分かるものですが、
梅雨明けしている、していないなどその年の状態に合わせて使い分けます。
ちなみに仲夏とは夏の折り返し点という意味です。
例
夏至の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
短屋の候、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。
ビジネス文書などで使う相手を気づかう言葉については
時候の挨拶 7月上旬にビジネス文書で使う定番の表現
で詳しく扱っていますので、そちらも参考にしてください。
・7月中旬の季語
小暑(7月7日頃から7月22日頃まで)
この時期は
小暑 猛暑 盛夏 酷暑 冷夏
などが使われます。
これも、その年の気候に合わせて使い分けます。
例
小暑の候
猛暑の候
盛夏の候
など。
特に盛夏は暑中見舞いを出すときにもよく使われます。
・7月下旬の季語
大暑(7月23日から8月7日頃)
この頃には
大暑 炎暑 酷暑 三伏
等が良く使われます。
三伏とは夏の最も暑い時期、という意味です。
例
大暑の候
炎暑の候
酷暑の候
三伏の候
など。
◆7月の季節を表す表現
改まった形式以外ではその時期に合わせた自由な表現ができます。
親しい間柄ではかしこまった表現よりも気持ちが伝わりやすくなります。
例
梅雨もようやく明け、急に暑さが増してきました。
厳しい暑さが続いておりますが、お元気でお過ごしのことと存じます。
蝉が盛んに鳴き始め、夏いよいよ夏本番となりました。
梅雨が明けた途端、猛暑の日々が続いております。お変わりなくお過ごしでしょうか。
今年は冷夏のようで、例年になく過ごしやすい日々が続いております。
週末には夕涼みに花火が楽しみにな季節になりました。お元気でお過ごしのことと存じます。
真っ青な空に入道雲が沸き上がる盛夏、お健やかにお過ごしのことと存じます。
蝉しぐれと強い日差しの炎暑の日々、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
夏休みに入り、近所の子どもたちの声が賑やかに聞こえてきます。
朝顔の花が目に鮮やかな盛夏の季節、お元気でお過ごしでしょうか。
など
◆結びの挨拶
個人間のやり取りでは、結びの部分に
季節を表す言葉+あいてを気づかう表現
の形を入れます。
例
まだしばらくは暑さが続くようなので、お体くれぐれもご自愛ください。
オフィスの冷房と外の気温差にお気をつけて、お元気にお過ごしくださいませ。
など
反対にビジネスメールでは結びもの部分に季節感を出すことをせず、
今後ともよろしくお願い申し上げます。
取り急ぎ、ご連絡まで。
のようにします。
文書の種類にもよりますが、多くのビジネス上の連絡では季節感を出した結びの表現は使われていません。
親しい間柄や、相手の事をよく知っているのであれば使うことは差し支えないでしょう。
ではメール全体の例文を2つ取り上げてみます。
7月のメールの例文
◆ビジネスの例
タイトル:【○○商事㈱ ○○部 三宅より】ご入金を確認いたしました。
株式会社○○○○○
事業部 神崎○○様
平素は格別のお引き立てにあずかり、厚く御礼申し上げます。
さて、〇月〇日付にてご請求いたしました○○の代金につきまして、早速にご入金いただきましてありがとうございました。
本日付で別途、領収書を郵送いたしましたので、お手元に到着いたしましたらご査収くださいますようお願い申し上げます。
何卒、今後も一層のお引き立てのほどをよろしくお願い申し上げます。
取り急ぎメールにて失礼いたします。
…………………
○○商事株式会社
〒〇〇〇-〇〇〇〇 東京都〇〇区
○○部 三宅○○
tel.000-0000-0000 fax.000-0000-0000
E-mail:**@**.**
…………………
ビジネスメールでは定番の「拝啓」「敬具」はあまり使いません。
用件を相手に迅速に伝えるのがその目的のため、省略されることが多いです。
ただし、お礼状などの場合は使用するとより丁寧な印象になることも事実です。
送る文書の種類によって使い分けるとよいでしょう。
◆個人間の例
タイトル:芳江です。スイカありがとうございました。
お父様、お母様
拝啓 毎日暑い日が続いていますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
この度は、美味しいスイカを送っていただき、ありがとうございました。
甘みたっぷりのスイカを家族全員でお風呂上りに堪能しました。
何時もお心にかけていただいて恐縮です。
お盆休みには主人ともども弘明を連れて帰省いたします。
暑さの厳しい日が続く予想ですから、お身体くれぐれもご自愛ください。
まずはお礼まで。
敬具
…………………
○○芳江
tel.000-0000-0000
E-mail:**@**.**
…………………
義父と義母へのお礼のメールです。
本来は手紙でのお礼状が良いですが、お互いにメールをやり取りする間柄ではこういった形式もよいと思います。
メールでやり取りするときにはまず、タイトルだけで送り主と用件が分ることが大切です。
季節の挨拶はメールという特性上、ビジネスでは省略傾向にあります。
送るメールの内容によって工夫して使ってください。
個人間では気持ちを伝わりやすくするポイントにもなりますので、ぜひ参考にしてください。
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