塾の講師をしている時に新学期に新学期が始まって、
子どもが次第に学校に行きながらなくなった、
という相談を受けたことが何度かあります。
親にしてみると先のことが不安で説得して登校を促したりしてしまうようですが、
逆効果になって子供との関係が上手くいかなくなることが多かったです。
今回は新学期に学校に行きたがらない子供達にどのように接したらよいか、
そんなときの子どもの心の状態を
1、
親に相談するときの子どもの状態とやってはいけない行為
2、
学校を嫌がる原因は
3、
命よりも大切なもの
4、
自分の子どもにいじめが起きている場合
にわけてお話していきます。
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親に相談するときの子どもの状態とやってはいけない行為
子どもが親に「学校に行きたくない」と切り出すとき、
それは、
かなり思い詰められていて、もうギリギリの状態、のことが多いのです。
聞いた親御さんにとってはその時が初耳で、何が何だかわからないと思います。
それで何が原因なのか、どんなことが起こったのか、根掘り葉掘り知りたくて、ついつい聞いてしまうんです。
でもこれはやっていけない行為といえます。
例えば、いじめなどいやな行為を自分がされ続けていることを親には知られたくないと思っています。
ですから、自分で耐えられるところまで耐えてしまっていることが多いようです。
ここで、質問攻めにして聞き出すのは、嫌なことを思い出させてしまうことで、受けた行為を追体験させてしまいます。
身内でもない私たち塾の講師に相談があるといったのはこんな背景からではないでしょうか。
親御さんとは近すぎてかえって避けてしまうのかもしれません。
このときに親がしてあげることは、
「行きたくない」という気持ちに寄り添ってあげること
です。
難しいと思いますが、子どもがかなり追い詰められていることを察すれば、
しばらくは学校を休ませて家で一緒に過ごしたりしてあげるのが一番と気づけると思います。
このときに、アドバイスや励ましを言うのではなく、
「つらかったね」
とか、理由を問うことなく言葉をかけてあげます。
そうしているうちに心に余裕ができれば、自分の方から何があったか話してくれるかもしれません。
なかなか出来ないかもしれませんが、
子どもにとって学校が自分が辛い目に合う場所、傷つけられる場所なら、
そこから離れて、心を正常に戻すのがまず初めにやるべきことです。
例えば、火事の現場からは皆、避難しますよね?
逃げなければ焼け死んだり、煙を吸って死んでしまいますから。
塾で私が受け持った子にも学校を休んでいた子もいましたけど、塾なら通って来れたので、
勉強自体は遅れませんでした。
ちょっととりとめが無くなったので、少しまとめてみます。
◆学校に行きたくないと言い出す子供の状態
かなり追い詰められ、耐えている。
精神的には限界に近いかもしれない。
自分の事をわかって寄り添ってくれる存在がほしい。
◆親がやってはいけないこと
原因を子どもに聞く
励ましやアドバイス
お父さんやお母さんは自分の気持ちを分かってくれないと思われたり、
余計につらい思いをさせないためにも、まず、危険な場所から一緒に避難してあげてください。
そして、気持ちに寄り添ってあげてください。
これは長く塾を経営していた塾長のアドバイスでもあります。
「強くならなきゃ」とか「がんばろうよ」という言葉は特に厳禁です。
もう十分に頑張ったし、強いから我慢できたんです。
最悪の結果にならないためにも、言葉を発する前に一呼吸おいてみたり、
黙って抱きしめてあげたり、という方が子供が安心できるし、信頼してくれると思います。
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学校を嫌がる原因は
ある程度時間がたったら、子供たちが少しずつ話してくれるかもしれません。
このときに頭に置いておいた方が良いのは
・
友達同士の関係が原因とは限らない
・
先生が原因の事もある
・
学校が正義とは限らない
・
学校や教育委員会を信頼しきってはいけない
ということ。
子どもが学校に行きたがらない原因がもしわかっても、
学校がそれを全面的に解決することを期待しすぎてはいけません。
自分の学生の時、塾の講師の時も含めての感想ですが、
学校は中立に立つことはほぼ無い、と思います。
先生は必ずといっていいほど生徒をエコヒイキをします。
特に若い担任の場合は人生半分も生きていないですし、組織のプレッシャーでつぶされてしまう人もいます。
先生=立派な人
という考えは捨てましょう。
学校も事なかれ主義、自分たちの保身優先に動きます。
子どもが不登校という状態でも、親が担任、教頭などと話し合ってこれはダメだ、と思ったら、
学校には行かせない方が良いことが多いと思います。
子どもが精神的に苦痛を感じている状況が無くならないともっとつらい思いをさせてしまうかもしれません。
不登校の理由はそれぞれで異なっていると思いますし、解決方も違ってくると思います。
でも一つだけ知らず知らずに陥ってしまう罠があります。
命よりも大切なもの
自分の子どもの命よりも大切なものはありません。
でも、親御さんの中には
学校を休ませている=悪いこと
と思ってしまう方もいると思います。
このときに親御さんにとってプレッシャーになっているのが
世間体
ということだと思います。
周りの目、特に近所の目は結構気になるものです。
普段すれ違うたびに話題にされたり、聞かれたりすると、
子どもを学校へ行くように促してしまったり、当たってしまったりする話も聞きます。
子どもの側の問題と、学校の側の問題も解決していないのに登校するのはかなり危険だと思った方がよいです。
私が過去に受け持ったある生徒のお母さんはとても肝が据わっていて、
「いざとなれば、誰も自分たちを知らないところに転校させるか、人目の気にならないところに部屋を借りて暮らす。旦那には少し一人で辛抱してもらう。」
とおっしゃっていました。
ここまで言ってくれる親なら、子供も不安を感じることもないでしょう。
世間体というプレッシャーは徐々に強くなって親御さんを痛めつけてきます。
このときに学校に行かないことでなにを守ろうとしているのかを考えるようにしてください。
ちなみに文部科学省は
不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)の中で
「不登校とは,多様な要因・背景により,結果として不登校状態になっているということであり,その行為を「問題行動」と判断してはならない。」
出典:
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1375981.htm
としています。
自分の子どもにいじめが起きている場合
子どもがいじめを受けていて学校に行きたくない場合には、
先程と同じように学校から避難させて様子をみることが大切ですけど、
身体に暴力を受けて痣ができていたりしたときには
警察に被害届を出す
ことが解決の近道、と思います。
傷害事件として取り扱ってもらえるので、変な隠蔽が出来なくなるからです。
学校や教育委員会は先程も触れましたが、あまり宛にならないと思いますし、
実際に動いてくれないことも結構あるようです。
少し過激に思えるかもしれませんが、
不幸な事態にならないためにも真実を明らかにして、不必要に解決の時間を延ばされることを防げると思います。
今は春休みの時期で、色々な事情で新学期を不安に思う子どもさんや親御さんもいらっしゃることと思います。
いつもとは違った投稿になりましたが、体験を交えて書いてみました。
もし、「学校に行きたくない」と言われたら、
まず、気持ちに寄り添うこと、そこからスタートしてみてください。
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