節分の由来は介護職のかたよりも利用している高齢者の方の方がご存知ということもあります。
それでも、クイズなどで知識を再確認したり、記憶を呼び起こしてもらうことで思い出してもらうことで脳トレにもなります。
また、普通はあまり知られていないトリビア的な知識を劇にして楽しんでもらったりすることも節分のお楽しみになります。
今回は実際にデイサービスや高齢者施設で行われたものを参考にクイズと劇を紹介します。
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節分の由来に関するクイズ
始めは〇×形式のクイズで楽しんてみます。
トリビア的なものをたくさん入れています。
どれも日本の行事を楽しみながら理解するのに最適です。
◆節分クイズ
第一問:
鬼は赤鬼、青鬼など何色か色がありますが、色によって表す意味が違う。
答え:〇
色にはそれぞれ意味があって、
赤:貪欲、強欲
青:憎しみ、憎悪、怒り
黄と白:自分勝手、浮気心、後悔
緑:怠惰、怠慢、眠気、不健康、不摂生
黒:卑しさ、疑心、愚痴
を表すと言われています。
人のマイナスの感情を示しているようですね。
第二問:
地方などで節分で玄関に飾る柊鰯(ひいらぎいわし)の柊は鬼の目を刺して玄関から入れなくするために飾られる。
答え:〇
ちなみにいわしは鬼の嫌いな匂いなので鬼を近寄らせないために飾ると言われています。
第三問:
年末に食べる年越しそば、昔は節分にも食べられていた。
答え:〇
節分は立春の前日です。昔は春の始まりが一年の始まりとされていたので、節分は大みそかに当たります。
この日に食べるそばは年越しそばで、その風習が今でも残っている地方もあります。
第四問:
豆まきの時の掛け声に「鬼は外」「福は内」というものがありますが、実は投げ方が違う。
答え:〇
「鬼は外」の掛け声の時には上から豆を投げるオーバーハンドで投げます。
悪いものを追い出すように豆をまきます。
「福は内」の時には下からアンダーハンドで投げます。
福を招き入れるように柔らかく投げるのだそうです。
第五問:
豆まきの習慣は江戸時代から始まった。
答え:×
豆まきはもっと昔、平安時代から始まりました。
最初は宮中の追儺(ついな)という行事として行われました。
第六問:
実は節分は年に4回ある。
答え:〇
節分とは四季の始まりの前日の事を指します。
書く季節の始まりは立春、立夏、立秋、立冬とあるのでその前日がそれぞれ節分になります。
先程のクイズの回答にもありましたが、一年の始まりは春の始まりとされていたので、立春の前日の節分だけが今に残ったようです。
第七問:
豆まきに使う豆は必ず炒ったものを使わなくてはならない。
答え:〇
豆は「摩目」と語呂合わせができることと、炒るは「射る」という意味が込められて、
悪いものを射って退散させるといために使われます。
穀物そのものにも邪気や悪魔を退散させる力があると考えられています。
第八問:
節分は毎年、2月3日と決まっている。
答え:×
節分は立春の前の日です。暦は天体の運行によって決められるので、立春が毎年、必ず2月4日になるとは限りません。
それでも、2024年ごろまでは2月3日のままのようです。
それ以降は立春の日に変動があると言われています。
第9問
日本には豆まきをしなくても鬼が逃げていく苗字の人がいる。
答え:〇
「渡辺」という苗字の人は鬼が怖がって逃げると言われています。
平安時代に悪事を働いていた鬼たちを源頼光が討伐隊を組織して、鬼退治を行います。
鬼はほとんど退治されてしまいましたが、渡辺綱と戦った鬼は命からがら逃げ帰ります。
後日、その鬼は仕返しをしようと渡辺綱を襲いますが、返り討ちに合い、片腕を切り落とされてしまいます。
これ以降、鬼たちの間に「渡辺という人間には近づくな」と強さが知れ渡ったそうです。
節分でも色々と知らないトリビアがあります。
それを調べてクイズにすると楽しめます。
形式は〇×か、3択にすると多少の笑いも取りやすくなるのでお勧めです。
では次に劇で楽しんでもらいましょう。
最後の「渡辺さん」を題材にした節分の劇です。
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劇 なぜ渡辺さんを鬼が怖がるのか
実際に施設で行われた劇を参考に台本にしてみました。
職員の方が披露したコミカルな節分の由来に関する劇です。
◆なぜ鬼は渡辺さんを怖がるのか
ナレーター:今日は節分です。
町では豆をまいて鬼たちを家から追い払っています。
鬼A、B、C、D:ウオー ウオー(声を上げながら人々に襲い掛かる)
町の人A:鬼は外~(豆をまく)
鬼A、B、C、D:うわ~助けてくれ~。
鬼A、B、C、D:ウオー ウオー(別の人に襲い掛かる)
町の人B:鬼は外~(豆をまく)
鬼A、B、C、D:うわ~助けてくれ~。
鬼A、B、C、D:ウオー ウオー(町の人Dに向かって叫ぶ)
町の人D:(振り返る)
鬼A、B、C、D:うわ~助けてくれ~。
ナレーター:あれあれあれ?なんで鬼たちは豆を撒かなくても逃げたんでしょうか?
(町の人Dに向かって)あなたお名前は?
町の人D:私ですか?渡辺と申します。
(場面は変わって平安朝の時代)
ナレーター:今は平安時代、鬼たちは好き放題に都を襲っています。
(鬼A、B、C、D登場。町で人に襲い掛かる)
人々は大変困っていました。
鬼A、B、C、D:ウオー ウオー
町の人A、B、C、D:キャー(悲鳴を上げて逃げ惑う)
源頼光が登場
源頼光:このままでは都が大変なことになる。そうだ、腕の立つものを集めて鬼どもを退治しよう。
腕に覚えのあるものは我がもとに集まれ!
男A:我こそは!
男B:我こそは!
男C:我こそは!
男D:我こそは!
ナレーター:剣の達人、槍の達人達が頼光のもとに集まりました。
源頼光:皆の者、人々を困らせている鬼どもを成敗に行くぞ!
ナレーター:頼光と4人の男たちは待ちで暴れている鬼のもとに向かいました。
男A:おい!
鬼A:なんだ人間の分際で。
男A:エイッ!(刀を抜いて一閃して、鬼を斬る)
鬼A:ギャー!(倒れて死ぬ)
鬼B:やったな!
男B:俺が相手だ!(槍で鬼Bを刺す)
鬼B:ギャー!(倒れて死ぬ)
鬼CとD:(たじろいて身構える)
男C:(鬼Cに向かってつかみかかって投げ飛ばす)
鬼C:ギャー!(倒れて死ぬ)
男D:(刀を抜いて鬼Dに向かっていく)覚悟しろ!
鬼D:畜生!退散だ!(逃げる)
男D:逃がしたか!
源頼光:皆、見事だ!ひとまず都は鎮まるだろう!
(鬼Dが登場)
ナレーター:命からがら逃げかえった鬼は腹の虫がおさまりません。
鬼D:このままでは腹の虫がおさまらん。かといって普通に戦ってはとてもかなわん。そうだ、後ろから不意打ちすれば勝てるに違いない。
ナレーター:数日後、鬼は自分に向かってきた男を町で見つけました。
(男Dが登場)
鬼D:見つけたぞ(後ろから近付いて襲い掛かろうとする。)
男D:(鬼が襲い掛かるのをよけて刀を抜き、腕めがけて振り下ろす)
鬼D:ギャー!(片腕が切り落とされ、一目散に逃げかえる)
男D:馬鹿な鬼だ。わからないとでも思ったのか。
ナレータ―:仕返ししようとした鬼は見事に返り討ちに合ってしまいました。(男Dに向かって)それにしてもあなた強いですね。お名前は?
男D:私ですか?渡辺と申します。
ナレーター:この人こそ、鬼退治で有名な渡辺綱(わたなべのつな)だったのです。自分の里に逃げ帰った鬼は渡辺さんの強さをみんなに話して聞かせました。このときから鬼たちは渡辺さんという名前の人を怖がって近寄らなくなったのです。
おしまい。
節分のトリビアを一つ劇にした例です。
小道具は平安時代っぽい衣装とオモチャの刀、鬼の衣装、鬼の腕の部分などが必用です。
最初の町の人A~Dと平安時代の男A~Dを同じ人がやると分かりやすいですね。
最後のDの人は必ず同じにした方がいいですね。
節分の由来に絡めた豆知識を劇にアレンジして行うとマンネリになりがちな節分の行事も楽しくなります。
今年はちょっと工夫してみてください。
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