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自由研究 花火の色を再現してみる

夏休みの自由研究で花火の色を再現してみます。

花火は仕組みなどが良くわからないし、職人さんがいるくらいだから難しいテーマなのではないか?

と思うかもしれませんが、良く打ち上げ花火で使われる色の正体を確かめることなら

それほどハードルは高くありません。

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必要なものもある程度は薬局で手に入れることができます。

実験用は東急ハンズなどでも売られているので、やってみようと思う人は早めに覗いてみましょう。

今回は花火の色を再現する実験の方法を紹介します。

日本の花火は特別なもの



花火は世界中でみられますが、技術では日本が一番です。

有名な隅田川の花火大会は、1733年に両国で川開きの間、毎晩20発の打ち上げ花火や仕掛け花火が打ち上げられ、

これが江戸の名物になったものが受け継がれたものと言われています。

19世紀の末に外国から薬品が入ってきて、現在の様な色とりどりの花火が出来上がります。

カラフルな色はもともと海外で発達したようですが、日本に入ってきて工夫されて、いまでは日本の花火の象徴になっています。

◆日本の花火の特徴

世界的に見ても高い技術の日本の花火は次のような特徴があります。

・球形に開く

・同心円状に開く

・途中で色が変わる

特に同心円状に開かせるためには花火の玉の中に「星」と呼ばれる丸い火薬を寸分たがわず、同心円状に並べる繊細さと技術が必要です。

また、星にも色変わりの秘密が隠されています。

自由研究をまとめる時の動機の部分にもつながるので、興味を持ったら、歴史や打ち上げ花火の構造も調べてみましょう。

花火の色を再現する実験



では花火に色を付けているものをそろえて、実験をしてみましょう。

今回は上手くいったときの結果を踏まえたうえでの検証実験のような感じになります。

この実験のテーマは炎色反応と呼ばれます。

◆用意するもの

食塩(塩化ナトリウム:NaCl)
ホウ素(B(OH))
ミョウバン(AlK(SO・12HO)
(Cu)
カルシウム(Ca)

リチウム(Li)
ストロンチウム(Sr)

リチウムとストロンチウムは手に入りにくいのでそろわなかったら無理せずに上の5つで実験しましょう。

消毒用のエチルアルコール
アルミの容器
着火用のライター(チャッカマンなどが便利)
かきまぜ棒(5本)

動画撮影用のスマホ

◆実験のやり方

アルミの容器に試料を入れる

アルミの容器にそれぞれ食塩、ホウ素、ミョウバン、カルシウムを目分量で入れます。

0.2グラムづつくらいで十分ですが、それよりも多少多くても構いません。

銅は銅線を利用してするので直接火にかけます。

カルシウムはサプリメントを砕いて粉状にしたものをつかいます。

不純物が混じってしまうのであまりよい発色にはならないかもしれません。

エチルアルコールを入れる

火をつけるときに試料にエチルアルコールを10mlくらい加えます。

気化が早いので火をつける直前に加えます。

動画で録画する

スマホの動画ボタンを押して、撮影を開始します。

机に置いたままにして火をつける瞬間から消えるまでを撮影します。

火をつける

エチルアルコールを注いだ資材をかきまぜ棒でかき混ぜてチャッカマンで火をつけます。


これをそれぞれの試料で繰り返します。

このときにかきまぜ棒は試料が混ざらないように必ず新しいものを使用します。

銅線は直接がガスコンロにかけるなどして色を見ます。


このようにして撮影した動画の色をくらべます。

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結果と考察



上手くいくと次のようになるはずです。

◆炎色反応の結果

・食塩

塩化ナトリウム:NaClのNaが反応して黄色の炎が出る

・ホウ素

ホウ素:緑色の炎が出る

・ミョウバン

AlK(SO・12HOのKが反応して赤紫の炎が出る

・銅

青緑の炎が出る

・カルシウム

橙色の炎が出る

参考までに

ストロンチウム紅、リチウムは赤の色になります。


この炎色反応には覚え方があって

リアカー【Li(リチウム)赤】なき【Na(ナトリウム:塩)黄】 K村【K(カリウム:ミョウバン)紫】動力【Cu(銅)黄緑】借ると【Ca(カルシウム)橙】するもくれない【Sr(ストロンチウム)紅】 馬力【Ba(バリウム:ホウ酸)緑】

という語呂合わせで暗記します。

定番の反応ではあるのです。

上手く色が出なかった場合はその原因を考えてみましょう。

特にカルシウムはサプリを利用した場合はそのほかの成分が少なからず影響しているかもしれないので、

良い結果が出にくいかもしれません。

ではこれから花火についての二つのこと

・なぜ色を発するのか

・なぜ色が変わるのか

を説明します。

花火のメカニズム



まず、花火に使われる薬品が色を発する仕組みから見ていきます。

◆花火の色はこうして生まれる

この画像を見てください。

自由研究 花火1.jpg

原子は原子核と電子で構成されます。

原子核の周りをまわっている電子は安定した軌道にあります。

電子が炎のエネルギーをもらうとエネルギーの高い位置の軌道に移動します。

しかし、エネルギーの高いところは不安定なので、元の軌道に戻ろうとします。

このときに、光を発します。

光りの色がそれぞれの物質で違うので、このような結果が生まれます。

これを炎色反応と呼ぶわけですが、微粉末や塩化物のような原子化されやすい状態になっているときにだけ見られる反応です。

花火の色はこの原理を利用しています。

◆色が変化する理由は

今度は打ち上げられた花火の色が変化する理由です。

例えば、緑→赤→黄色と変化する花火を見ると、

「星」の中身はこのようになっています。

自由研究 花火2.jpg

外側を緑の炎色反応を起こす火薬、

中間を赤の炎色反応を起こす火薬、

一番内側を黄色の炎色反応を起こす火薬、

のように3重の層になっています。

外側から順番に炎のエネルギーが与えられて、炎色反応が起きているため、花火の色が変わります。


花火の色の自由研究は中学生で習う知識が必要です。

再現する際には薬品と火を使用するので、十分に注意して行ってください。

化学ジャンル以外にも花火の歴史に注目したり、色や形の移り変わりに注目しても面白いと思いますよ。

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まとめる時の参考にはこちらの記事
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