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初盆の準備 日蓮宗の場合

故人の49日が過ぎて初めて迎えるお盆が初盆です。

宗派によってやり方や精霊棚のやり方などが多少違うため、準備が良く解らなに時には菩提寺に直接聞いて教えてもらうのが間違いありません。

今回は日蓮宗の精霊棚と初盆について紹介します。

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毎年行うお盆とは少し違う特別な年ですから早めに準備して故人の霊を迎えてあげてください。

ではまず、初盆で盆棚を準備する宗派の基本的な形から紹介していきましょう。

精霊棚(盆棚)の基本の準備



今ではお盆の時期になるとスーパーなどでお盆のセットが売られていますね。

そこに入っているものはどの宗派にも共通する基本的なものです。

よく、お寺さんに言われたものが入ってない、と思う人もいるかもしれませんが、

その宗派ではそろえるものであっても他の宗派では使わない、ということもあります。

それに最近は住宅事情などでその宗派の基本的な形式の精霊棚を飾れなかったりするので、

お寺さんも柔軟にアドバイスしてくれます。

問い合わせてみても、個人的な事情を考慮してくれて、

「こうしなくてはいけない」というお寺さんは少ないと思います。

◆初盆に準備する共通のもの

・小机

盆棚の土台になるものです。

これはちゃぶ台など適当な大きさのものを代用すれば十分です。

仏壇を飾ってある空いたスペースにお盆の飾りをする家庭も増えてきていますが、

初盆の時には精霊棚をきちんと作りましょう。

・まこも、敷物

机の上に敷きます。

・ナスの牛とキュウリの馬

もともとはナスとキュウリをつかってつくりました。

でも今はわらなどで作られたものがセットで売られています。

馬は故人の魂が早くこの世に帰ってこれるように、

牛あの世にゆっくりと帰ってもらうように、

という思いが込められた乗り物です。

・水の子

ナスやキュウリを細かく賽の目に切って洗ったものにコメを混ぜて水をかけて作ります。

ふつうは蓮の葉の上にこれを盛ります。

・閼伽水、ミソハギの花

最近はセットの中に入っていないことも多くなりました。

あの世から帰って来るときについてきた悪霊を払うという意味があります。

閼伽水は浅い器に入れて用意します。

・ほおずき

提灯に見立てて飾ります。

しめ縄に挟んで飾ります。

・生花

棘のあるもの、蔓のあるものを避けて選びます。

お盆用として売られているものなら安心です。

・果物

お供え物として果物や夏野菜、故人の好きだったものを用意します。

・提灯

これは事情が許せば飾るようにします。

初盆用には白の家紋が入った一対のものを用意するのが正式なやり方です。

初盆の時に一回きりしかつかえませんから、自宅にある盆提灯で代用することも多くあります。

故人の霊が迷わないように、という心遣いから飾るものです。


初盆の基本的な準備はこれでそろいました。

日蓮宗独特の初盆の形式



精霊棚(盆棚)は仏壇の前に準備して設置します。

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初盆の準備 臨済宗の場合

では精霊棚の共通の飾り方も紹介しているのでそちらも参考にしてください。

日蓮宗の特徴としては、その盆棚の両脇に青竹を立てることです。

そこに細い縄を貼ってその縄の撚り目にホオズキを挟んで飾るようにします。

正式には盆棚の奥に位置する仏壇の最上段に日蓮大聖人像、その奥には曼荼羅をかけます。

説明では仏壇の両脇と説明されていることもあります。

最近、青竹は売られていないことも多いので自分で採ってくるか、花屋さんに注文しなくてはいけないので、早めの手配をしましょう。

自宅の仏壇の大きさなどの事情でうまく飾れないときには菩提寺の住職さんに相談しましょう。

親切に教えてくれるはずです。

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初盆の流れ



初盆の時には菩提寺の住職が棚経の回り順をある時期にお寺の玄関に掲示することも多く、

自宅でお経をあげていただく日時が知らされます。

この日付に合わせて親戚や知人に来てもらうか、こちらから都合の良い日をお寺に知らせて打ち合わせをします。

近所の檀家の場合はこのようにするケースが多いですね。


初盆の時の対応はお寺によって、又地域によってかなりの差がありますから、早めにお寺さんに相談することがたいせつです。

初盆の流れとしては

自宅に親戚、近所の方、知人が集まってもらう
僧侶の読経
焼香
会食

という感じになります。

出席者の方が多い時には自宅ではなくて、お寺さんで行うこともあるでしょう。

この時期はお寺の予定も立て込んでいますから、早め早めが鉄則です。

出席者の多い場合は初盆法要のお知らせを送って出欠の確認と最終的な人数の確定をする必要があります。

◆お知らせ文の一例

謹啓

ご尊家御一同様には益々ご清祥のことと拝察申し上げます。
○○○○永眠の際にはご会葬ご参列賜り、また、ご香料、ご供花、お供物等を賜りまして誠にありがとうございました。
早いもので、この度初盆を迎えることとなりました。
先の日時にて執り行いたいと存じます。
時節柄ご多用中のところ誠に恐縮には存じますが、ご会葬賜りたくお願い申し上げます。
                                                             敬具

                   

日 時  ○月○日(曜日)○時
場 所  ○○山 長福寺
      東京都○○区○○1-1-1
      電話番号 03-○○〇〇ー○○○○

平成○年○月○日
         ○○○○(喪主名)

尚 初盆終了清山苑にて会食の席を設けておりますのでご臨席を賜りますようお願い申し上げます
        会食場所 清山苑
        東京都○○区○○○○
        電話番号 03-○○○○ー××××

追伸 初盆に際しまして、盆提灯など賜りましたことに深く感謝申し上げ、皆様のご厚情に深く感謝申し上げます。


この際には僧侶の方も会食に加わるのかも聞いておきましょう。

施餓鬼法要



お盆と前後して、お寺では施餓鬼法要というのが行われます。

うちの宗派ではこちらにはできれば出席してくださいと言われました。

こちらは菩提寺と自宅が遠く、僧侶が読経に回れないという事情がありました。

毎年行われている施餓鬼供養とは違って初盆を迎える人は

絹の袋にお米を入れたもの、草鞋、扇子

を仏具店で用意して施餓鬼供養が行われる前に持参しておいてほしいといわれました。

このときに私も施餓鬼供養について詳しく知ったのですが、菩提寺では遠方の初盆を迎える家族の方に出席してもらうのが通例になっているようでした。

◆施餓鬼法要とは

・餓鬼:生前に悪行を行って亡者の世界に落とされた魂、あるいは身寄りがなくこの世をさまよっている魂の事

この餓鬼と言われる魂たちに食べ物や飲み物をお供えすることで供養することを施餓鬼と呼びます。

この供養を行うことで徳を積むことができて自分にも救いがあるといわれます。


すべての宗派にこの習慣があるのではなく、日蓮宗、真言宗、臨済宗ではお寺に大勢が集まって盛大に行われます。

実際に本堂いっぱいに檀家や信徒の方がはいって、僧侶の方が大勢で読経する姿には圧倒されました。

曹洞宗ではこの施餓鬼は施食会(せじきえ)と呼ばれます。

また、浄土真宗では死者が全員極楽浄土に行っていると考えるので施餓鬼供養はありません。

◆初盆を迎える人の施餓鬼供養

私の菩提寺では僧侶の読経の途中で合図があって、その年に初盆を向かえる故人の白木の位牌が並んでいるところに水とお米を投げるように言われました。

本堂に集まった方々が順番にこれを行うのですが、その年に亡くなった方も結構多く、

住職の方に、

あらかじめ位牌の位置を確認しておいて、そこに向けて水とお米をかけてください、

と言われました。

初盆の時の施餓鬼供養で用意するものはセット販売でも売られていなくて、単品でそろえました。

ネットで探してもはっきりと分からず、お寺さんで詳しく教えてもらって、仏具店に問い合わせて購入しました。

揃えるものも宗派によって多様違いがあるかもしれませんから、こちらも早めに確認しておいた方が良いでしょう。


初盆の準備は何かとあわただしくなりがちですが、早めの準備を心がけてください。

日蓮宗も施餓鬼は盛大に行う宗派なので、こちらの用意も併せて聞いておくのがよいでしょう。

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