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自由研究 折り紙で炭作りをやってみる

夏休みの自由研究で折り紙をやるというとピンとこない人が多いかもしれません。

でも折り紙で炭作りをするというのなら、立派な理科の自由研究にもなります。

小学生から中学生くらいまでの課題としては面白いものになると思います。

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身近なものを簡単に炭に変えてしまえるので、工作としてオブジェづくりにもなります。

今回は化学の知識を交えて紹介したいと思います。

用意するもの



折り紙を炭にするのでまず、何か折っておきます。

代表的な折り鶴などが出来上がって飾っておいてもおしゃれです。

・折り鶴などの折り紙作品
・空き缶(桃やパイナップルなどある程度深さのあるもの)
・金づち
・もち焼き網
・アルミ箔
・針金
・軍手
・カセットコンロ

揃えたら準備をしておきましょう。

一番面倒くさいのは空き缶づくりです。

食べた後の空き缶のふたを完全にとり去って、切り取った内側を金づちでつぶして滑らかにしておきます。

カセットコンロも上にもち焼き網を乗せて準備しておきます。

では始めましょう。

折り紙を炭にしてみる



では実際に実験を行ってみます。

折り紙の折り鶴は羽根をあまり拡げずに缶に余裕をもって入れられるようにしておきます。

装置を準備する

まず、管の中に折り鶴を入れて上にアルミホイルをかぶせます。

そして、回りを針金で巻いて密閉するようにします。

紐などでは缶が熱くなった熱で燃えてしまうので針金を使用してください。

被せたアルミ箔の真ん中に穴を小さく開けます。

鉛筆などを利用して開けます。

それをコンロにのせた焼き網の上にのせて、火にかけます。

煙を観察する

火にかけたら煙の色に注意します。

始めは煙が勢いよく出てきます。

次に黄色みがかった煙にかわってきます。

といってもはっきりとまっ黄色になるわけではなく、透明の黄色に色付く感じになります。

そして、煙の勢いもなくなってきます。

火を止める

煙の勢いもなくなってきたら、火を止めます。

そのまま、冷めるまで待ちます。

鶴を取り出す

十分に冷めたら、軍手をして針金とアルミホイルを外し、鶴を取り出します。

取り出すときには壊さないように丁寧に取り出します。

自由研究 折り紙.jpg

炭になった折り鶴の出来上がりです。

火にかけた紙はふつうは燃えてしまいます。

こんな風に形を保ったまま炭になるのはどうしてでしょうか。

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紙から炭ができる理由



炭というと普通は木から作られるものということは知っていると思います。

現代ではあまり使うこともないと思いますが、炭火焼きのお店などではよく目にします。

◆炭を作るときの原理

炭を作るときにどういうことが起こっているか簡単に説明してみます。

空気中で紙や木を普通に燃やすと、酸素が供給されて大部分は二酸化炭素と水になります。

実際は不完全燃焼で灰が残ります。

これがよく見る現象ですね。

炭を作る作業は、この酸素の供給を意図的に不十分にすることで

酸素と結合して二酸化炭素になるはずの炭素をそのまま残すという作業です。

紙や木の主成分はセルロース(炭水化物)ですから紙でも炭を作るときと同じ原理をつかうと炭ができるわけです。

この実験のポイントは空気をうまく遮断しながら加熱することです。

紙や気が燃焼するときの化学式はこんな感じになります。

(C6H10O5)n+(6O2)n→(6CO2+5H2O)n

中学生レベルでもちょっと難しいですが、左側はセルロースに酸素が加わって、右側で二酸化炭素と水が出来ている事が分ります。

ここでの実験では空気の供給を缶で防いでいるので、二酸化炭素になるはずの炭素がそのままの状態で残ったわけです。

セルロースの化学式はちょっと難しいので、普通の燃焼ではこのようなことが起こる、という程度に理解しておいてください。

他のものでもやってみる



この実験にはそれほど時間もかからないと思いますから、ほかのものでも炭を作ってみましょう。

試してみたいのは

松ぼっくり
バナナ
レモン

そのほかの果物

などです。

この折り紙を炭にする実験は炭窯の原理と同じなので、炭について調べてみるとより深いレポートになるでしょう。

参考までに炭には大きく分けて2種類あって白炭と黒炭があります。

どちらも焼き方は同じなのですが、最後の段階での火を消すときのやり方が違います。

・白炭の場合

ほぼ焼き上がった状態の炭に空気を送り込み、さらに1000度で燃やします。

取り出したら、消粉(灰と土を混ぜたもの)をかぶせて火を消します。

・黒炭の場合

完全に炭化して焼き上がったら、窯の焚口と煙突などを塞いで、そのままの状態で冷まして取り出します。

今回のやり方は此方に似ていますね。


理科の自由研究としても工作としても折り紙の炭づくりは面白いです。

小学生の場合は出来上がったものを作品として、中学生の場合は隅になる原理まで踏み込んでみて下さい。

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