小学校の理科で習う電気の知識はどんなものが電気を通すか、
豆電球を明るく光らせるにはどうするかなど、
回路の理解と電流についてがメインです。
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自由研究ではそれを改めて行ってもよいですが、
どんなふうにして電気を起こすかに着目するとより深いレポートがまとめられます。
実は電気は身近なものでも発生させることが出来て、電池と同じ役割を作り出すことができます。
ネットなどで調べた方法で、電気を発生させてみて、うまくいったことやいかなかったことをまとめて、なぜそうなったのかを考える事がポイントです。
今回は、炭を使って電気を発生させる方法を紹介してみたいと思います。
炭以外は身近でそろうもので行える自由研究なので、テーマとしても面白いでしょう。
自由研究でそろえる材料
この自由研究では次の材料をそろえてください。
・備長炭(良質のもの)
・活性炭
・アルミホイル
・キッチンペーパー
・塩
・豆電球(リード線付き)
・ミノムシクリップ(4つ)
・ビニールテープ
これらをつかって、電気を起こして、豆電球を点灯させる実験を行います。
小学生で電気を学習するのはおそらく3年生くらいからです。
実験の準備や手順で発議のことに気を付けて、大人の人にも手伝ってもらうところは手伝ってもらって、安全に自由研究を進めてください。
◆実験の注意点
・大人の人に付き添ってもらうこと
・刃物などを装置を作るときに使用する場合は無理に自分で行わないこと
・やけどなどには十分注意すること
・火をつかうときなどは消火用の水や消火器を用意しておくこと
・ゴミや後片付けはきちんとすること
今回は火を使ったりはしませんが、リード線にミノムシクリップを付ける作業などはニッパーなどの工具を使用することもあるので、
自分で出来なければお家の方にやってもらいましょう。
他にも自分では無理かな、と思ったら遠慮せずに手伝ってもらってください。
実験の方法
この実験は炭と食塩水を使用して電気を起こし、豆電球を点灯させる実験です。
そのためには実験に入る前に時間をかけて準備する必要があります。
◆実験の準備
①濃い食塩を作る
塩が解け残るくらいの濃さものもをつくります。
100mlに対して35グラムくらいで溶けきるギリギリくらいになります。
②備長炭を食塩水につける
用意した備長炭を先ほどの食塩すりに入れて、一晩放置します。
備長炭にはたくさんの隙間があるため、食塩水をよく浸透させる必要があります。
③電球の装置を用意する
豆電球のリード線に用意したミノムシクリップを付けて準備します。
つなげた後に中の線がむき出しにならないように上からビニールテープを巻いておきます。
備長炭を浸けている間にやっておきます。
ここからは翌日、実験直前の準備です。
④キッチンペーパーを浸す
濃い塩水にキッチンペーパーを浸します。
十分に浸したら、軽く絞ります。
⑤備長炭に巻く
キッチンペーパーを塩水から出した備長炭に巻きます。
⑥アルミホイルを巻く
下の図のようにキッチンペーパーの上からアルミホイルを巻きます。
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⑦クリップを取り付ける
豆電球についたクリップを一つは備長炭に、もう一つはアルミホイルの先に挟みます。
アルミホイルに挟んだクリップはキッチンペーパーに触れないようにします。
これで準備完了です。
◆実際に実験してみる
では、出来上がった装置で実際に実験をしてみましょう。
どの様にするかというと、とても簡単です。
①備長炭に巻いたアルミホイルを力を込めて握る
これだけです。
すると豆電球が点灯します。
上手くいくとこうなるはずですが、実は付かないことも結構あります。
豆電球が点かないときには次の事をチェックしてみてください。
◆豆電球が点かないときのチェックポイント
・備長炭の濡れ方は十分か
・食塩水は十分に濃いか
・アルミホイルが備長炭に触れていないか
・アルミホイルがゆるくないか
・クッキングシートは破れていないか
この点をチェックして再度チャレンジしてみてください。
問題が無ければ、発生した電気の量が小さい、ということが考えらえます。
豆電球を点灯させるほどの電気が出来ていないのなら、電気の量を増やす煮にはどうするかを考えましょう。
授業で乾電池を使って豆電球をつけた時のことを思い出してください。
電池が一つの時と、二つ繋げた時とでは明るさが違っていませんでしたか?
直列という方法で縦に二つ繋げた方が明るかったのを覚えているでしょう。
そこで炭でもそれと同じことをしてみます。
電気を増やしてみる
直列で備長炭の装置をもう一つ作ってみたいところですが、
準備には一晩かかりましたね。
そこで、同じ原理の装置を活性炭で作ってしまいます。
この画像のように装置をつくります。
いままでの、豆電球と完成端の間にもう一つ装置が入ります。
◆活性炭をつかった装置
①まず、アルミホイルを敷きます。
②その上にキッチンペーパーを重ねて活性炭をまきます。
③濃い塩水をそっとかけます。
④活性炭の上に小さいアルミホイルを置きます。
⑤クリップ付いた線を用意してつなげます。
画像のように片方は下に敷いてあるアルミホイル、
もう片方は上に乗せたアルミホイルにつなぎます。
これで、上に乗せたアルミホイルを押していくとどうでしょうか?
電球が光るはずです。
最初の備長炭だけの装置では電気の力が不十分だった場合はこれで豆電球が光る電気が得られます。
実権に成功したら少し考えてみましょう。
◆炭が電池になる理由
電気が流れるには電子の放出と受け取りという現象が起きることがポイントです。
アルミ箔に使われるアルミニウムは水と出会うと電子を出そうとします。
一方で、木炭はその電子を受け取ろうとします。
この実験ではアルミホイルが電子を出す反応と木炭が電子を受け取る反応が同時に起こり、電子がアルミホイルから木炭の側に移動します。
結果、電気が流れ、豆電球がつきます。
これだけでも自由研究のレポートはまとめられますが、もし時間があれば次のことも試してみるとよいでしょう。
より深い実験をするために
夏休みなので、余分に時間を取れる時には比較する実験として、こんなこともしてみてください。
・木炭を変えてみる
電気の流れやすい木炭はどんなものか?
硬さ、太さ、長さを変えて行ってみます。
そのときに豆電球の光り方に違いが出るかどうか観察します。
・アルミニウムについて
アルミホイル以外のアルミ素材のものを試してみます。
アルミ缶やアルミ製のテープなど
巻き方はきつい方が良いかゆるい方が良いか、など
・クッキングシートについて
巻く分量はどう影響するか、
ひと巻き、二巻きの時などを比べてみましょう。
・食塩水について
食塩水の濃さはどう影響するか
浸み込ませる量はどのくらいが適切か、などを比べてみましょう。
小学生の理科では今回紹介した電気の実験でどんなことが起こって電気が流れるのか、その原理を深く教わることはないと思います。
理解するにはイオンと化学式を知っていないと難しいでしょう。
それよりも自由研究でつかった装置で電気が流れるための条件の違いを作って、比較を行ってまとめることをお勧めします。
その方が良いレポートが書けると思いますよ。
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