卒園式のスピーチは一番の盛り上がり、特に保育士の先生が園児に向けて思い出を語る時には
今までのことがよみがえってきて、言葉に詰まることもしばしば。
でも、スピーチをどのようにすればよいかわからない、という先生も中にはいらっしゃると思います。
基本は思い出を交えながら園児と保護者の方に向けて呼び掛けるようにするのですが、
少しだけ気を付けることがあります。
この点を注意すればそれほど難しくありません。
今回は保育士の先生のスピーチの例文と気を付ける点について紹介していきます。
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最初に例文、次にこの例文に含まれている要素を説明していきます。
保育士が行うスピーチ例文
設定は年長さんを4月から受け持った担任の先生が、自分のクラスの園児とその保護者の方に対して行うスピーチです。
◆例文
さくら組の皆さん、卒園おめでとうございます。
こうして皆さんのお顔を見ることができるのは、今日が最後ですね。
4月に皆さんとはじめて会って過ごした1年間、たくさんの思い出が出来ました。
入園した頃は泣いていたみんなも、今では泣いている小さいお友達に、大丈夫だよ、と優しく声をかけてくれるようになりましたね。
お天気がいい日には、一緒に手をつないでお散歩に行ったね。
運動会のリレーでは1等賞は取れなかったけど、みんなで力を合わせて頑張ることを学びましたね。
クリスマスの劇の発表では一人一人がステージで大きな声で台詞をいうことが出来ましたね。
お正月のお餅つきや、鬼がやってきた豆まきも楽しかったね。
たくさんの思い出が先生の宝物です。
皆さんは4月から小学一年生です。
ひとつ、お兄さんやお姉さんになります。
お友達もたくさんできるでしょう。
皆さんがランドセルを背負って小学校に通う姿を思うと先生はわくわくします。
先生は皆さんのことを決して忘れません。
○○保育園の事を思い出したら、いつでも遊びに来てください。
先生は待っていますからね。
それでは皆さん、もう一度、卒園おめでとうございます。
保護者の皆様、本日はお子様のご卒園、誠におめでとうございます。
大切なお子様を私共に託してくださり、ありがとうございました。
日頃の行事や保育を通して、お友達と協力して物事に取り組み、助け合う気持ちを子どもたちは育んできました。
この時期に思いやりの気持ちをもち、他人を認めることを学んだ経験は、のちの成長に大きな力となってゆきます。
私たち、保育のスタッフは微力ではありますが、大切な時期のお世話ができたことを誇りに思います。
子どもたちと共に学ぶ事も多く、皆様に出会えた事に感謝しています。
これからお子様たちが健やかに成長し、大きく羽ばたいていくことをお祈りし、お祝いの言葉とさせていただきます。
ありがとうございました。
それほど難しい文言でもないでしょう。
ではこのスピーチがどのような点に気を付けて書かれているか見ていきましょう。
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保育士のスピーチで気を付けること
◆子供たちに向けたスピーチ
①言葉使いに注意
子どもたちには
普段使っているわかりやすい言葉を使って語りかけます。
大勢の前で行うスピーチでは特別なフレーズを使いがちですが、この箇所はあくまで子供たちに理解できる言葉を使います。
普段の会話でつかっている言葉が最適です。
「げんき」「えがお」「がんばる」「にこにこ」など。
卒園する園児に伝えることを第一に考えます。
②行事について触れる
季節の行事や日々の出来事は園児と保育士の先生の共通の思い出です。
園児たちと共有した時間を思い出してもらいましょう
上の例文では、
・
入園したころ
・
日々のお散歩
・
運動会
・
クリスマスの劇
・
お正月と豆まき
がこれに当たります。
③子供の成長に触れる
先程の行事や日常で子供たちがどんな点で成長したかが分るエピソードを含めます。
子どもたちがより話に引き込まれます。
保護者の方にも強く印象付けられる部分です。
上の例だと、
・
入園したころからの変化
・
運動会
・
クリスマス会
の各思い出が園児の成長に触れています。
◆保護者の方に向けたスピーチ
①感謝の言葉を必ず入れる
保育園の運営や行事は保護者の方の理解があるから運営がスムースに行きます。
また、大切な子供を自分に任せてもらった事へのお礼も忘れずに。
②保育の目標とその結果を簡潔に盛り込む
上の例では、
・
助け合いと思いやり
・
自分以外の子の存在を受け入れる
という点で成長があったとわかりますね。
後々もこの成長を見守り、育んでほしいというメッセージも込めましょう。
③ネガティブな表現を避ける
例えば、
「行き届かないことばかりで」「ご迷惑をおかけして」「至らない点も多く」
などは園児たちの門出の場では良い印象を与えないので使わない方が無難です。
それと全体の長さですが、あまり長くなりすぎないようにします。
園児たちと保護者の方への呼びかけなので、長すぎると園児たちが飽きてしまいます。
長くて立派なスピーチをする必要はありません。
すごした時間で園児たちとの強い結びつきと、保護者の方との信頼関係が現れていれば申し分ありません。
これらの点に気を付けて自分の体験をスピーチに盛り込んでください。
きっと保育士であるあなたからの言葉に出席した方たちも感動することでしょう。
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