風邪をひいてのどの痛みとともに厄介なのが咳ですね。
自分の意志では我慢することもできないですし、夜も眠れない。
早く風邪を治す方法としては色々なことが言われていますが、現れる症状はすべて体がウイルスや細菌と闘っている証拠です。
ですからむやみにそれを沈めてしまうことは風邪の治りを遅くしてしまうことになります。
出来れば自然に任せるのがよいのですが、日常に支障が出るほどの咳だったら治まってもらわないと困ります。
今回は風邪をひいたときに咳を和らげる方法を紹介します。
咳はどうして出るのか
咳は本来、呼吸器を守るための防御反応の一つです。
ほこりや風邪のウイルス、煙などの異物が気道に入るとそれを取り除こうとして起こります。
外からの入り口である咽頭、気管、気管支の粘膜が異物の侵入を感じとって、脳の咳中枢に信号が伝わると、呼吸筋(肋間筋、横隔膜)に指令が行き、咳が出るようになっています。
これにより異物が体内に入ることを防いでくれます。
この他に気道にたまった
痰を外に出す役割もあります。
風邪をひいて咳が出ているときは痰をともないうことも多いですが、
痰とはウイルスや細菌、ほこりなど体内に入った異物を粘膜がからめとったものです。
気道やのどに炎症がある時には痰が粘り強かったり、量が増えていることが多いでしょう。
このように咳は喉から肺にかけての不要なものや異物を除去するための防御機能なので、
薬で必要以上に咳を止めると効果が着れたときに咳が前よりひどくなり治りが遅くなることもあります。
素人が個人的に判断することは難しいですから、医師に診察を受けてバランスをとりながらの治療が大切です。
もしかしたら、風邪とは違う原因で咳が出ているかもしれませんので、市販の薬で咳だけを止めようとしたりせず最初の段階で診察を受けることが適切な治療につながり、回復を早めることになります。
むやみに咳を止めようとせず、咳の役割とその根本的な原因を知ることが治療のスタートです。
私も風邪ひき体質だったので、この辺は実感しています。
風邪は自然に治癒しかない
風邪をひいて医師の診察を受けると、薬が処方されると思いますが、これは体に出ている症状を和らげるためのものです。
このブログの記事
風邪を早く治す食べ物 喉が痛いときに効果のあるもの
でも触れましたが、風邪は自分の免疫力で自然治癒するしか回復の方法はありません。
それまで、症状を和らげて楽にしてくれるのが薬です。
薬を服用すると同時に身の回りの環境や食べ物で免疫力が働きやすいように、また、体力を消耗しないようにすることで回復を早めることができます。
では咳を少しでも鎮めて楽になる方法を見ていきましょう。
薬で鎮めるのではなく、自分の周りの環境と食べ物や飲み物による方法を紹介します。
医師の診察を受けて薬が適切に処方されていることを前提にお話していきます。
身の回りの環境を整える
まず、自分の部屋など身の回りの環境を整えることによって咳が出にくい状態を作りましょう。
◆部屋の掃除をする
咳の原因は先ほど見たようにウイルスや細菌などの異物が機関に入ろうとすることです。
空気中のほこりなどのハウスダストもその原因になりますから、部屋を掃除してできるだけ取り除きます。
◆加湿器を使用する
ウイルスは普通、湿気を嫌うため部屋の湿度を適度に保ちます。
特に空気が乾燥する季節は要注意です。
この際は加湿器の手入れをシッカリと行ってから使用します。
掃除の行き届いていない加湿器はカビや雑菌が繁殖してしまっていて、空気中にそれをまき散らしてしまうので却って咳をひどくしてしまいます。
また、過敏性肺臓炎を引き起こしてしまうこともあります。
加湿器には水を加熱するタイプのものと超音波式のものがあるようですが、加熱するタイプの方が無難であるといえます。
◆マスクの着用
部屋の中でも日常、マスクを着用することで口周りの湿度を保つことができます。
また、屋外へ出るときにも空気の急激な温度変化でせき込むことを防ぐことができます。
家全体を暖房できないときにも有効な方法です。
気道の保湿効果が高いので特にお勧めの方法の一つです。
スポンサードリンク
食べ物を工夫する
体の中から咳を楽にする工夫をします。
◆水分補給
咳と発熱によって呼吸が早くなると体の中の水分が普段よりも失われがちになります。
水やスポーツドリンクなどを補給してますが、できれば、冷たいものは避けるようにします。
温かい飲み物は咳やくしゃみ、のどの痛みを一時的にですが抑える効果があるといわれています。
良くビタミンCの補給ができるといってオレンジジュースなど柑橘系のジュースを飲む人もいますが、刺激が強いので喉の炎症を悪化させる可能性があります。
同じ理由で炭酸飲料も避けてください。
1日に摂る水分は
男性:3リットル
女性:2.2リットル
くらいを目安にしますが、風邪の時にはこれよりも多めに摂ってください。
特に幼児でなければ
はちみつレモン湯がおすすめです。
コップ一杯分のお湯にレモン2分の1個のしぼり汁、はちみつを好みの量加えます。
◆食物繊維の多い食品を摂る
食物繊維は慢性的な咳、呼吸器官の症状緩和の効果があります。
特に
フラボノイドという成分を含んだものがよいとされています。
フラボノイドは肺全般の機能を改善する働きがあります。
とくに
リンゴ、梨などの果物に多く含まれています。
そのほかに食物繊維を含む果物は
バナナ、イチゴ、オレンジ、ラズベリー
などです。
のどの炎症がひどい時には柑橘系は避けます。
この他に咳の症状緩和に効果のある食べ物としては
かりん、大根、銀杏、きんかん、シソ
などがあります。
◆ショウガを使う
ショウガは喉に効果のあるものとして昔から知られています。
咳を鎮める作用もありますので生姜湯をつくって飲むと楽になることも多いです。
苦手な方はシナモンの風味を付けて飲むとよいと思います。
・作り方
しょうがの薄切りをコップ半分、熱湯コップ6杯、シナモンスティック2本
を混ぜてそのまま置きます。
20分以上置けば十分でしょう。
後は茶こしなどで濾してのみます。
まだ、癖やにおいが気になる場合はレモンなどを添えたり、少しのはちみつを混ぜると飲みやすくなります。
このように身の回りと食べ物を工夫して咳を少しでも楽にします。
でも、咳がなかなか治まらない場合は風邪が原因ではないかもしれません。
咳が長く続く時は
風邪は通常は自己治癒力で2週間もあれば治るものです。
咳やほかの症状がそれ以上続いた場合は原因は風邪ではない可能性が高いでしょう。
もし次の様な症状があったらもう一度医師の診断を受けたり大きな病院で受診してみましょう。
・2週間以上咳が続く
・呼吸困難、ものが飲み込めないとき
・唇、顔、手足の指などが紫になる
・38度以上の熱が3日以上続く
・喉がゼイゼイする
・緑の痰、黄緑色の痰が数日間続き、頭痛や顔に痛みがある
・痰がピンク色、血液が混じった痰が出る
この場合は喘息、肺疾患、免疫不全症などの可能性があります。
風邪がこじれて気管支炎や肺炎になっていることもありますから、すこしでも異変を感じたら受診してください。
それでも、
>症状が改善しないようなら病院やほかの専門医を捜したり紹介してもらってください。
風邪で咳が続く時は体も辛いので身の回りをきれいにして加湿をしましょう。
そして、症状を緩和してくれるものや水分をとりながら免疫が働きやすい状態にしましょう。
それでも改善する気配もなく、おかしいなと思ったら迷わず医師に相談してください。
合わせて読みたい記事
風邪を早く治す食べ物 喉が痛いときに効果のあるもの
風邪を早く治すために風呂やサウナは有効なのか?
幼児が咳、痰、鼻水を出す時 風邪の症状と原因
幼児が熱で震えている時、心配無い場合と注意すべき場合
スポンサードリンク
コメント 0