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読書感想文の書き方 中学生向けの入賞作品に見る良い書き方

読書感想文が苦手で頭を悩ませる人も多いですが、中学生以上になるとそれなりの質を伴っている必要があります。

課題として提出するだけではなく、どうせならよい評価を受けたいものです。

今回は入賞作品にみられる良い読書感想文の要素からレベルアップの秘訣を探ってみます。

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良い読書感想文というのは読む人、つまり審査員の先生方を感動させたもの、と言い換えることができます。

今まで各学年に向けて読書感想文を書く時のコツや構成、書き出しについてはこのブログでも採りあげてきましたが、

書くだけではなく、良い評価を貰うためにはどんな書き方をすればよいのかに焦点を当てます。

では基本的な部分から入っていきましょう。

評価される読書感想文の構成とは



読書感想文はその構成がほぼ決まっています。

学校でも課題図書が決まっている場合と自由に本を選んで書く場合とがあります。

基本的な構成は

①本を選んだ理由:全体の10%
②本のあらすじ:全体の20%
③自分の疑問、共感、感動など:全体の30%
④本を読む前と後の自分の気持ち、行動の変化:全体の40%

という感じになります。

これは自分で自由に本を選んで書く場合で、ほとんどの場合はこのケースになると思います。

課題図書が決まっている場合は、選んだ理由とあらすじは必要ありませんから。

この分量は絶対的なものではなく、おおよその目安です。

それにきっちりと分けて書かれる場合と、各要素が入り混じって書かれることもあります。

特に、②と③は引用を用いながら織り交ぜて書かれることも多いです。

この構成要素の割合からだけから見ても、NGというか、評価の低い読書感想文とはどんなものかが見えてきます。

◆書いてはいけない読書感想文とは

・あらすじの分量が異常に多いもの

読書感想文のメインは③と④、つまり自分の気持ちがメインの部分です。

単純に字数稼ぎと思われてしまいます。

・解説を丸写ししたもの

行き詰るとやりがちですが、決してやってはいけないことです。

表現の器用、不器用や文章を書くことの慣れ、不慣れは個人差がありますが、

読む側(先生)が見たいのはありのままのあなたの気持ちです。

ほぼ、自分の考えや感じ方とはかけ離れてしまうでしょう。

それは感じる、共感するといった自分から出たものではなくて、人の考えに納得下だけに過ぎないからです。

さらに言えば確実にバレます。

・本の展開を全く伝えない

心の動き、感動や共感などのきっかけになった文章や、内容、ストーリー展開に全く触れないで、

自分の気持ちだけ述べる。

課題図書が決まっている場合には読む側が分っているので良いですが、自分で選んだ本なら説明が必要です。

先ほどのあらすじだけを書く悪い例の反対のパターンですね。

・感動の理由を描いていない

「感動した」「頭に焼き付いた」などの理由が書かれていないパターンです。

セリフや、この場面、この言葉に心を動かされた理由を必ず説明します。

③で良く見受けられますが、これをシッカリと書かないとそこからの掘り下げや④へ繋げることが困難になります。

・読んだ本についての掘り下げが全くない

あらすじだけを延々と書く例にも似ていますが、内容に大して触れずに、

読み終えるのに何日かかった

実際は読んでみたら……だった

最初は嫌だったけど、だんだん面白くなってきた

などの自分の作業記録的なもので字数稼ぎをするパターンです。


悪い、というか最悪の読書感想文の例を挙げてみましたが、先ほど説明した構成要素の分量に注意しながら書いていくと、

こういったことは避けられます。

①本を選んだ理由:全体の10%
②本のあらすじ:全体の20%
③自分の疑問、共感、感動など:全体の30%
④本を読む前と後の自分の気持ち、行動の変化:全体の40%

が基本と言われているのはこうした理由によるのです。

この分量は原稿用紙5枚に当てはめると

①本を読んだ理由:10行程度(原稿用紙半分)
②本のあらすじ:20行程度(原稿用紙1枚)
③自分の疑問、共感、感動など:30行程度(原稿用紙1枚半)
④本を読む前と後の自分の気持ち、行動の変化:40行程度(原稿用紙2枚)

となります。


読書感想文の書き方についての詳しい方法はこのブログの記事

読書感想文の書き方 高校の書き出しとレベルアップ方法
読書感想文の書き方 低学年の具体例と手伝い方
読書感想文の作例 戦争をテーマにした場合
読書感想文が書きやすい本 中3「生きる」がテーマ

でそれぞれ解説しています。

参考にしてみてください。

では、読書感想文の入賞作品に見られる要素についてみていきましょう。

自分の課題をレベルアップするヒントになるはずです。

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入賞作品に共通することとは



多くの読書感想文のコンテストなどに出品されるものは学校内で事前に選ばれて出品されることが多いです。

ですから、その時点で高い評価を得ています。

さらに入賞するということは、その中でも自分を的確に表現したもの、と言えますね。

審査する先生方がどんなところに注目しているかが分れば、夏休みの課題の読書感想文を書く時も大いに参考になるでしょう。

◆優れた読書感想文はこんなところが際立つ

・伝わりやす文章で書いている

分りやすい文章で書くということが共通しています。

人に伝わりやすくするために、一番簡単な方法は

短文で書くこと。

言いたいことを的確にすっきりと書きます。

4行も、5行も続く文は読みづらいので、そんな時は2文、3文に分けます。

これを意識するだけでもずっと読む側に伝わりやすくなります。



家がある。家族がいる。食事ができる。清潔な服を着ることができる。勉強ができる。これらは私の中では当たり前になっていました。


・主役は誰かを意識する

読書感想文の主役は誰か?

言うまでもなく、書いている自分ですね。

でも、あらすじをばかりを書いてしまったり、本の登場人物の主人公目線で書いてしまったりすることが多いものです。

読書感想文はあくまで自分主体で書くもの。

うまく行うコツは

自分の体験と主人公の体験を重ねつつ、あくまでも自分主体で書いていきます。

自分と主人公がある出来事に対して同じように感じた部分、違うように感じた部分をメモしながら本を読むとまとめやすくなります。



敏子さんの思いがとても強く私に伝わってきました。 このとき戦争が終わっていなかったら、もっと多くの人が命を落としていたかもしれない。 もしかしたら、自分が生まれてくることもなかったかもしれない。 そう考えると、今、生きていられることがとても幸せなことだと実感できます。

・等身大の自分をそのまま表す

表現が難しくなりましたが、学年や年相応の正直な気持ちを書きましょう。

解説に流されず、感じたままを表現します。

無理に背伸びしたり、学術的になる必要はありません。



何故、戦争が行われるのでしょうか。 私はその根本に、人間の「欲」があるのだと思います。 自分にないものを持つ人が羨ましい、と思うのは当然のことですし、私もそう思う時があります。 戦争はその「欲」が集まって生まれるのかもしれません。

・自分にしかない体験を盛り込む

これもよい読書感想文を書く時によく言われていることですね。

書く側からすればこれがあると非常に書きやすくて、充実した内容に仕上げやすいものですが、

読む側から見ると、

書いた人の日常というか、生活感を感じて、その人の存在感がとても強く感じられるのです。

兄弟との些細なけんかややり取り、危ない目にあった体験などを通すことで読書感想文自体に血が通ってくる感じがします。

難しいと思いますが、それを通して自分の気持ちの変化や感動を表せたら一番でしょう。

文章のオリジナリティー以上に読み手にとってはこの印象の違いが大きいのです。



私は3人姉妹の一番下なので富子さんの兄弟に対する気持ちにはとても共感しましたし、想像もできないような恐ろしい状況下で生きて行く富子さんの姿にいつの間引き込まれていきました。


・誰に向けて書くのかを意識する

読み手の心をつかむ文章はきちんと誰に読まれるものかを想定して書かれています。

読書感想文ですから、少なくとも友だちや自分の親せきに読んでもらうものではありませんね。

担任の先生、学校の先生たちに読んでもらうことを頭に置くだけでもかなり違ってきます。

この点にも意識しましょう。


入賞作品に選ばれているものは学年や年齢に関係なく、これらのことが共通しています。

課題として与えられた読書感想文でもきちんとした評価を得るのなら優れたものから書き方を学ぶのが近道です。

今回採りあげたことは、読書感想文を書き終えてもう一度見直すときに役に立つと思います。

他の記事ともども役立ててくださいね。

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