時候の挨拶の文書を学校関係で多く作るのが5月の下旬ごろです。
学校関係やPTAの文書はある程度公式な文書として取り扱われることが多いので、時候の挨拶にも気を遣います。
多くの学校では決まった形式があって
それを抑えておけばあとは方に当てはめるだけなのでそれほど難しいものではありません。
知っているか、知らないかの違いだけといってもよいでしょう。
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今回は行事が立て込み始める5月下旬の学校文書を書く時の注意点を季節の言葉を合わせて紹介します。
5月の時候の挨拶の文例などやこのブログの記事
3月 4月 春の時候の挨拶 お礼状やビジネスで
でも紹介しているので、そちらも併せて参考にしてください。
5月下旬の時候の挨拶
5月の下旬は運動会や遠足など学校行事が多く行われます。
それに伴って、保護者の側と学校の側からの通知文書を作る機会が増えます。
その際の時候の挨拶が定型となっている場合には季語や季節の言葉を入れる必要があります。
表現のニュアンスは正式な形か、砕けた形のどちらかですが、学校の慣例で選びます。
では季語と時候の挨拶の基本から抑えていきます。
◆時候の挨拶の基本的な形
公式文書の場合は
時候の挨拶(季語+候/みぎり)+安否の挨拶
例:春暖の候、川島様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
砕けた文書の場合は
時候の挨拶(季語、季節を表す言葉)+安否の挨拶
例:日増しに暖かになってきましたが、川島様いかがお過ごしでしょうか?
というふうに書きます。
この公式に季語や季節の言葉を合わせて使います。
◆5月下旬の季語と季節をあらわす言葉
5月21日は「小満」という二十四節気の一つです。
春から夏に移る自然の息吹を感じられるときでもあります。
この時期に代表的な季語は
新緑 万緑 青葉 暮春 残春 初夏 軽暑
です。
文例では
新緑の候、皆様にはますます、ご清祥のこととお慶び申し上げます。
万緑のみぎり、変わらずご壮健のことと存じます。
もう少し砕けた文章の例では
山の緑が濃くなってまいりましたが、~
残春の陽気を楽しみながら、~
などのように書きます。
砕けた表現の場合は季語ほど厳密に日付を気にする必要はありません。
身の回りの気候の変化を正直に表せばそれが自然な表現になります。
◆結びの例
文書の結びにも季節の言葉と相手を気遣う言葉を組み合わせます。
公式な例は
万緑のみぎり、皆様の健康とご多幸をお祈り申し上げます。
少し砕けた例は
軽暑の心地よい季節、体を冷やさないようご自愛ください。
というふうにします。
ビジネス文書は友達同士のやり取りにはこれらの基本形とその時期にあった季語や表現を選べばよいのですが、
学校の文書には独特の決まりまあります。
学校の通知文書の書き方
学校行事で配られる文書やPTA関係の文書には決まった型があるのが普通です。
それはテンプレートといっても良いもので、それに従って書くのが無難で確実な方法です。
ですから、書く時の手順としては
学校独自の慣例をまねる
通知文書の書き方に気を付ける
が基本です。
先輩のPTAの役員の方や先生方に教えてもらうとよいでしょう。
参考までに一般的な通知文書の定型例を紹介します。
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◆一般的な学校の通知文書の基本構成
①文書番号
学校の正式な文書には入ることがおおいものです。
②日付
文書が配布される日付を書きます。
③宛名
保護者の皆様、○○先生など誰に宛てたものなのかを明確に
④発信者の名前
部門名、代表者名を書きます。
もし連名の場合は責任の上位から並べます。
⑤件名
運動会について、遠足のご案内、など明確にします。
⑥前文
ここに時候の挨拶を入れます。
慣例で入れない学校もあります。
プラス、日ごろの感謝の言葉を書きます。
保護者のみなさまには日ごろより多大なるご協力を賜り心より感謝申しあげます。
などのように。
⑦主文
書き出しに注意します。
「さて、」など話題の転換が明らかになる言葉を入れて書き出します。
⑧結び
終わりのあいさつに当たる部分です。
イベントなら
多数のご参加をお待ち申しあげております。
ぜひ、ご出席くださいますよう、ご案内申しあげます。
と締めくくります。
⑨別記
イベント、行事の日時や場所、持ち物、問い合わせ先などをまとめて書きます。
注意事項などもここに書いておきます。
⑩締めくくり
形式上、「以上」と右端に入れて締めくくります。
これが学校文書の基本的な形式です。
特に指定された型がない場合はこの通りの構成にするとうまく書くことができます。
では実際に文章を書く時の注意点に触れていきましょう。
学校文書の言葉遣いの注意
時候の挨拶ばかりに気を取られがちですが、それはほんの一部分です。
実は他にも気を付けて書かなければならないことがたくさんあります。
主に言葉遣いと漢字についてですが、ここにまとめておきます。
◆名詞の気を付けるべき表現
・こども→子ども (子供は×)
・こどもたち→子どもたち (子供達は×)
・ともだち→友だち (友達は×)
・げんきいっぱい→元気いっぱい (元気一杯は×)
・おれい→お礼 (御礼は×)
◆言い回しに注意する言葉
・「平素」は×、「日頃」を使う
・「ご多忙中」は×、「ご多用中」を使う
◆接続詞の気を付けるべき表現
・「又」は×、「また」を使う
・「尚」は×、「なお」を使う
◆動詞の気を付ける表現
・「良い」は×「よい」を使う
・「出来る」は×「できる」を使う
・「参る」は×「まいる」を使う
・「分る」は×「わかる」を使う
同様に「良く」も使いません。「よく」を使います。
◆その他気を付ける表現
・お誘いあわせのうえ 〇
お誘いあわせの上 ×
・よろしくお願い申しあげます。 〇
よろしくお願い申し上げます。 ×
・ご参加いただきますよう 〇
ご参加頂きますよう ×
・お申し込みください。 〇
お申し込み下さい。 ×
・ご遠慮くださいますよう 〇
ご遠慮くださいます様 ×
・することとなりました。 〇
する事となりました。 ×
・ご協力のほど 〇
ご協力の程 ×
・お願いいたします。 〇
お願い致します。 ×
使う言葉は正しくても漢字表記で気を付けることも多くあります。
出来上がった文書は時候の挨拶とともにきちんとした表記になっているかどうかチェックしてみましょう。
色々な学校行事が始まる5月の下旬、時候の挨拶も大切ですが、それ以外の事でも気を付けなければいけないことがたくさんあります。
まずは先輩や先生方に聞いてみて、慣例の文書を手に入れることが近道です。
時候の挨拶はそれに比べたらあまりハードルか高くないといえます。
5月下旬の表現の中から文書の雰囲気に合ったものを選んでください。
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2017-03-06 15:41
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