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幼児の咳が止まらないとき 考えられる病気と対処法

咳は異物を排除しようとする反射的な反応です。

幼児も大人も誰でもするものです。

でも咳が止まらなくて、長く続くと心配ですし、重大な感染症にかかっている可能性もあります。

幼児や新生児は抵抗力が弱かったりしますし、体力的にも辛いので咳が止まらない時には早めに医師の診断を受けるべきです。

今回は幼児がかかりやすい咳を伴う感染症とその対処法についてです。

医師にかかるまでの応急的なものと捉えてください。

咳の種類と分類



咳には特徴で分類すると2種類、咳が続く期間で分類すると3種類あります。

◆特徴による咳の種類

・乾性咳嗽

軽い調子の「コン コン」という乾いた音がする咳

・湿性咳嗽

痰が絡んだ「ゴホン ゴホン」と言う湿った感じの咳

このほかにごく稀に犬吠様咳嗽と言う咳があります。

この咳は犬が吠えるように「ケン ケン」と言う音がするのでこの名前が付いています。

犬吠様咳嗽は重大な病気にかかっている可能性もあり、呼吸困難に陥ることもあるので早め医師の診察を受ける必要があります。

◆期間による咳の種類

・急性の咳

およそ3週間未満で落ち着く咳

・遷延性の咳

3週間から8週間続く咳

・慢性の咳

8週間以上長引く咳


幼児が急に咳をしだす場合は発熱と咳を伴う急性の呼吸器系の感染症にかかっている場合が多く、

ウイルスや細菌に感染している場合がほとんどです。

では咳を伴う感染症を詳しくみていきます。

幼児がかかりやすい咳を伴う感染症



◆普通感冒

風邪症候群と呼ばれるものでその名の通り「かぜ」です。

主に感染は鼻から始まって、鼻水や鼻づまりの症状が出てきます。

その後に咳を伴う事もあります。

一番多い原因と言えるでしょう。

◆クループ症候群

特に幼児に多いウイルス性の病気です。

症状が現れるのは喉の奥で、腫れあがって呼吸困難を起こすこともあるので危険です。

先ほど説明した、犬吠様咳嗽をすることが特徴で場合によっては入院が必要です。

風邪の症状の後にみられることもあります。

◆急性気管支炎

気管支が炎症を起こした状態です。

発熱と乾いた咳を伴った症状ではじまり、次第に痰が絡んだ湿った咳になっていきます。

ウイルス感染によって引き起こされることが多いのですが、高熱と膿のような痰が出る場合は細菌感染したケースも考えられます。

◆肺炎

症状は発熱、咳、多呼吸です。

特に幼児や新生児が肺炎になる原因は

腸内細菌(B群連鎖球菌、大腸菌等)は新生児に多く

肺炎球菌、インフルエンザ菌、様々なウイルスが1歳から2歳に多く、

肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジアなどが2歳から6歳に多くみられます。

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◆百日咳

予防接種で最近は少なくなってきましたが、長引く咳が特徴です。

予防接種率が低くなると流行しやすいといわれています。


特に風邪の症状からの咳や、長引く咳には注意が必要です。

風邪と呼ばれるものは自己治癒力で2週間程度で治るものを指すので、

それ以上咳が長引いたり、症状が改善しなければ大人も他の病気や感染症を疑ってみる必要があります。

では咳の症状が出る感染症の処置についてみてみます。

咳を伴う感染症の療法



上にあげた感染症の治療に触れる前に薬などを用いた療法には2つあることを抑えておきましょう。

・対処療法

感染症によって現れている症状を和らげる目的で行われます。

風邪などはこの方法で熱を下げたり、咳を鎮めながら、体が本来持っている自己治癒力によって回復をさせます。

・原因療法

咳など症状の原因となっている病気を治療する方法です。

病原菌が原因の感染症ならば抗菌薬を投与します。


咳が症状として出る感染症の場合もこのどちらかの方法が用いられます。


◆普通感冒(風邪症候群)の場合

咳や熱、だるさなどの症状を和らげる薬を用いて治療します。

多くの場合、自己治癒力で直します。

◆グループ症候群の場合
喉の腫れで呼吸困難になる可能性があるため、早急に医師の指示に従って治療します。

犬吠様咳嗽の症状が出ていたらかかりつけの医師や病院に連絡します。

場合によっては入院が必要になることもあります。

◆急性気管支炎

ウイルス性のものに対しては痰が出やすくなる薬や咳止めなどを服用しながら様子を見ます。

細菌感染によるものの場合は抗菌薬を内服することもあります。

熱が特に高く、膿状の痰が出ている場合は細菌感染の可能性が考えられます。

◆肺炎

多くの場合は抗菌薬の投与がされます。

◆百日咳

抗菌薬による治療が行われます。


ここで注意してほしいのは自分で判断せずに小児科医やかかりつけの病院に連絡して、どの感染症なのかをきちんと診断してもらう事です。

幼児の場合は症状を自分で的確に伝えることが難しいため、親の観察と医師の診断によるのが間違いありません。

また、咳が出るからと言って咳止めを使用した方が良い場合と、使用しない方が良い場合があります。

例えば、痰がからんで気管支狭くしている場合は咳によって痰を排出するので去痰薬や気管支を広くする薬の方が適切です。

喘息の発作などがこれに当たります。

少しでもおかしな咳をしていたり咳が長引いていたら、医師に相談することを忘れないでください。

子供が咳をしている時の応急処置



幼児や子供が夜に咳をし始めて苦しがっている時に少しでも楽にしてあげるにはどうすればよいのか。

薬を服用せずに楽にしてあげる方法がありますから試してください。

・加湿器の利用

室内を適度な湿度に保つこと、同時に綺麗な空気にします。

・喫煙者を隔離する

喫煙者が同じ部屋にいることは厳禁です。咳がひどくなるので喫煙をやめるか、出て行ってもらいます。

・水分補給をこまめに

喉を湿らせると同時に水分補給をします。

一度に飲むのではなく、こまめに少しずつ摂るようにします。

・上体を起こす

特に夜、寝ている時に咳が辛い場合は、布団や座イスを使ったりして、上半身を起こします。

こうすると肺と気管が楽になります。

痰が絡む場合も上体を起こすことで痰が出やすくなります。

医師に連れて行く前までこのようにして少しでも咳の辛さをやわらげてください。

幼児の咳が続く感染症以外の原因



咳が長引いていたり、慢性的に繰り返す時はここで採り上げたウイルスや細菌以外にも原因が考えられます。

例えば

・鼻をすすったり、鼻水、咳払いなどが同時に継続する:アレルギー性鼻炎

・鼻水が喉に流れて行くことが原因で起こる:後鼻漏症候群

・食べ物の誤嚥によっておこる(呼吸音が左右で異なる):気道異物

・たばこの煙を吸ってしまう:受動喫煙

などが考えられます。


咳は幼児の体の異常を知らせるサインでもあります。

もし、咳が止まらなかったり、長引いている場合は必ず医師に相談してください。

呼吸器の感染症以外にも思わぬ病気が潜んでいる可能性があります。

日頃からの観察とかかりつけの医師に早めに連絡するなど早めの行動が大切です。

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