1歳児は話す言葉も増え始めて、人や物に一層興味を持ち始める年齢です。
幼児の言葉の発達は生後、言葉を話さない時から実は始まっていて、
子供が言葉を発しないときにもお母さんたちは積極的に話しかけてあげることが大切です。
感情を泣き声や発声で伝えることしかできないときから、実は言葉を話す準備が進んでいるのです。
よく、周りの子供に比べて言葉を話し始めるのが遅いと心配するお母さんもいますが、
子供の個人差であったり、環境の影響もあります。
では、1歳児前後の平均的な言葉の発達と言葉が遅い時に心配されるケースにつてい見て行こうと思います。
生後から一歳までの言葉の発達の段階
◆生後間もなくから2ヵ月くらい
・笑う、泣くなどの感情表現
・言葉は話さない
この時でも周りの大人の会話や呼びかけの言葉を聞いて覚えていきます。
◆生後2ヵ月から3か月くらい
・発声がみられます。「あー」「くー」などの音を気分によって発します。
・両親の呼びかけにも良く反応してくれるはずです。
この段階では発声練習のような感じで聞いた音を口にし始めます。
◆生後4カ月から6ヶ月くらい
・母音の発声が出来るようになる。「あー」「うー」「えー」など
・繰り返しの音や大きな叫びを出すことがある。「まんまん」など
・子音も発声し始めます。「ぶー」「ぶー」など
この時期にはいろんな音を出してみて遊んでいる感じでしょうか。
でも発している言葉とそれを指しているものとは一致していないことが多いようです。
◆生後7カ月から11カ月くらい
・「ぱ」などの破裂音が発音できるようになる。
・少し複雑な音、「あっぷ あっぷ」なども話せるようになる。
コミュニケーションがだんだん出来るようになってきます。
言っていることと物が一致し始めてきます。
このくらいではまだ、言葉遊びの段階ですが本格的に話す準備が徐々に整っていきます。
◆1歳くらい
・発する言葉も増えてコミュニケーションが増えてきます。
・周りの人が言っている言葉を真似したり、意味のある言葉を発するようになります。
「パパ」「ママ」とか、「わんわん」とか意味を理解しながら話せるようになっていきます。
1歳児位までは言葉を話す準備段階と言っても良いでしょう。
この時期にたくさん話しかけてあげると、たくさんの言葉を覚えてくれます。
本格的に意思表示を出来るようになるのはこの後です。
1歳から2歳くらいまでの言葉の発達
◆1歳から1歳4カ月くらい
・家にあるものを覚えて理解していきます。
・外にあるものや見かけるものも理解します。
・意思表示がはっきりと言葉で出来るようになります。
話す単語も増えてきます。
自分の意思表示も「いやいや」と言う風に一言で表せるようになるのもこのころです。
ただ、感情表現はまだ未熟で「犬が恐い」と言う場合も「犬が好き」と言う場合も「わんわん」と言う表現で表します。
◆1歳半から2歳くらい
・単語の組み合わせが使えるようになります。
・好奇心が旺盛になり、「あれは?」「これは?」と聞いてくるようになります。
・自分の名前も言えるようになります。
文章にはならなくても簡単な主語、述語の組み合わせが出来ます。
「パパ」「来た」のように、意味のわかる会話に近づいてきます。
その他に「ばいばい」とか「わんわん ねんね」など簡単な表現を理解します。
◆2歳くらいから
・簡単な会話が出来るようになります。
・主語、述語もきちんと使えます。
今まで蓄えてきたものが一気に出てくる感じで話し始めます。
行動の範囲も広がって、色々なものに興味を持って言葉にします。
時間の感覚もしっかりとしてきて、「今日」「明日」と言う言葉も理解していきます。
このころにはもう赤ちゃんの段階は卒業ですね。
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◆3歳以上
・会話がきちんと成立します。
・自分の言う事を他人に伝えることが出来ます。
・また、他の人の話す事を理解して質問にも答えられるようになります。
3歳以上はもう普通の会話が出来ます。
色々興味を持ったことをたくさん質問してきます。
幼児が言葉を話し始めるまでの段階はこんな感じです。
あくまで標準的なもので、多少個人差が出ますから厳密に考えないでください。
言葉が話せない時期でも、子供はしっかりと周りから学習して話す準備をしていますから、
いっぱい話しかけたり、本の読み聞かせなどをしてあげるとより効果的だと思います。
言葉を早く覚える環境とは
自分の子供が早く言葉を覚えて欲しいと期待する親御さんも多いですが、
幼児の成長には個人差がありますし、
少しの言葉の遅れなら特に心配することも無いでしょう。
言葉を早く話すようになる幼児にはある程度環境の影響も受けます。
比較的、言葉を話すのが早い子供は次のような環境で育っていることが多いようです。
・お父さんとお母さんが普段よく話をしている。
・両親と触れ合う時間が多い
・離乳食をきちんと進めている
子供は生まれてから耳で周りの会話を聞きとっています。
家庭に会話が多いと、言葉を学習する時間が必然的に長くなるので覚えが早い傾向にあります。
それに言葉を話せなくても、両親が積極的に遊んだり、話しかけたりされることで感情豊かになり、自然と会話を覚えていきます。
また、言葉を話すには口の周りの筋肉の発達も重要ですから、
離乳食を進めて口の使い方をトレーニングすることで、思った事を口に出しやすくなるのも事実です。
当たり前のようですが、
毎日のコミュニケーションと遊びの時間が言葉の覚えや発声に影響を与えるのは事実のようです。
もしも言葉の遅れが気になる時は
言葉の遅れが気になる時はまず、
子供の個性によるものなのか、
それとも他の原因があるのかが気になるところでしょう。
喋り始めが遅いのは成長の度合いや環境、子供そのものの個性と言う場合も多いのです。
もし、お母さんの言っていることが理解できているようならあまり心配しなくても大丈夫です。
コミュニケーションが苦手な子もいますので無理に言葉を期待せずに子供のペースに合わせてあげることも大切です。
どうしても気になる場合は定期的な健診を一つの目安にしてみてください
◆1歳半検診
母子健康法で定められている健康診査で、基本的に全ての対象児が受けることになっています。
実施は各市町村で次の事を調べます。
・栄養状態
・身体の発育
・病気・障害の可能性
特に3つ目についてはさらに
・身の回りの言葉の理解度
・身振りや音声のまねが出来るか
・泣く、怒る以外の時に発声できるか
・言葉、身振り、手振りなど複数のコミュニケーション手段を使えるか
が診られます。
言葉が遅れていても、これらの点で特に問題が診られなければしばらく様子みることが多いようです。
◆専門機関への相談
もし、2歳を過ぎても言葉が増えない、簡単な単語も2語以上の文に発展しないときは保護者も不安になります。
心配な時には専門の機関に相談することで不安を解消するのも一つの方法です。
相談には
・地域の保健センター
保健士さんが育児相談に乗ってくれます。
・児童相談所
子育て相談にも対応してくれます。
専門の心理士がいて、心理審査を受けることもできます。
・発達専門の病院
小児科医とは別に子供の発達を診る専門の病院です。
病院によっては小児科や保健センターで相談をしてから受診予約をする必要があります。
などの機関があります。
不安を抱えながら過ごすよりも一度相談してみる方が良いかもしれません。
仮に何でもなかったとしてもアドバイスをもらえるかもしれませんし、心強い味方になってくれるはずです。
幼児の言葉の発達には個人差があり、
特に1歳児前後にはたくさんの言葉をまわりからおぼえて話し始めます。
生まれてからのお父さんお母さんのコミュニケーションが大きく影響しますから、
積極的に話しかけて遊んであげてください。
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