読書感想文も高校生になるとレベルアップしてきます。
それに合わせて書き方も工夫しなければ魅力的なものになりません。
特に書き出しで読む人の気持ちを掴むことが最後まで読んでもらうための必要条件と言っても良いでしょう。
今回は読書感想文をレベルアップさせるための裏ワザと書き出しのバリエーションを紹介します。
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読書感想文の基本構成のおさらい
読書感想文についてはこのブログの記事
読書感想文の作例 戦争をテーマにした場合
や
読書感想文が書きやすい本 中3「生きる」がテーマ
で度々紹介してきましたが、高校生が書く場合も基本は同じです。
例え同じ本を読んでも着眼点や注目する台詞が違えば仕上がりは異なります。
基本的な構成は
1、書き出し
2、読んだ動機と簡単なあらすじ
3、自分と主人公を較べて
4、心を動かされた場面やせりふ
5、本を読んでの自分の今後や決意
となります。
もちろん、課題図書が決まっている時は2の動機とあらすじは書く必要はありません。
そして、書き出しは最も重要でここで読む人(先生)の気持ちを掴むことが大切です。
夏休みや冬休みあけは先生もたくさんの読書感想文を読まなければいけないので、
同じような書き出しや内容では飽きてしまうのが正直なところです。
また、ここは自分が読書感想文を書いていくうえで、書きやすさに影響します。
では、早速書き出しのパターンを見て行きましょう。
読書感想文書き出しのパターン
いろいろな書き出し方がありますし、これらのどれがいけないという事は無いのですが、印象を強めるためには有効なものとそうでないものがあります。
◆普通に普通の書き出し(あまりお勧めしません)
無難ではありますが、インパクトが弱いです。
例、
「今回は××と言う本を読んだ感想について書こうと思います。」
高校生が書く、書き出しには相応しくないのは一目瞭然です。
◆本を選んだ理由から入る(表現次第)
これも一般的な書き出しなのですが、その時話題や問題になっていることをからめると良いでしょう。
例、
「平和や日本国憲法が取り上げられ、若者の中でも関心が高まっている今、本屋さんで目を引いたのがこの○○でした。」
その他人から勧められたと言う場合にも、
単に勧められたからではなく、自分の個人的な事情とからめるとありふれた書きだしが個性的になります。
例、
「いくら勧められても動物に関する本を読む気にならなかった私がこの○○を手に取ったのは、テレビでネコの保護施設につてのドキュメントを見たからでした。」
◆感じた事、感想を伝えることからスタートする(おすすめ)
このパターンが読み手に与えるインパクトと自分が読書感想文を書いていく書きやすさでは一番です。
先ず、結論から始めてその理由を説明し、最後にまた結論に戻る構成はまとまりがあります。
読み手がこれから何について語られるのか最初に分かるのが一番ストレスがありません。
例、
「悲しみと怒り、それがこの○○を読んで私が強く感じたことでした。」
読書感想文がうまくまとまらないと言う人は
起承転結ではなく結起承結の展開を考えてみると良いでしょう。
◆心に響いた言葉の引用からスタートする(おすすめ)
最初に感じた事を書くときと同じように、自分がどんなことに心を動かされたかを最初に示します。
そこから、なぜその言葉に心を動かされたのか、という展開にしていきます。
例、
「貧乏な人とは、少しのものしか持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人の事だ」(ウルグアイ第40代大統領 ホセ・ムヒカ)
この台詞からスタートして、自分がどう思ったのか、なぜ感動したのかと言う風に書き進んでいきます。
インパクトと言う点ではかなり強いですね。
また、主題が自分の中ではっきりと位置付けられるので後が非常に楽です。
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◆問いかけから始める(おすすめ)
本を読んで、現れた疑問、自分が扱うテーマに直結する問いかけを最初に行います。
例、
「世の中から戦争をなくす方法はあるのだろうか」
「本当の豊かさとは一体何でしょうか」
など、読んでもらう人に問いかけます。
この場合の問いかけは反語的なニュアンスが強いです。
「本当の豊かさとは…」→経済的な豊かさは本当の豊かさではない。
のように。
◆数字を入れた表現から始める
例えば、
「この夏30冊の本を読破したが、その中でもこの…」
など、人が一見して驚くような数字が入ると強い印象を与えることができます。
もちろん嘘はいけませんけれどね。
また、ニュースや、実際の統計的な数字を入れるのもお勧めです。
例、
「毎年、200万頭の犬が韓国で食用にされています。」
など、ぎょっとするような数字を引用するのも一つの方法です。
ワンランク上の書き出しで始めると読書感想文の第一印象が全く変わってきます。
是非チャレンジしてみてください。
これと併せて読書感想文全体の印象を引き立てる言葉にも触れおきます。
文章を引き立てる接続詞
読書感想文に限らず、ある程度の分量のある文章は同じ言い回しでは読む側も飽きてきます。
文と文、段落と段落をつなぎ、より分かりやすく印象を整えるのが接続詞の役割です。
この使い方次第で文全体が読み手に与える印象が全く違いますから、ここで確認しておきましょう。
◆まとめる、言い換える、より説明を加える
・つまり
・要するに
・別の言い方をすれば
・さらに
・だとすると
・確かに
・そればかりか
◆逆説
・ところが
・しかし
・それだけではありません
・裏を返せば
などを使い分けてください。
文と文のつながり、節と節の役割がより鮮明になります。
客観性を加える言葉
もう一つ、読書感想文に深さ、客観性を加える言葉を紹介しておきましょう。
読書感想文は一冊の本を読んでの感想ですから、自分の意見と考え方に終始しがちな内容です。
それに、比較するものも自分の人生と主人公の人生だけであったり、視野が狭くなりがちになります。
中学生のうちはそれでもよいかもしれませんが、
高校生になるともう少し、身の回りや日本、世界にまで視野を広げて見ることも必要になります。
と言ってもあまりにもテーマを広げ過ぎると収拾がつかなくなるので、
自分のテーマに沿って、最近の出来事や統計的な数値を盛り込むとより客観性と真実味が増します。
あくまで骨子が出来上がってからの付け加え的なものと考えてください。
書きながらどんどん取り込んでしまうと、テーマがブレてしまいます。
◆客観的な印象を持たせる言葉
・一般的には
・以前の日本では
・最近のアジアでは
・海外では
・昔は
◆自分の視野が広がった印象を与える言葉
・はたしてそれは本当でしょうか
・感情的な意見ではそうなるかもしれませんが
・以前の私はそう信じていましたが
・少数意見の中には
・見方をかえてみると
など、
物事を見る視点を変えたり、自分の意見を違った角度から見直す事を印象付けられます。
実際にそうして見ると中学生の時の読書感想文からレベルアップしているのが感じられる筈です。
ちょっとしたことですけれども、自分の私見に過ぎなかった読書感想文が生まれ変わります。
高校生の読書感想文も基本は中学生のものと同じです。
でも、より大人に近い年齢として成長したところもアピールしましょう。
夏休みや冬休みに、この、書き出しと書き方を参考にして良い読書感想文を書いてください。
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2016-06-25 17:44
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