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読書感想文の作例 戦争をテーマにした場合

読書感想文は夏休みの課題の定番ですが、

時節柄、戦争をテーマにしたものも良く書かれています。

戦争と言うテーマは重く、個人の考え方が良く現れますし、考察の深さも試されます。

今回は戦争をテーマにした読書感想文を実際に書いてみて、その構成と取り組み方を説明します。

ある一冊の本を取り上げて、それに即して書いていきます。

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想定として、

・戦争に関する本を各自選んで読む
・中学生から高校生が書く読書感想文

とします。

小学校の低学年や戦争に関しての児童書などを読んで読書感想文を書く場合の例はこのブログの記事

読書感想文の書き方 低学年の具体例と手伝い方

を参考にしてみてください。

今回は少し、レベルの高い内容の模範として書いてみました。

読書感想文の構成



効果的で読む人の心を掴みやすい読書感想文の構成は次のようになります。

課題図書が決まっている場合はあらすじや本のまとめのようなものは必要ありませんが、

今回は本を自分で選ぶ場合を想定しているので、簡単に触れておきます。

◆戦争をテーマにした場合の基本的な構成

1、書きだし(感想、結論を先に書く)

2、読む動機と簡単なあらすじ(課題図書が決まっていない場合)

3、自分と主人公を較べて(主人公に同情、反発)

4、心を動かされた場面や台詞について(書き出しの結論に戻る)

5、本を読んで自分の今後や決意を語る

今回はこのような感じで書いてみます。

読書感想文に限らず、レポートや自分の感じた事、考えた事を伝える文の場合は

起承転結の順に書くのではなく、

結起承結の順番で書くと上手くいきます。

最初に自分の結論を書くことによって主題が明確になり、読む人も引き付けられます。

特に学校の先生は何人もの読書感想文を読むのですから、

はじめに書きたい事を言ってくれた方が安心して読んでくれます。

では戦争について書かれた『白旗の少女』を題材に読書感想文を書いてみます。

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読書感想文 戦争についての実例



分かりやすいように構成別に書きますので比べながら読んでくださいね。

1、

 私たちにとっての当たり前の日常、家族と過ごしたり、友達と遊んだり、勉強したり、食べたいものが食べられたり、家で眠ることが出来たり、テレビを見たりできる。このように暮らすことは私たちにとって当たり前に存在する。これらは日本では当然の事ではないでしょうか。私は『白旗の少女』を読むまではそう信じて疑いませんでした。

2、

 『白旗の少女』は姉の本棚にあって、小学校のころからその表紙だけは良く目にしていました。当時は題名だけ見て読んでみたいとも思わなかったのですが、今年、一人暮らしを始める姉からもらったのを機に読んでみました。この本の話は1941年12月8日に始まった太平洋戦争を背景に、沖縄県に住むある家族の末っ子である、松川富子さんが戦火をくぐりぬけながら生き抜いていくというお話です。私は3人姉妹の一番下なので富子さんの兄弟に対する気持ちにはとても共感しましたし、想像もできないような恐ろしい状況下で生きて行く富子さんの姿にいつの間引き込まれていきました。

3、

 私たちは普段の生活で自分の命を心配したり、大切な家族や友達を失うようなことはめったにありません。平和が当たり前になっている今の日本が70年ほど前には戦争をしていたとは私には想像すらできません。しかし、約4年間の戦争中に日本人だけで18万8千人以上の尊い命が犠牲になっています。今こうして生きていることをとても幸せだと感じられます。富子さんは太平洋戦争で家族の半数以上を亡くします。しかもお兄さんは自分のすぐ隣で流れ弾に当たって死んでしまいます。こんな体験をしたら、次に死ぬのは誰なのか、目の前のあの人だろうか、それとも自分だろうかと不安な気持ちの連続だったに違いありません。  戦争中は多くの人がこんな不安の連続の中で生きて行かなくてはいけないのでしょう。今も世界のどこかで戦争が行われていることを考えると、とても恐ろしくなります。何も悪い事をしていない人が次々に殺されていきます。誰が戦争を続けようとしているのでしょうか。戦争はいつ終わるのか分かりません。私たちの日常ではすぐに明日が何事もなくやってきます。でも戦火の中の人たちには明日が来るとは限りません。来たとしても不安と恐怖が続くのです。

4、

 戦争は何のために行われるのでしょうか?勝つことが目的なのでしょうか?国同士の争いで犠牲になるのは戦争を始めた人たちではありません。戦争をせずに世界を変えてきた偉人たちがいます。言葉で世界を変えることが出来る。それを彼らは教えてくれています。いま、私たちは昔よりも自由に簡単に言葉を世界に向けて発発信ることが出来ます。私は逃げ回る富子を唯一迎え入れてくれた夫婦のおじいさんの、 「富子のやさしい気持ちは、とてもありがたい。よくぞ、わしたちといっしょに死にたいといってくれた。でもなあ、富子。おまえは、まだまだ子どもなんだ。体だってじょうぶだ。だから、死ぬなんていう言葉を口にしてはいけない。元気を出して、しっかりしなければいけないよ。富子、この世でいちばん大切なのは、人の命なんだよ。命だよ。」 と言う言葉に心を大きく動かされました。命の尊さと、どれ程の助けがあって自分が生きているのか、今の平和な日々があるのはなぜなのかを改めて考えさせる大切な言葉だと思うからです。今の生活の中では普通に生きることが幸せと思いがちです。でも本当はこの世に生を受けたこと自体が幸せなのではないのでしょうか。もし、誰かが亡くなっていたら、もし、違う行動をしていたら、今、自分はこの世に生まれていないかもしれない。そう思うと、今生きていて、世の中が平和であることに感謝しなくてはいけないと思います。

5、

私は『白旗の少女』を読んで、戦争のない世界を築き上げたいと思うようになりました。それは誰かに頼るのではなく、自分たちで戦争についての本や、体験した方々の体験談から学んで、自分たちの言葉で伝えて行こうと思います。


少し長くなりましたがこんな感じです。

気付いた方も多いと思いますが、

構成以外にも読書感想文を上手くまとめるにはいくつかポイントがあります。

読書感想文をまとめるポイント



読書感想文を相手に伝わりやすく、まとめて書くためには次の点に注意してください。

・自分が感動した箇所を1か所か多くても2か所に絞る

・あらすじやストーリーに触れるのは最低限にする。

・登場人物のセリフに隠された気持ちに注目する

戦争をテーマにした本は必ずメッセージを含んでいます。

それを読み取ることが大切です。

一方、自分が感じた事、考えたことを素直にし表現することも重要です。

そのためには心を動かされた場面や台詞を絞り込みます。

欲張らずに1箇所に絞って、そこを中心に文章を書いていきましょう。

そうすれば、読む人に自分が見つけ出したテーマを理解してもらいやすいし、

言葉に力強さが生まれます。

欲張りすぎていろいろ詰め込むと収拾がつかなくなりますよ。


今回は戦争をテーマにした読書感想文の構成を基に作例を見てみましたが、あくまで参考にとどめてください。

模範解答を目指すのではなく、自分の言葉で気持ちを正直に書いていけば上手くいくと思います。

戦争をテーマにした読書感想文を書くときの例として役立ててください。

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