ハリウッド版の
GODZILLAが今年公開され、何かと話題になっていますね。
ネタバレ含んでしまいますが、
何と
初代ゴジラに原点回帰したテーマに驚きです。
2014年にまさか初作のテーマを踏襲するとは思いませんでした。
みんなにおなじみのゴジラとはちょっと違ったGODZILLAですよ。
ゴジラ1954
ゴジラは娯楽性の強い映画の印象がありますが、
1954年に作られた初作は深いテーマでした。
◆あらすじは
太平洋上で船舶の遭難が相次いで起きた。
事故現場の近海にある大戸島はまるで巨大生物に蹂躙されたかのような被害を受けていた。
調査のために古代生物学者の山根博士と娘の恵美子、その恋人尾形は現地に向かう。
そこで彼らは巨大な足跡と大量の放射能、絶滅したはずの古代生物三葉虫を発見。
さらに動揺する一行の前に咆哮と共に巨大な怪獣が出現する。
それこそがゴジラ、ジュラ紀から白亜紀にかけて生息していた巨大生物が水爆実験によって目覚めた姿であった。
その後ゴジラは東京に上陸し、都市を破壊しつくして去っていく。
この映画は人間が制御できない力や技術を持ち、
それを行使することで自然の巨大な力を目覚めさせてしまう、と言うテーマです。
その力の具現化した姿がゴジラと言う怪獣だったのです。
その後、ゴジラはシリーズ化し、人間の味方、敵を繰り返しながら
怪獣対決という極めて子供向けな娯楽性を帯びていきます。
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GODZILLA 2014
◆あらすじは
フィリピンの炭坑で巨大な化石のような物体が発見されるそれは放射性物質を含んだものだった。
ある研究機関モナークの芹沢博士はその巨大な化石が自身の研究する生き物の祖先にあたるものと考える。
しかし同時に全く別の巨大生物の卵の殻のようなものも発見されており、何かが海に向かって移動した形跡も残っていた。
時を同じくして、日本の沿岸部ジャンジラ市の原子力発電の研究所では、接近してくる正体不明の巨大な振動を捕らえていた。
振動が徐々に大きくなっていることから研究者のジョーはフィリピンで発生した地震に関連したものではないと考える。
そして同僚で妻のサンドラが原子炉の検査に向かったのだが、運悪く発電所を巨大な揺れに見舞われた。
原子炉は制御不能となり、ジョーは核物質の拡散を防止のため、妻が残された通路封鎖を決断を下する。
ジャンジラ原子力発電所は崩壊する。
15年後、ジョーと亡き妻サンドラの息子のフォードは父に会うため東京に向かった。
ジョーは妻を失う事になった原発事故の真相を探るべく、1人で調査を続けており、侵入禁止地区に立ち入ったため逮捕されてしまう。
その後ジョーはフォードとともに放射能汚染のため立ち入りが禁止されている自宅に置いたままのデータの回収に向うがパトロールに見つかり、研究所に連行される。
そこで2人は放射能汚染はウソで、新たな研究所が作られている事を知る。
そして謎の巨大な物体が高い堀に覆われており、鼓動のような振動が一帯に響いている。
その生物の正体とは?
これ以上は実際に見て欲しいです。
この2作品のテーマは放射能、被ばく、それを作りだした人間の愚行という点で共通しています。
なぜ今の時期なのかと言うと…
原発の記憶と2014年
おそらく、
3.11を経た今だからこそ映画化の意味があるのではないでしょうか?
1954年は敗戦とヒロシマとビキニ環礁での日本船の被爆という背景がありました。
戦争に関しては敗戦国、被ばくに関しては被害者という立場でした。
国民全体がほぼ同じ意識に立てたから日本での映画化も可能だったのでしょう。
2014年、今年に関してはどうでしょうか?
このテーマを再び具現化するのにはタイミング的にはよいでしょう。
しかし、国民はどうでしょう?被害者ではあるのですが、危険を無自覚でその恩恵を得ていた立場です。
政治家の間でも意見は割れています。
この状況で日本が同テーマ、同キャラクターで映画化は困難でしょうね。
本来はそうあるべきではないのですけれど。
その意味で
ハリウッドでギャレス・エドワーズ監督がゴジラの原点をGODZILLAと重ね合わせた事は意義深いですね。
私が子供のころよく見ていたゴジラは怪獣同士が闘ってどちらかが勝つ、というものでした。
でもこの夏のGODZILLAはオトナ向けの作品です。
原点回帰したテーマの深さを味わってみてください。
おすすめです!
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2014-07-27 18:30
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