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加賀まりこは川端康成のお気に入りだった!

加賀まりこさん、今も変わらぬ美しさとともに
昔の姿が美しすぎるとネットで騒がれていますね。

実は加賀さん、あのノーベル賞作家、川端康成さんのお気に入りだったのです。
美しさと哀しみと.jpg

きっかけは川端康成原作の小説、『美しさと哀しみと』の映画化の際、
作者として加賀さんと対面した事でした。

加賀さんの役どころを知る上でも、映画の概要を少し見てみます。

『美しさと哀しみと』のスタッフ、キャスト

◆スタッフ
監督:篠田正浩
製作:佐々木孟
脚本:山田信夫
撮影:小杉正雄
美術:大角純一
音楽:武満徹
録音:栗田周十郎
照明:中村明
編集:杉原よ志
スチール:長谷川宗平

◆キャスト
大木年雄:山村聰
大木文子:渡辺美佐子
大木太一郎:山本圭
坂見けい子:加賀まりこ
上野音子:八千草薫
音子の母:杉村春子
嵐山の老婆:中村芳子
ホテルのメイド:中西杏子
ボーイ:佐藤芳秀
おみよ:鈴木房子
きよ:朝生郁子


あらすじ

妻子ある作家、大木年雄が17歳の女学生、上野音子と関係を持ち、妊娠させる。
しかし音子は流産し、自殺未遂の末精神に異常をきたし、しばらく病院に閉じ込められます。

そして大木はこの事件を描いた作品で文壇に地位を築きます。

しばらく疎遠になっていた大木と音子は、20年の時を経て京都で再開する。
音子は今は女流画家となっていた。

そしてその時、大木を魅了したのは音子ではなく、同席した弟子のけい子だった。

しかし、2人の過去を知るけい子は音子をボロボロにした大木を憎み、
彼と息子の太一郎に近づき、彼の家庭を崩壊させようと企んでいた。


この復讐を企む坂見けい子を演じるのが加賀まりこさんです。

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加賀まりこの演じる役


坂見けい子は八千草薫演じる上野音子の弟子であるだけではなく、女と女の関係、
つまり、レズビアンの関係。

映画の冒頭シーンから、
二人が同じ部屋に床を敷気、けい子は音子に積極的にアプローチします。
映画は加賀まりこと八千草薫のレズシーンで始まるのです。

また、音子は大木に対するけい子の心情を知り、止めようとしますが、

けい子は、「大木と関係を持ち、彼の子供を産んで先生に差し上げます」と言い放つ、

そんなけい子を音子は平手打ちします。
けい子が「ぶって、もっとぶって」と音子に縋る。

加賀さんの演じる坂見けい子は
ある種、狂気をはらんだ感情を爆発させ、
憎しみと、ゆがんだ愛情と、性的な倒錯を表現する力が要求されます。

そして川端康成はリハーサルで加賀さんの演技に驚嘆したのです。

川端康成が見た加賀まりこ

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・加賀さん本人については

「加賀さんの熱つぽい激しさに私はおどろいた」、
「私がまるで加賀まりこさんのために書いたやうな、ほかの女優は考へられないような、主演のまりこがそこに現はれた」

・加賀さんの演じるけい子については

「演技より前の、あるいは演技の源の、加賀さんの持つて生まれた、いちじるしい個性と素質が出ていた」

と絶賛している。


匂い立つ色香を静かに演じる八千草薫さんにも引き立てられたのかも知れませんが、

和服を着ていても、コケティッシュな魅力は失わず、
狂気をはらんだ感情を演じられる加賀さんは容姿だけではなく、文豪も魅了する実力者なのだとわかります。

昔の映画もDVD化されてるので、
夏のうちに昭和の文芸作品中の名女優を探索しようかと思ってます。

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