夏場所で優勝の翌日、
会見を拒否した白鵬
ブログでその
理由を明かしました。
改めて実感する
横綱の品格がそこにはあった。
実は
白鵬の会見拒否については
私もいくつか憶測を含め書いたのですが、
真の理由はそんな次元をはるかに超えた
感動的なものでしたね。
夫人の紗代子さんの第4子流産を知ったのが場所中13日目(5月23日)、
一部では紗代子の妊娠を知る関係者もいたため、
質問をされるのを避けるための行動だった事を明かしています。
白鵬自身の言葉では
「本来なら、優勝した翌日の会見に出なければならないのですが、もし会見に出たら、おそらくお腹の中の子供のことも聞かれるであろうと考えました。紗代子のことを考えると、事実を発表するには早すぎて、しかし嘘をつくことも胸が痛みました。なので、結果、会見に出席しないという選択を致しました。この行動で多くのファンの方・関係者の方にご心配、ご迷惑をおかけしてしまったことはここでお詫びさせていただきます」
夫として妻をいたわる気遣いと、
優勝した横綱としての責任の間で揺れ動いたと思いますが、
横綱の精神力の強さと、繊細さには驚きます。
場所中に流産を知っての取り組みで優勝、
さらに波紋を広げる事がわかっていながらの会見拒否、
自分に降り掛かるものを予見できたはずなのに
それを受け止める
覚悟があったのでしょうね。
歴代横綱の中でお子様をなくされて優勝した力士で
記憶に残っているのは現九重親方の
千代の富士です。
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◆千代の富士 貢
本名 秋元 貢
愛称 ウルフ
1955年6月1日生まれ(59歳)
出身 北海道松前郡福島町
身長 183cm(現役時)
体重 127kg(現役時)
得意技 右四つ 寄り 上手投げ
第58代横綱
生涯戦歴 1045勝437敗159休 (125場所)
幕内戦歴 807勝253敗144休 (81場所)
幕内最高優勝31回
幕下優勝1回
殊勲賞1回
敢闘賞1回
技能賞5回
千代の富士は1989年の6月に三女の愛ちゃんを亡くしています。
原因はSIDS、乳幼児突然死症候群でした。
その直後の7月場所、周囲から心配されながらも、
数珠を首から掛けて場所入りし、
気丈に横綱としての役割を果たし、優勝しています。
精神力は常人の想像を超えますね。
◆白鵬が考える品格とは
「横綱免許状に、『品格力量抜群につき横綱に推挙す』と書かれているんですよね。今の私は、相撲を愛してるからこそ、品格も出てくるのではないかと思う。相撲に対して愛があるから、それを大事にする。相撲というものを尊敬する心が生まれてくる。『好き』と『愛』は違って、愛があれば自然に行動に出るものなのではないか、と思うんです」
これは
白鵬の2年前の言葉です。
無理に自分を横綱というものに当てはめるのではなく、
「
相撲を愛する気持ち」が自分を横綱にすると言っています。
◆白鵬の稽古に対する考え
「ただ稽古するのではなく、常に本場所だという気持ちで稽古場に立つ。
力士は土俵で『心』を作るんです。」
「
相撲はスポーツではありません。相撲道、『道』ですから。心の稽古というほうが、しっくりきます。ほかのスポーツでいう『練習』とは違う。たとえば、力士は普段の生活からして修行です。」
当時白鵬は27歳、人は年齢ではなく
生きてきた日々の濃さなのかなぁと感じます。
そして
メンタルな部分から肉体へ、
内面から外へ自分をごまかさずに鍛える人である事がわかります。
白鵬の言動には、
相撲に対して、
ファンに対して、
自分に対して正直であること、が一貫しています。
今回の行動もその表れだったように思います。
やはり白鵬は想像をこえた器の持ち主でした。
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2014-06-06 22:29
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